
前回に続き、日本の道路の実情レポート第2弾です。
★日本の道路整備は、主要道(大型車がすれ違い可能な道路)でさえ全く追いつかない有様! 個の権利を尊重しすぎて、公共の利益の為のインフラ整備ですら、土地の収用などの強制力が事実上使えないことにより、インフラの整備が、経済や社会情勢の変化に全く追いつかないことは、日本という国の大きな弱点でしょう。
当然、道路整備も主要道ですら、下記の通りままなら無い状態です。
そもそも、国家の道路計画が、まだまだ「大型車がすれ違い可能な道路を!」ということを目指し、その実現のメドすらないとは、何ともゾッとしない話ですが・・・
「大型車がすれ違えない道路」 ≒ 「3ナンバー車もすれ違えない道路」と言ってもよいでしょう!
なんと言っても「大型車」は、大型免許を持つプロドライバーが運転しますが・・・
「3ナンバー車」ときたら、オートマ限定の素人高齢ドライバーが、拙い車両間隔で運転するわけですから、正面衝突しなければ良いですが・・・
(繰り返しになりますが、現在の日本の道路の骨格が形作られた頃、車幅1700mmを超える乗用車など想定していなかったことは明らかであり、そのような大きな車は、プロドライバーが運転すると想定していたことは間違いありません。)
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新道路整備五箇年計画策定の背景/国土交通省HP
★生活道路の整備は、先進国として恥ずかしくなるくらい! 主要道(大型車がすれ違い可能な道路)でさえ上記のレベルですから、生活道路もお恥ずかしい限り・・・
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新道路整備五箇年計画策定の背景/国土交通省HP
★歩道の整備たるや、歩道があればラッキー的状態! 歩道にいたっては、必要の半分程度の状況・・・歩道があればラッキー!といった状態です。
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新道路整備五箇年計画策定の背景/国土交通省HP
★道路インフラ整備が追いつかず・・・街は車で溢れ → 渋滞だらけ! 幹線道が大渋滞するので → それを避けようと、非常に狭い住宅地の生活道路に、抜け道求める車が進入する状態が恒常化 → 全国の住宅地で問題が深刻化しています。
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★ここまでのまとめ! 前回・今回と見てきたとおり、日本の自動車・道路は、そもそも1950年代に、その基本的な骨格が想定されました。
そして、「車幅1400mm位の国民車構想」、「建築基準法の接道義務が4m道路であること」、「1950年代に形作られた首都高速の規格レベル」…etcからも、当時の「乗用車」・「道路」規格の想定のレベル(水準)が、分かろうと言うものです。
残念ながら当時(1950年代)では、奇跡的な高度成長や、それに伴う車の飛躍的な増加・大型化など知る由もなかったわけで、その今となっては低すぎた想定自体を、今さらどうこう言っても詮無いことでしょう。
そんなことより、その後の飛躍的な経済成長による状況の変化に、想定を変更するどころか・・・当初の想定水準にすら、全く追いついていけない貧弱な道路インフラ整備状況にこそ、問題があるのですから!
これは、日本の場合、道路に限らず公共交通機関などのインフラも同様で、何十年経っても、ギュウギュウの満員電車でサラリーマンの寿命が削られているのも、まったく同じ構図です。
しかし、満員電車と違って・・・「道路の整備」が惨憺たる状況であることは、「国民の生命・安全」に直結する問題ですから、非常に罪深いと思いますね。
そして、こんな道路環境にもかかわらず、何ら実効性のある道路インフラ改善措置をとることもなく、1989年に3ナンバー規制を撤廃し、3ナンバー車を急増させたことが、いかに愚策であったか、お分かりいただけるでしょうか?、
(つづく)



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- 2010/11/21(日) 00:00:23|
- 社会・安全
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