<「詐欺注意」電話作戦やめたら被害急増? 神奈川県警 > 2013年4月28日 朝日新聞デジタル
オレオレ詐欺の被害に遭わないように、県民に電話で注意を呼びかけて効果を発揮してきた神奈川県警のコールセンターが、3月中旬から休止している。
今年度の予算が執行される5月10日まで、再開できないという。このことが、高額の被害が最近相次ぐ原因になっているとの見方も浮上している。
県警捜査2課は、オレオレ詐欺や架空請求詐欺などを「振り込め詐欺」と総称して統計をまとめている。1月から今月24日までに、県内の500万円以上の被害は53件。
昨年の同時期の22件を大きく上回る。
特に、3月半ばから被害が増加。背景の一つに、2010年秋から運営されてきた「振り込め詐欺被害防止コールセンター」の休止があるとみられている。
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「オレオレ詐欺注意の電話作戦をやめる」と「ダマされる被害者が増加する」という当然と言えば当然の結果にも思えますが、「ダマされる」ということの本質をついていると思います。
やはり、「ダマされない」為には、継続的で地道な啓発活動・広報活動をすることが有効であることを改めて示した結果であると言えるでしょう。
当ブログも、いろいろな場面で「皆様がダマされることが、多少なりとも減れば・・・」との思いから情報発信を始めました。
正直、こんなブログで、ささやかな情報発信をしたところで、無駄ではないか?」と思うこともありますが・・・
今回の記事を読むと、諦めずに、繰り返し情報を発信していくことは、必ずしも無駄とは言えないようにも思えます。
<「オレオレ詐欺」のような犯罪対策ですら、「啓蒙活動」は、まだまだ不足!> オレオレ詐欺のような明らかな犯罪については、警察や防犯関連の諸団体、金融機関の広報活動など、各所で啓蒙活動・広報活動を行っています。
しかしながら、オレオレ詐欺に代表される犯罪の被害ですら、「高齢者の増加」「犯罪者の巧妙化」「詐欺手法の進化」といった影響もあり、未だ収束する気配もありません。
逆に言えば、オレオレ詐欺のような犯罪に対する啓蒙活動は残念ながらまだまだ不足していると言えるでしょう。
引き続き啓蒙活動・広報活動の手を緩めることなく、続けていくことが重要です。

ダマす側も新たな手口を開発しますので、詐欺の名称も新たに啓蒙活動を繰り返します。
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<「母さん助けて」手渡し型急増 「振り込め」手口に変化>(2013年5月15日 読売新聞)
振り込め詐欺の被害が後を絶たない。被害者には「自分はだまされない」と思っていた人も多く、一つの手口が広まると、新手の手法が現れることが相次ぐ被害の背景にある。警視庁は、被害の8割が女性であることなどから「母さん助けて詐欺」の新名称を決めて注意喚起し、東海3県の各県警も防止に努めているが、専門家からは「被害時の心理状態を分析し、防止に役立てるべきだ」との意見もある。(吉富萌子)
「自分がだまされるなんてあり得ないと思っていた。息子の声を聞き違えるはずはないから」。振り込め詐欺で金をだまし取られそうになった名古屋市内の女性(83)は語る。
女性宅に電話があったのは今年2月上旬。「母さん、風邪をひいて声が変わった」で男の話は始まった。携帯電話もなくしたという。「会社から借りたお金を返さないといけない。800万円を東京駅に持って来て」
「まさに『母さん助けて詐欺』。息子を助けたい一心だった」。女性は郵便局へ急ぎ、1000万円の貯金の解約を申し込んだ。多額の解約を不審に思った局員が「会社に迷惑をかける」などの言葉から詐欺と確信。駆けつけた警察官らが説得して息子の前の電話番号にかけて虚偽と判明した。
1000万円は老後のためと子どもに残してあげたいという思いで、ガス会社の集金員をしながらこつこつためたもの。それを一瞬で失いそうになった。
女性は「私は被害に遭わなかったが、振り込め詐欺の報道を見るたび、同じように親心を踏みにじられた悔しさで胸が張り裂けそうになる」と心情を語る。
女性宅にはその後も貴金属買い取りを持ちかける訪問があり、愛知県警は「被害者の名簿が出回っている可能性がある」とする。
警察庁によると、2003年に「オレオレ詐欺」の名で認知されて以来、「振り込め詐欺」の被害総額は昨年までの10年間で1858億円。新たな手口として、電子メールで利用料未納などの虚偽請求をする「架空請求詐欺」、有利な融資や権利の売買を持ちかける「融資保証金詐欺」、医療費や税金を返還するとしてATMを操作させる「還付金詐欺」が登場した。
これに対し、犯罪収益移転防止法などの法整備が進み、東海地方の3県警も詐欺グループの摘発とともに、金融機関での警戒などで、被害件数は2005年前後をピークに減少傾向にある。愛知県警は昨年7月、詐欺グループから押収した名簿に記載された人に電話で注意喚起するコールセンターを設け、今年3月までに14件を未然に防いだ。
だが、詐欺の手口は巧妙化し、名古屋市の女性のように振り込みではなく、代理と称した者に直接お金を渡すように言われる「手渡し詐欺」が横行。三重県菰野町では今年3月、70歳代の女性が息子をかたる男の指示を受け、1300万円を宅配便で送り、だまし取られる被害があった。
愛知県警は「誘い文句や受け渡し方法などを少しずつかえてくるため、こまめに注意喚起し、被害防止に努める」としている。
桐生正幸・関西国際大教授(犯罪心理学)の話「振り込め詐欺の犯人は不特定多数への試行錯誤を繰り返し、成功した方法で犯罪を重ねる。『自分は犯罪被害に関係ない』と思っている人は、犯罪に対する適度な緊張感やストレスがなく、とっさに自分へ注意喚起することが困難。だまされる心理を分析し、被害防止につなげるべきだ」
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<「犯罪」とはいえないような「ダマし」への啓蒙・広報活動は、なかなか追いつかないのが現状です!> 「オレオレ詐欺」「母さん助けて詐欺」のような犯罪行為は、警察や防犯関連団体が大々的に啓蒙活動・広報活動をするので、世間にも周知するだけまだマシです。
世の中には、明確な犯罪とは言えないような多くの「ダマし」が存在します。
そして、それにより多くの人が、直接的・間接的に様々な被害にあっています。
そのような社会問題こそ、「マスコミ」をはじめとする報道機関が広く世論に注意喚起してくれれば良いのですが・・・
残念ながら「マスコミ」も利害関係が有ったり、そもそもマスコミの人間自身も気付かなかったり・・・
結果として、世間ではいろいろな面でまだまだ多くの人が「ダマされている」というのが現実です。
そもそも自分たちが「ダマされている」ことすら知らない人が多いというのが実際であったりするものです。
このブログは、多少なりとも「ダマされる」ことが無くなるような啓蒙活動・広報活動として情報発信をしていきたいと思います。



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- 2013/05/30(木) 00:00:38|
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