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<ウェブはバカと暇人のもの 現場からのネット敗北宣言 中川淳一郎著 - 09/05/17 | 光文社新書 798円
「ウェブ2・0」や「バイラルマーケティング」、「ブログ論壇」等、もてはやされるインターネットの技術・サービス革新。ニュースサイトの編集者の著者は、こうしたネットの可能性は「コンサルタント・研究者・ITジャーナリスト」が説く「頭の良い人」にまつわる理想論にすぎないという。凡庸な人間がネットを使うことによっていきなり優秀になるわけではなく、ネットの世界には「バカ」も多い。運営当事者は日々バカに翻弄され、「荒らし」コメントの削除に追われていると。
ネットの最前線から見たリアルな現実。ネットはあくまで便利なツールにすぎない。過度な幻想を捨て、もっと現実をみるべきと諦念めいた本音をつづる。
商品の説明 /amazonより
出版社/著者からの内容紹介
どいつもこいつもミクシィ、ブログ。
インターネットは普及しすぎて、いまやバカの暇潰し道具だ。
----みんなが言いたかった真実を、ニュースサイトの編集者が大放言! ネット界大顰蹙!?
内容(「BOOK」データベースより)
著者はニュースサイトの編集者をやっている関係で、ネット漬けの日々を送っているが、とにかくネットが気持ち悪い。そこで他人を「死ね」「ゴミ」「クズ」と罵倒しまくる人も気持ち悪いし、「通報しますた」と揚げ足取りばかりする人も気持ち悪いし、アイドルの他愛もないブログが「絶賛キャーキャーコメント」で埋まるのも気持ち悪いし、ミクシィの「今日のランチはカルボナーラ」みたいなどうでもいい書き込みも気持ち悪い。うんざりだ。―本書では、「頭の良い人」ではなく、「普通の人」「バカ」がインターネットをどう利用しているのか?リアルな現実を、現場の視点から描写する。
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購入して読んだわけではありませんが、書評・紹介を見る限り、面白そうな本ですね。
大抵のウェブについての書籍というと、「ウェブ2.0が・・・、集合知が・・・、飛躍的な知的生産性の向上が・・・、新しいコミュニケーションが・・・、情報社会の革新が・・・」といった、利用者が正確にその有用性を認識し、商用ベースでの合理的な利用に着目した理想論が支配的でした。
しかし、ウェブ利用の実態は、そのような理想的なものは、逆にごく少数であり、圧倒的大多数は、筆者のいうところの「気持ちの悪いもの、利用価値の無いもの」で溢れかえっています。
ウェブ進化論のようなウェブ礼賛・ウェブ万能論へのアンチテーゼとして、意味があると思いますね。
おそらくウェブの現実を本音ベースで示す、正しい認識だと思いますね。
自分でブログなどやっておいて言うのもなんですが、「ウェブはバカと暇人のもの」というのは、まったくその通りだと思います。
言葉を変えて言えば「ネット中毒者・偏執狂・パラノイアの巣窟」と言ってよいでしょう。
私も今でこそ、おかげさまで若干の時間の余裕が出来てましたので、ブログなど書いていますが、バリバリの現役ビジネスマンや忙しく働くお母さん…etcでは、ブログなどにうつつをぬかしていられないでしょう。
だいたい本腰入れてウェブに浸り込んでいるのは、バカと暇人がかなりの部分を占めることは自明の理ですね。
そのためウェブでは、バカと暇人が圧倒的な多数派を形成し、とてもまともなリアルな社会では考えられないような薄気味悪い意見が大勢を占めることになります。
分かりやすく言えば、ゴミが多量に集まっても、そこには膨大なゴミの山が出来上がるだけということです。
常々インターネットを介したコミュニケーションについて感じているのは、ビジネスベースで相手の特定が出来る形式での利用に関しては、概ね非常に有用で素晴らしいツールだということです。
やはり、インターネットというもの自体、アメリカ国防総省のARPANET(アーパネット)を起点としているものであり、そもそも「バカや暇人、パラノイア」の溜まり場・シャベリ場に、最適なツールとして想定・設計されたモノでないため、そのような用途には、適する筈も無く、そもそも合目的性がある訳もないのです・・・。
そこで、本来の想定とはまったく想定外の、合目的性の無い「バカと暇人、パラノイア」の溜まり場と化したウェブは、筆者の主張のように当然の帰結として、その大半は気持ち悪い代物と化してしまいましたね。
当ブログも大して利用価値は無いかも知れませんが、気持ち悪いものにならないようにしたいものです。
現在のウェブがこのような状況であるとはいうものの、「だからどうした・・・」「どうにかできるのか・・・」という面もありますが、少なくともウェブの現実を、本音ベース正しく認識しておくことは、非常に重要でしょうね!


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- 2009/05/19(火) 00:00:03|
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