<国道46号の仙岩トンネルで事故多発 狭い道幅「運転するのが怖い」> 河北新報 2019/9/22
盛岡、秋田両市を結ぶ国道46号の仙岩トンネル(約2.5キロ、岩手県雫石町-秋田県仙北市)で通行規制を伴う交通事故が続いている。2015~18年度は計1件にとどまっていたが、本年度は7月以降だけで4件となった。トンネルを巡っては現在、国が新設、拡幅を視野に技術的な検討を行っている。車道の狭さが事故を誘発した可能性もあり、早期の改善を求める声が高まりそうだ。
直近の事故は今月15日午後5時ごろに発生。一関市の50代男性の乗用車が中央線をはみ出し、対向車と正面衝突。対向車の50代女性が左腕の骨を折る大けがをした。トンネルは約1時間半通行が止められ、仙岩峠は3連休の中日に大渋滞となった。
7月4、25日、8月20日にも交通事故による一時通行止めがあった。いずれも無理な追い越しやはみ出しが原因とみられている。続発する事故に、仙北署の担当者は「道路環境が例年と変わった点はないのに…」と首をかしげる。
トンネルの完成は1976年。片側1車線で車道の幅は3メートルにとどまり、路肩の余裕も乏しい。近年は幅が3.5メートルの道路も珍しくないこともあり、関係者からは40年以上変わらない車道幅の狭さを不安視する声が上がっていた。
46号は地域高規格道路盛岡秋田道路に指定されているものの、仙岩峠区間の整備は具体化していない。管理する東北地方整備局は仙岩トンネルの事故や災害のデータを収集。整備に向け、費用対効果を数値で示すための準備を進める。
新トンネルの整備について道路計画1課の小笠原清建設専門官は「仙岩峠の図面に線を引き、事務的な検討はしている」と説明。トンネル断面を拡幅する工事も技術的に可能という。
地元自治体は46号への新たなトンネル整備を望んでいる。仙北市の橋本定美建設課長は「市民からは『狭くて運転するのが怖い』という声を聞く。高規格のトンネルが必要だ」と話した。
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「世界的に見ても例のない“狭い”日本の道路」国道ですらこのありさまで、バカでかい北米市場基準の車が事故多発」 →日本における典型的な交通事故!いつまでこのような悲劇が続くのでしょうか?

それもこれも、道路環境に適さない北米基準のバカでかい車を利益至上主義で売りまくるメーカーのせいです!
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<カローラもついに3ナンバー車へ> MOTA Corporation 2019/09/17
・トヨタ、カローラをフルモデルチェンジ
2018年6月に「12代目カローラシリーズの先駆け」としてトヨタ カローラスポーツが発売された。あれから1年少々を経た2019年9月17日、カローラシリーズの本命ともいえるセダンとワゴンがデビューした。従来型の名称はセダンがカローラアクシオ、ワゴンはカローラフィールダーであったが、新型はセダンが「カローラ」、ワゴンは「カローラツーリング」と呼ぶ。
・イメージ一新した新型カローラの外観デザイン、3ナンバー化した理由とは
車幅を1745mmに拡大、カローラもついに3ナンバー車へ
新型カローラの注目点は、ボディを3ナンバーサイズに拡大したことだ。エンジンは直列4気筒で、1.8リッター、1.2リッターターボ、1.8リッターハイブリッドを選べる。
まずはボディサイズだが、セダン、ツーリングともに全長が4495mm、全幅は1745mmだ。従来型のセダン(カローラアクシオ)に比べると、95mm長く、50mm幅広くなった。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)も2640mmだから40mm伸びている。従来型はコンパクトなセダンとワゴンだったが、新型はミドルサイズに該当する。
ボディスタイルも存在感を強めた。最近のトヨタ車に共通する特徴として、フロントマスクには大型のグリルが備わる。ヘッドランプは切れ長のデザインで、正面から見ると睨みを利かせた印象だ。従来のカローラとはイメージがかなり違う。
プラットフォームは、プリウスから採用が開始されたTNGAの考え方に基づくタイプだ。開発者は「日本のカローラでは5ナンバーサイズに収めることが大切と考えて、さまざまな検討を行った。それでも想定している走行性能と乗り心地を得るためには、TNGAのプラットフォームを使うのがベストだと判断した。その結果、3ナンバー車になった」と説明した。
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上記の記事にもあるように、自動車メーカーは日本国内で世界最大の市場である“北米市場向け”に作った「馬鹿デカい」車を、名前は昔の日本車のまま販売しようとしますが・・・
さすがに、道路インフラが比較にならない北米市場の車は“巨大”になりすぎて、日本の道路環境では使い物にならない“木偶の坊”と化してしまいました。
<自動車メーカーが日本国内で北米基準のデカい車ばかり売る理由!> 1989年の“3ナンバー規制撤廃”により、税制面での不利益が無くなったため、少子高齢化で拡大の見込めない日本市場向けにワザワザ「5ナンバー車」を作るより、北米基準の馬鹿デカい車をそのまま国内で売った方が“儲かる”ようになってしまいました。
自動車メーカー各社は、自動車最大の市場である北米市場向けに作る車を(本当は北米市場向けなのだが・・・)~
「グローバル・・・」
「世界基準・・・」
「グローバルニューアーキテクチャ・・・」
~等々とぶち上げ、太鼓持ち評論家を使って、提灯記事を書かせます。
しかしながら、所詮世界最大の北米市場向けに作った車を「上っ面」だけローカライズして日本市場に売り付けるだけですから・・・どんなに言葉を弄しても所詮“狭ーい道路にデッカーい車”。
では、なぜバカと言えるのか、世界の先進諸国でも飛びぬけて異常な日本の道路の整備状況を正しく知っておきましょう!
【文献】
日本の道路整備の現状 (一社)日本建設機械施工協会機関紙 平成20年6月号 より抜粋 (詳細はこちらの文献をご覧ください)
【日本の道路の悲惨な現実①】 → 4 車線以上の道路(車道幅員 13.0 m以上)は 僅か 1.5 %!
【日本の道路の悲惨な現実②】 → 歩道を設置している道路延長は 160,536 km,設置率は13.5 %、日本の道路は、9割方歩道が無いということ!

【日本の道路の悲惨な現実③】 → とにかく狭い道路の幅員!まともに車がすれ違えない有様!

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☆ほとんどの方の家が面し、地域住民の日常生活を支える道路である市町村道(全道路に占める割合は85%)に至っては、歩道はほぼ無い(設置率8%≒1割も無い≒ほとんど無いといって良い水準)!
車道部幅員は、3.7m!(→いかに車幅1.7mの5ナンバーが正しいか分かります。)

☆国道ですらこの狭さ! 国際比較では、もはや「恥」のレベル!控えめに見ても日本の道路幅員は「世界の半分以下」の水準でしょう!
「グローバルな車はグローバルな道路あってこそ!」 → 馬鹿はここに気付かない!
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☆狭く歩道も無い道路にデカい車が走るとどうなるか?
当然の帰結として、他の国に比べ事故率が高く、異常なくらい「歩行者」「自転車」の死者の比率が高くなります!

他の資料でも補完しておきましょう。
下図を見ても分かるように、交通事故死者に占める歩行者の割合がトップなどというのは、道路(歩道)整備の遅れた後進国の姿であります。
まともな道路行政と認められるたければ、事故死者に占める歩行者の割合は、15%以下にしなければいけないでしょう。
まともな先進国なら道路(歩道)整備を行い、歩行者と車は人車分離され、交通事故は“車対車”が中心となり、死者も自動車乗車中の比率が増えるのが通常です。
日本では人車分離もままならない惨憺たる道路(歩道)環境なので、その次の図が示すとおり交通事故率もとても先進国とは思えない酷い有り様なのです。
道路建設に他国以上の割合で税金を使いながら、人車分離すら実現できない・・・完全に道路交通政策(行政)の失敗ですね。
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※「社会実情データ図録」より
「交通事故死数の国際比較は・・・略・・・、ここでは、交通事故死の状態別のシェアを国際比較したグラフを掲げた。
日本の特徴は、歩行者の比率が高い点(世界第5位)、及び自転車の比率がオランダに次いで世界第2位の高さである点にある。」

※「社会実情データ図録」より
「事故率は、クルマが走った程度に応じてどのぐらい事故が起きたかを示しているが、日本は99件とモンゴル、ウクライナ、韓国、トルコ、南アフリカに次いで世界第6位に事故の多い国となっている。」

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<結論>
自動車メーカーは、広告・広報活動の中で~
「企業の社会的責任・・・」
「企業も市民社会の一部・・・」
「社会と共生・・・社会とともに・・・」
~等々と、臆面もなく垂れ流しています。
しかし、実際やっているのは、・・・
国際的にみても有り得ないぐらい、とんでもなく狭い日本の道路環境を顧みず、グローバルなコスト競争・収益至上主義に駆られ、世界最大の自動車市場である北米市場に向けて製造した「馬鹿デカい車」を売ることだけに血道を上げること!
日本における人身事故率の高さ、歩行者・自転車の被害比率の異常な多さを鑑みる時、もはや自動車メーカーの在り方自体、反社会的な存在と言える段階に来ています。
自動車メーカー・警察・交通官僚はこの不都合な真実が表面化しない様に挙って、「交通事故死者の減少」だけを取り上げ耳目を集めることに躍起になっているのが正直なところです。
幸い私自身は、たまたま近しい家族が交通死亡事故に遭わずに済んでいますが・・・
狭い道路で馬鹿デカい車に乗る(事故が起こるに決まっている!)バカ者に近親者を轢き殺された被害者家族・交通事故被害者の声なき声が、金儲けの為に道路の狭い日本で北米仕様の馬鹿デカい車を売りまくる自動車メーカーに届いて欲しいものです。
<消費者も賢くならないとダメ!>
自動車メーカーが日本の幅員の狭い道路に、北米基準の馬鹿デカい車を利益優先で販売するのは、馬鹿な消費者が多数存在するからです。
自動車メーカーが広告宣伝費で飼い慣らしたマスコミ・太鼓持ち評論家・WEB・・・等の垂れ流す~
「世界基準の車が・・・」
「グローバル・・・」
~といった広告文句を鵜呑みにして、その車が走る「道路」が日本の場合、「世界基準」「グローバル」の半分にも満たないことには気づきません。
もはや車幅1800mmを超える車(ドアミラー含めれば2mはゆうに超える)を乗るような輩は、交通事故増加の温床と言えます。
コイツ等の自動車保険の料率を大幅に引き上げることは喫緊の課題ですね!
近年、軽自動車が占める比率が高くなってきたのには、費用の問題だけでなく、明らかに国内の道路幅員に適した車が存在しない為、賢明な消費者が軽を購入していることも大きな要因でしょう。

対米貿易摩擦解消の為に3ナンバー規制を撤廃し、日本の狭い道にデカい車を増やすとどうなるか?結果は明らかでした!
↓
★「3ナンバー規制撤廃」前後10年の自動車保有の推移「3ナンバー規制撤廃」という戦後の道路交通政策“最大”の改正(改悪)により、その前後10年間の自動車の保有状況は、“劇的に”変化しました。
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※3ナンバー規制撤廃以後、普通車(3ナンバー)が激増、構成比もたった10年で25%にまで・・・!
(その後も増え続け、現在では30%近いですが…)
↓
★「3ナンバー規制撤廃」前後10年の交通事故発生数の推移「3ナンバー規制撤廃」という戦後の道路交通政策“最大”の改正(改悪)により、交通事故の発生状況も大きく変りました。
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グラフにすれば、一目瞭然です!
3ナンバー規制撤廃前の10年間(1981年~1990年)では、乗用車保有台数と交通事故の発生数の増加率は、ほぼ一致していました。
「自動車の台数が、増えた分だけ、交通事故も増加した。」ということで・・・(本来自動車台数の増加率より交通事故の増加率の方が下回りたいところですが、)まあ致し方ないでしょう。
しかしながら、「3ナンバー規制撤廃」という戦後の道路交通政策“最大”の改正(改悪)後の10年間(1990年~1999年)では様変わりし、乗用車保有台数の増加率と交通事故の発生数の増加率は、年々大きく乖離していきます。
つまり、
「自動車の保有台数の増加率をはるかに超えて、交通事故の発生数が増加している。」ということで、危険で異常な状態です。
(その主因は、「3ナンバー車の比率がドンドン増加したこと」にあることは、これほどの交通事故件数の増加を促すような大きな道路交通施策の変更は「3ナンバー規制撤廃」以外無なかったことを考え合わせれば、明らかでしょう。)
<3ナンバー車が「危険でない」とかいうおバカさんには近寄らないこと!>このシリーズで説明してきたように、非常に貧弱な日本の道路インフラ整備状況で、3ナンバー規制を撤廃すれば、こうなることは当然の帰結でした。
なにせ、先進国とは思えないほど、異常に幅員が狭く、“人車分離”もままならない日本の道路に、(非常に恵まれた道路インフラを前提とした)北米仕様の3ナンバー乗用車を増加させ続けたワケですから。
巷には~
「3ナンバー車でも俺は運転上手いから大丈夫・・・」
「車の大きさなんて、事故と関係ない・・・」
~といったことを滔々と自信満々に語る“おバカな”ドライバーが多数存在しますが・・・
日本の道路が異常に狭く、そもそも事故発生率が他の先進国より桁違いに多いことすら知らない生粋の“おバカさん”なので、近寄らない方が良いが良いでしょう。
“道路が異常なほど狭い”日本で3ナンバー車の様に「車幅が広く・車重も重い」車に乗る方には「事故率が高く」、車重が重い分、事故を起こした時に“被害も大きくなる”こと位は、正しく認識して欲しいものです。


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- 2020/05/27(水) 00:00:49|
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