<虚偽説明で医療債10億円販売、詐欺容疑立件へ> 読売新聞 1月19日(土)
医療法人社団「真匡(しんこう)会」(東京都新宿区)が、元本保証をうたうなどして医療機関債(医療債)を販売し、多額の金を不正に集めたとされる事件で、大阪府警は医療債の販売にかかわった約10人について詐欺容疑で立件する方針を固めた。
同会は約380人から10億円以上を集めたとみられ、府警は実態解明を進める。
捜査関係者によると、約10人は2011年4~10月、計15回にわたって発行した医療債(1口50万円)を、同会が運営する新宿区内の診療所「戸山公園クリニック」の改装費に充てるなどと偽って販売し、高齢者らから金を詐取した疑いが持たれている。
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少し前の「円天」をはじめ、インチキ投資・インチキ商法というのは浮かんでは消え、果てることがありません。
またインチキ投資が摘発されましたね。
しかしながら、こんな投資話で100万単位のカネを出すわけですから、驚きますね。
まともな中小企業に対しても、銀行がナカナカお金を貸してくれないような時代であるので、リスクに厳しい時代かと思うと・・・一方では、こんなアホな投資話には、ワンワンとお金が集まるんですから・・・
いずれにしても、ネズミ講を始め、いろいろなイカサマ投資は、随分前から注意喚起され、社会問題化されてきているのですが・・・
単に、情報として知っていても、現実に自分の身に起きる場面では、役立たないことは多いものです。
結局、「ココだけは、自分だけは、大丈夫」と思ってしまったのでしょう。
被害者には高齢者も多いのでしょう。
高齢者は、判断力が鈍っている面もあるので・・・残念なものです。
<「私は大丈夫!」と詐欺被害者を笑えないワケ!> しかし、必ずしもこのような投資詐欺被害者を笑ってばかりはいられませんよ。
詐欺被害まで至らなくても、意外に多くの人が、あり得ない話に騙されているものです。
たとえば、日本の財政問題について、未だに「日本国債は暴落しない」「日本は絶対に財政破たんしない!」なんて、大した根拠もないお子様みたいな根拠を基に、したり顔で吹聴する連中がいます。
その連中が言うには、どんなに他の国が財政破たんしようが国債が暴落しようが、日本だけは大丈夫なんだそうです・・・
そんな有り得ない話、誰も信じなさそうなものですが・・・
実際は、こんなトンチンカンな連中を本気で信じてしまう人が結構いるものです。
「日本は財政破綻しない」「もっと国債大増発して景気回復」‥といった与太話を信じてしまうような人は・・・
「この投資だけは大丈夫!」なんて詐欺師の話を信じる人を笑ってはいられないですよ。
詐欺師に騙される可能性大ですから。
「日本は破たんしない・・・」なんて話は、非常識でセンセーショナルな主張で話題を集め、自分の書籍を売ったり、知名度を上げようといったインチキ学者・評論家の良く使う手段ですからね。
この手の輩は、財政破綻に限らずいろんな分野に現れます。
例を挙げれば、
「アポロは月に行っていない・・・」
「何でもフリーメーソンやロスチャイルドの陰謀である・・・」
「アメリカは没落し、中国が世界の覇権を握る・・・」
~などと主張する輩が好例です。
こんな輩の繰り広げるセンセーショナルで面白おかしいデマゴーグは、単なる金儲けの手段であることは、マトモな知性の有る人には、明白なのですが・・・
それでも、こんな与太話を意外と本気で信じちゃう人が多数いるものです。
このように見てくると、気を付けないと詐欺師に引っ掛かる可能性は、「私は大丈夫!」なんて思っている人でも、実は意外に、高いものです。
特に、例に挙げたような与太話を信じてしまっているような人は、気を付けた方が良いですよ。
<詐欺師も悪いが、被害者にも責任の一端が!> いずれにせよ、このようなエセ投資事件の場合、犯罪者が一番悪いことは当然です。
しかし、どうしても被害者側の投資に対する安易さ・強欲さ・不勉強さ・非常識さ…を感じないわけにはいきません。
「投資について勉強」などという難しい話でなく、常識的に考えて「有得るか?有得ないか?」の判断がつけば良いだけですから…
今は、インターネットで検索すれば、たちどころに色々な情報が手に入ります。
自分の投資しようとしているファンド・商品・会社についても、すぐに沢山の事が分かります。
今回の事件にしても、被害者が労を惜しまず、チョッと調べてさえいれば、ロクでもない会社であったり、まともな投資話でないことが判明して、被害に遭わないで済んだ可能性は大きいでしょう。
「ハイリスクハイリターン」「リスクテイクしなければリターンは無い」…という定石と、「無知蒙昧」・「無謀・蛮勇」とは別物です。
「人知を尽くして天命を待つ」ではありませんが・・・
リスクをとる場合、そのリスクについての慎重な調査をした上で、期待収益とよく勘案して、引き受ける価値があるリスクだけを引き受けるべきです。
無知で蛮勇な人に限って、投資した後になって、
「だまされた…」
「なけなしの資金が…、退職金が…」
などと嘆くものです。
和牛商法・マルチ・ネズミ講・ネットワークビジネス・未公開株・エビ養殖投資・・・浮んでは消えていく悪徳投資商法は、いつでも自分に降り掛かりかねない犯罪であることを常に頭に入れておいたほうが良いでしょう。
通常の金融機関の金融商品については、金融商品の販売等に関する法律で消費者保護がうるさく問われる様になりましたが、肝心の消費者がこれではどうしようもない。
いくら金融機関が消費者保護に努めてもダメですかね…。
肝心の消費者が、金融機関でもないワケのわからん業者に言われるがまま、「ローリスク・ハイリターン」を信じて、ホイホイお金を出してしまうレベルではね。
とにもかくにも、不安な方は、一般の金融機関でない業者が持ってくる儲かりそうな投資話は「NO」を通すことでしょう。
誰も助けてくれませんよ。

詐欺師というのは、抜け目がありません。
騙された人こそ、その後は心しないといけませんな。
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<安愚楽の客に「債権買う」電話…振り込め詐欺か> 読売新聞 5月19日
昨年8月に経営破綻した「安愚楽(あぐら)牧場」(栃木県那須塩原市、破産手続き中)の和牛オーナー制度で資産運用していた顧客(オーナー)に「債権を買い取る」などと持ち掛けて現金を要求する電話が相次いでいることがわかった。
全国安愚楽牧場被害対策弁護団に約300件の相談が寄せられ、7件では実際に金が支払われたという。警察当局は振り込め詐欺事件の可能性が高いとみて捜査を始めた。
約1000万円を投資していた神奈川県に住む80歳代の男性によると、今年2月、債権者名簿で連絡先を知ったという男から自宅に電話があり、「知り合いの投資家がファンドに出資するので、名義を貸してくれれば、見返りに約800万円で債権を買い取る」と持ち掛けられた。
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- 2013/01/27(日) 00:00:54|
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