************************************************************
<林野庁「緑のオーナー」で損害受けた…出資者75人集団提訴> /6月5日 読売新聞
国有林の育成に出資し、伐採時の販売収益から配分金を受け取る林野庁の「緑のオーナー」制度を巡り、出資者75人が5日、「元本割れにつながる情報をあえて教えない違法な勧誘行為で損害を受けた」などとして、国に総額約3億8800万円の国家賠償を求め、大阪地裁に集団提訴した。
原告は東京、愛知、大阪、福岡など20都府県や海外在住で、1984~97年に契約した。1人平均の出資額は約170万円で受取額は約10万円だった。
訴状によると、国は募集パンフレットで「あなたの財産を形成」「一足先の投資」などとうたい、国の信用を背景に利益が確実に出るように思わせて勧誘した。しかし、木材価格は制度開始時には下落傾向で、「国は元本割れの可能性を予見できたのに説明をしなかった」と主張している。
この制度は一口50万円(一部25万円)でスギなどの国有林に出資し、15~30年後の満期時に競売で得た収益を分配する仕組み。国は84年から15年間に約8万6000の個人・法人から約500億円を集め、99年度から満期を迎えたが、大半が元本割れに陥った。
林野庁広報室は「訴状を見ておらず、コメントは差し控えたい」としている。
************************************************************

こんなものまで訴訟なんですかね。
日本の裁判所も浮世離れしているから、どうゆう判断するのか知りませんが、そもそも「緑のオーナー」制度は元本保証などという概念とは別次元の仕組みだったように思えますがね。
「荒廃していく国有林・衰退していく林業を国民の皆さんもできる範囲でオーナーになって、支えてくれませんか?」といった感じの、サポーター募集みたいなイメージが残っていますが・・・。
少なくとも「元本保証で、あわよくばがっぽり稼ごう!」なんて趣旨の制度ではなかったことは確かです。
何から何まで「お上のやっていることだから保証せよ、責任とれ…」というのは、やめにしないといけませんね。
どう考えてもリスクのあるものに投資しておいて、実際に価格が下がると「お上のせい・・・」。
「損をした」結果には同情はしますが、虫が良すぎるようにしか思えません。
この人達も、もし価格が上がっていたなら、何も言わずニコニコ全部フトコロに入れていたのでしょうからね!
こんな保証しなくてはいけないなら、「緑のオーナー」制度なんてやる意味なかったね。
投資者は全く林業に対する理解が醸成されたわけでもないですし、制度の趣旨も理解せず単なる金融商品としか見ていない人ばかりのようですし・・・。
「お上がやるのだから、材木市場がどんなに下がろうと保証しなければいけない・・・」のでは、こんな保証に出す公金があるなら、最初からその金を国有林に回せばよかったね。
以前にも似たようなケースで、住宅都市整備公団の団地が、地価下落で安くなった際・・・
「新築時の価格より、空き住戸を安く売るのは、おかしい!差額返せ・・・」と新築時の購入者が訴訟をおこしたケースがありましたね。
これなども民間のマンションなら当り前に行われていることに過ぎないが、運営主体が「お上」となると「払ってもらえリャめっけモンだ~」とばかりに訴えます。
そして、浮世離れした司法がそんな理不尽な要求を認めたりしますから…。
・・・「お上のやることには、理不尽な要求を突きつけて当然!」といった風潮がありますが、これらの理不尽気味な要求を支払うのは、結局のところ税金ですから。
大きな目で見れば、自分たちの首を絞めているに過ぎません。
「お上」のやることにイチャモンつけては、小銭を絞りとるといった風潮は、「説明責任が・・・」「コンプライアンスが・・・」とか言い出して以降、一層ヒドクなっているような印象がありますね。
やはり、このような公金毀損リスクを避ける意味でも民間でやれることは民間でやり、「お上」のやることは、減らしていかないと下らないイチャモンでドンドン公金が毀損していくことになりますね。


↑クリックお願いします!
スポンサーサイト
- 2009/06/26(金) 00:00:13|
- 時事
-
| トラックバック:0
-