<他人のせいにする韓国 反転できる要素見当たらぬと大前研一> ※SAPIO2017年5月号 2017.5.1 17:24
韓国経済はかつて、「日本を追い抜く」「世界を牽引する」と喧伝された。それが今、苦境に喘いでいる。なぜ韓国は、経済の面で先進国になりきれないのか? 大前研一氏が解説する。
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一般的に1人あたりGDPが2万ドルを超えると中進国、3万ドルを超えると先進国とされる。だが、3万ドル経済に向かおうとする中進国は、しばしば為替や労働コストが高くなって競争力を失い、3万ドルに近づくと落ちるという動きを繰り返す。これが「中進国のジレンマ」だ。
韓国経済も、調子が良くなるとウォンや労働コストが高くなり、そのたびに競争力を失って落ちるという悪循環に陥っている。韓国が「中進国のジレンマ」から抜け出せない最大の理由は、イノベーションがないことだ。
では今後、韓国は何らかのイノベーションによって「中進国のジレンマ」から抜け出せる日が来るのだろうか?
残念ながら、当面は難しいだろう。なぜなら、戦後日本は財閥解体で従来の秩序が崩壊して経済にダイナミズムが生まれたが、韓国は未だに財閥支配で縦方向の秩序が固まっているからだ。
その秩序を壊してイノベーションを起こすためには、松下幸之助氏や本田宗一郎氏のような学歴がなくてもアンビション(野望)のある起業家が必要となる。
しかし、韓国は極端な学歴社会だから、アンビションを持っている人でも、いったん受験戦争に負けたら這い上がることが難しい。つまり、イノベーションが起こりにくい硬直した社会構造なのである。
また、受験戦争に勝って財閥企業に入った人たちも、ファミリー企業なので出世に「ガラスの天井」があるし、近年は45歳くらいでリストラされるケースも多く、すんなり定年までエリートの道を歩むことが難しくなってモチベーションが低下している。どこをどう切っても、反転できる要素が見当たらないのだ。
韓国の根本的な問題も指摘しておかねばならない。それは自分たちの問題を何でもかんでも日本のせいにする、ということだ。日本が高度成長した時に我々は朝鮮戦争で発展が遅れてしまった。その原因は日本の植民地支配だ。そういう“エクスキューズ(言い訳)文化”だから、自分たちも努力すれば日本に追いつき、追い越すことができるという発想が生まれにくい。ここが同じく日本の植民地だった台湾との大きな違いである。
台湾の場合は“ノーエクスキューズ文化”である。私は韓国にも台湾にも200回以上行っているが、台湾で日本の植民地支配のせいで発展が遅れた、などと言う人には会ったことがない。それどころか、台湾の人たちの大半は、日本のおかげでここまで成長できた、と感謝している。
そういう姿勢で素直に日本に学んできたから、サムスンをはじめとする韓国企業が壁にぶち当たって突破できないでいる一方で、鴻海精密工業や半導体受託生産企業のTSMC(台湾積体電路製造)、「格安スマホの仕掛け人」と言われる半導体メーカーのメディアテックといった台湾企業はますます世界を目指して成長し、新しい企業も続々と誕生している。
韓国は日本をエクスキューズに使っている限り、前に進めないと思う。自分の中に成長できない理由を見つけ、それを乗り越える努力をしなければ、「中進国のジレンマ」から抜け出して先進国になることはできない、と思い知るべきである。
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安愚楽牧場の和牛預託商法を広告塔かのように薦めていた海江田万里氏に比べれば、可愛らしいものですが・・・
この人の言説の移り変わりも相当なものですね。
「これからは韓国型経営の時代・・・」といった主張をされていた時代が懐かしいですね。
評論家やコンサルタントなどは、その時々に応じて辻褄合わせな言説を滔々と振り撒くことを生業にしている訳ですから、このようなことは日常茶飯事とはいうものの・・・あまりにも変節が激しすぎる!
当然の結果に過ぎ無いと言えます。
批判するには当たらないのかもしれません・・・
結局受け手側の問題です。
どんなに著名な評論家・コンサルタントであろうが、その本質は同じですから、このような者の言説を受け取る側もそのようなモノと思って認識しておかないといけません。
間違っても~
「著名な先生が薦めているから・・・」
「有名なコンサル企業の言う事だから・・・」
~などと熟慮もせずにお金を使うなどということは、くれぐれもしない様にしましょう。
その言説の信頼性は、芸能レポーターや占い師などとあまり変わりませんから、芸能ゴシップや占いを楽しむ位の気持ちでいることが肝要です。

どう考えても「リスクゼロ」ではない金融商品を「リスクゼロ」と断言して推奨しても・・・「無罪」
こんなものです。著名な経済評論家の言説でも、実際には日本の裁判では歯牙にもかけてくれません。
言うならば、東スポの記事を信じてはいけないのと同じレベルだと思っておいた方が良いというコト!
「著名な方を信じて・・・」と悔やんで、裁判しようが「そんな間抜けの言う事信じたあなたがバカ・・・」とにべも無く、訴訟費用が無駄になるだけです。
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<「安愚楽牧場」巡る訴訟,海江田氏が勝訴> 読売新聞 2016年 9月9日
2011年に破綻した「安愚楽(あぐら)牧場」の和牛オーナー制度に出資して損失を被ったのは,海江田万里・元民主党代表(67)が経済評論家時代に書いた同牧場の宣伝記事を信じたためだとして,全国の出資者30人が海江田氏に計約5億7360万円の損害賠償を求めた訴訟で,東京地裁(谷口園恵裁判長)は9日,請求を棄却する判決を言い渡した。
原告側は控訴する方針。
判決は,海江田氏が「牧場のリスクはゼロ」などの記事を著書や雑誌に執筆した1986~92年頃は「和牛オーナー制度が特筆すべきリスクをはらんでいたとは認められない」と指摘。「海江田氏が一般消費者に不適切な情報を伝えて,投資判断を誤らせたとはいえない」と判断した。
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インターネット時代では、過去の言説がデータとして残ってしまうので、評論家・コンサルタントにとっては、恥ずかしい時代になりました。その時その時に、適当な言説で金儲けするのが生業なのでしょうがないとは言うものの・・・たった4ヶ月で手の平返しでは、赤面ものですね。
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[東洋経済:「勝ち組」日立・東芝と「負け組」ソニーを分析 進む家電の2極化、負け組に明日はあるか](2014/12)
↓ たった4ヶ月で“負け組”から“復活”という言説に
小宮 一慶こみや かずよし
経営コンサルタント。(株)小宮コンサルタンツ代表。大企業から中小企業まで、企業規模や業種を問わず、幅広く経営コンサルティング活動を行う一方、年百 回以上の講演を行う。新聞・雑誌の執筆、テレビ出演も行う。著書に『朝90分早く起きる人のプロの仕事術』(PHP研究所)、 『「1秒!」で財務諸表を 読む方法』(小社刊)、『ビジネスマンのための「発見力」養成講座 』(ディスカヴァー携書)、『ビジネスマンのための「数字力」養成講座 』(同)など。経営・会計・経済・ビジネススキル等をテーマにした著書は、90冊に迫る。
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- 2018/02/26(月) 00:00:24|
- 社会・安全
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<ドイツ車の信頼が大きく地に落ちた理由> 2017/8/28 ニューズウィーク日本版
・ドイツの大手自動車メーカー5社の不正となれ合いが発覚。国家の誇りとも言える産業を傷つけている
このところドイツは国際的な影響力を高めているが、その究極の基盤は国の経済力だ。もっと具体的に言えば、ドイツの自動車会社の強さだ。
・「ディーゼル神話」崩壊、ドイツがEVへ急転換、一方トヨタは...
ドイツの失業率は10年の7%から4.1%にまで低下した。その大部分は、ダイムラー、BMW、そしてアウディとポルシェを傘下に収めるフォルクスワーゲン(VW)の記録的な業績のおかげだ。
ドイツの戦後のアイデンティティーは、主に大手自動車会社によってつくられた。「ドイツ製」というラベルは、卓越した品質を象徴してきた。しかし今、自動車業界の技術と倫理の信頼性、そしてその延長にあるドイツ経済全体の堅実性が疑問視されている。国内外の消費者は、ドイツ製品の信頼性を疑っている。ドイツにとっては、アイデンティティーに関わる問題だ。
15年9月、VWの車1150万台がディーゼルエンジンの排ガス規制を不正に擦り抜けたことが発覚し、津波のような不安を呼び起こした。
VWはアメリカで、この違法行為に対する高い代償を支払っている。裁判所の和解金と罰金は210億ドルを超えた。しかしVWのスキャンダルは、氷山の一角でしかないことが分かった。
7月22日、ドイツの週刊誌シュピーゲルは、VW、BMW、ダイムラー、アウディ、ポルシェがドイツの産業史上最大級のカルテルを90年代から結んでいたと報じた。
この大手5社は06年以降、情報を交換し、部品供給業者に圧力をかけ、主要コンポーネントの技術仕様を擦り合わせていた。ディーゼル排ガス規制のごまかしでも協力関係にあったようだ。
ドイツの自動車メーカーは温室効果ガス排出規制の厳格化に対応して、温室効果ガスの排出が少ないディーゼル技術の開発を進めた。同時に発生する有害な窒素酸化物は、十分な大きさの尿素タンクを装備すれば排気から除去できる。だがコストとスペースを節約するため、大手5社は容量が小さくて排気量を基準内に抑えられないタンクを多くのモデルに採用することに合意していた。
・繁栄だけを追い求めて
自動車業界のなれ合いを暴いたシュピーゲルの記事は、戦後ドイツの厳格な品質と競争の追求というイメージを打ち破り、大きな衝撃を与えた。
今日、ドイツの自動車企業は品質と信頼性を生かし、新市場での販売を拡大している。VWグループの中国での売上高は08~16年で100万から400万台と4倍になり、世界最大の自動車メーカーとなった。
最近のドイツ自動車産業の好業績は、東西統合の苦難の後、ドイツが品質を高める努力を通じて繁栄への道を歩み始めた証しに見えた。だが今、ドイツ人は自動車産業が常になりふり構わず成功を追い求めてきただけではないかと考えている。
このスキャンダルの背後には、根深い問題が潜んでいる。環境規制が厳しくなるなか、競争相手の日本やアメリカ、中国がハイブリッド車や電気自動車を有望視する一方、ドイツ勢だけはディーゼルという古い技術に絶大な信頼を置いている。その根本的な理由は分からない。
だが、ドイツ自動車業界が掲げてきた信頼という看板の裏側は見えた。安定と引き換えならば、違法行為にも手を染めてしまうようだ。
戦後の安定の象徴であるドイツ車は、国内外で価値を失い始めている。この傾向が自動車部門の将来に与える影響は、まだ分からない。
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<欧州で排ガス不正再燃 疑惑相次ぐ ディーゼルからEVシフト加速> 2017.7.15 Sankei Biz
欧州でディーゼル車の排ガス不正をめぐる疑惑が次々と明らかになっている。2015年にドイツのフォルクスワーゲン(VW)で発覚した排ガス規制逃れ問題を受け、欧州各国が、同様の手口がないか国内外のメーカーを調査したところ、続々と疑いが浮上したためだ。相次ぐ疑惑で欧州を中心にディーゼル車離れが広がる中、将来性を危ぶんで電気自動車(EV)に軸足を移す動きも急だ。
ドイツメディアは12日、同国のダイムラーが08~16年に排ガス規制逃れの違法ソフトウエアを搭載したディーゼル車100万台超を販売していた疑いがあると報じた。今回の疑惑を受けドイツのドブリント運輸相は13日、ダイムラーの幹部を呼び出して説明を求めたほか、関係当局には、事実関係の調査を指示した。ドイツのメディアが運輸省関係者の話として伝えた。
ダイムラーは、VWと同様にディーゼルエンジンの排ガス浄化機能を操作するソフトを使用している。試験場では基準を満たす一方で、実際に路上を走行する際には浄化機能を停止させ、規制値を超える有害物質を排出していた疑いがある。VWのように違法ソフトを使っていれば型式承認の取り消しにつながる可能性があり、ブランドを大きく毀損しかねない状況だ。
排ガス不正をめぐる疑惑はダイムラーにとどまらない。今年1月にはフランスのルノーが排ガス検査の際に窒素酸化物(NOx)の排出量を不正に操作している疑いがあるとして同国検察当局の捜査を受けた。さらに今月には、スズキと欧州自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)が、排ガス規制を逃れるため違法なソフトをスポーツ用多目的車(SUV)に搭載していた疑いも浮上している。
相次ぐ不正疑惑の連鎖はVWの排ガス規制逃れで大きな打撃を受けたディーゼル車市場にさらなる逆風になる。英調査会社LMCオートモーティブは、西欧の新車販売に占めるディーゼル車比率が15年の約52%から23年には39%まで落ち込むと予想する。
二酸化炭素の排出が少なくディーゼル車を環境対応車の主力の一つと位置づけてきた欧州メーカーも商品戦略を練り直す。VWは25年までにグループで30車種を超えるEVを売り出し、ダイムラーも22年までに10車種のEVを投入して25年には販売台数の15~25%をEVにするなど電動化に軸足を移す。
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「クリーンディーゼル」なんていう都市伝説でダマし続けた欧州自動車メーカーも、さすがにこれ以上はウソをつき通すことを諦め方針転換!
ついこの間まで「クリーンディーゼルが次世代カーの本命!」なんてバカげたことを尤もらしく滔々と述べていた“バカ面”が懐かしいですね・・・

「クリーンディーゼル」なんてのは本格的な環境対策車を作る能力や資金の無かった欧州自動車メーカーの作り出した時間稼ぎの「虚構」に過ぎない事が証明されてきています。
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<ベンツよ、お前も...なのか 排ガス不正疑惑で大揺れ> 2017/7/29 J-CASTニュース
独高級車ブランド「メルセデス・ベンツ」が、ディーゼル車の排ガス不正疑惑に揺れている。独メディアが疑惑を報じると、ベンツを展開する独ダイムラーは、不正を否定しつつも、大規模な無償修理に乗り出すと発表した。不正がないと証明されれば、会社側の対応は評価されるだろう。しかし、もし不正が認定されれば、これまで築いてきたブランドイメージは大きく損なわれ、今後の販売に影響が及ぶのは必至だ。
発端は2017年7月12日の南ドイツ新聞電子版だった。独ダイムラーが100万台以上のディーゼル車で違法な排ガス操作をしていた疑いがあると報じた。独検察当局が5月下旬に同社拠点を家宅捜索したという。
■「試験の時だけ有害物質を減らす装置をつけていた」との報道
2008年~16年に欧米で販売されたベンツの主力車種でディーゼルエンジンに問題があり、規制を大幅に上回る有害物質が排出されている、というのが疑惑の中身で、同紙は試験の時だけ有害物質を減らす装置をつけていたとも指摘した。
この報道から1週間もたたない7月18日、会社側は欧州でディーゼル車300万台以上を無償修理すると発表した。300万台といえば、トラックやバンを含めたダイムラー全体の年間世界販売台数に匹敵する規模だ。費用は2億2000万ユーロ(約280億円)を見込んでいるという。
会社側は、排ガス不正疑惑報道とは関係なく、自主的な判断だと強調。「ディーゼル車の顧客が不安になっているので、安心させるための措置だ」としている。顧客の不安をいち早く察知し、迅速に行動した点で、優れた危機管理対応といえるかもしれない。
しかし、今後の捜査の行方次第で、評価は正反対になる恐れもある。2015年9月に排ガス規制逃れの不正が発覚した独フォルクスワーゲン(VW)は大きな打撃を受けた。世界で約1100万台のリコールに踏み切り、車の所有者や当局に払った和解金などは兆円単位にふくらんだ。販売も不正発覚後に失速し、15年のグループ販売台数は前年に達成した1000万台を割り込んだ。
VWの場合は...
最も大きな影響を受けた国の一つが「消費者の目は世界一厳しい」といわれる日本だった。VWは高級車ではないため国内でも人気があり、不正発覚前年の2014年まで15年連続で輸入車販売1位だったが、2015年は前年比18.8%減の5万4765代で2位に転落。2016年はさらに15.8%減らし、4万7233台の3位に転落した。
代わりに首位に躍り出たのが、メルセデス・ベンツだった。2015年は同7%増の6万5159台、2016年はさらに3%増の6万7378台と順調に伸ばしてきた。
メルセデス・ベンツ日本は「Cクラス」など14モデルのディーゼル車を販売。昨2016年は約2割がディーゼル車だったという。同社は当初、国内で販売されるディーゼル車は欧州の仕様と異なり、排ガスの規制も違うため、無償修理の対象外だとアナウンスしていた。しかしその後、「ダイムラーから日本でも同様の対応を行っていくとの連絡を受けた」と発表するなど、対応は混乱している。独当局の捜査とダイムラーの対応に、世界中のベンツ愛好家が注目している。
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<ポルシェにリコール命令=排ガス不正ソフト搭載―独当局> 2017/7/28 時事通信
【フランクフルト時事】ドイツのドブリント運輸相は27日、同国自動車大手フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級スポーツ車メーカー、ポルシェのディーゼル車の一部が違法な排ガス制御ソフトウエアを搭載していたとしてリコール(回収・無償修理)を命じた。
独メディアの報道によると、対象車はスポーツ用多目的車(SUV)「カイエン」の排気量3000ccのディーゼル車で、欧州の約2万2000台が該当する。
同型の車種は、米環境保護局(EPA)が2015年11月に違法ソフトの搭載を指摘し、北米では約1万8000台がリコール対象となったが、欧州では対象になっていなかった。
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ここまでくると「クリーンディーゼル」などというものは、欧州自動車業界全体で造り上げた壮大な詐欺的欠陥商品であることは、余程の愚か者でなければ「誰の目にも明らか」になりました・・・
<「クリーンディーゼル」は、おバカのリトマス試験紙!> 当ブログでは、ず~と主張して来ましたが・・・「クリーンディーゼル車」ほど、その人の「洗脳されやすさ」「おバカさ」が判断できる問題は有りません。クリーンディーゼル車を販売する自動車会社は~「環境にやさしい・・・」「低燃費・・・」「排気がクリーン・・・」~等々とお抱えの評論家やCM・雑誌・Webを通して、プロパガンダを垂れ流し続けてきました。
しかしながら、理性的で情報を正しく分析できる人ならご承知の通り、自動車会社が垂れ流す「クリーンディーゼル」のプロパガンダは、大前提があったのです。
そもそも「クリーンディーゼル」における「クリーン」とは、絶対的な「クリーン」では有りません。
あくまで
それまでの煙モクモクのディーゼル車(「ダーティディーゼル」)に対して「クリーン」だという事です。つまり、欧州のように「ダーティディーゼル」車が、大量に存在している地域であれば「クリーンディーゼル」というのもあながちウソでは有りません。(今となってはそれすら欠陥商品疑惑で疑わしいですが・・・)
まあ、「ダーティディーゼル」車をやめて「クリーンディーゼル」車に乗り換えることは相対的には「クリーン」だと言えるでしょう。
(本来は、環境のことだけを考えれば、ハイブリットやEVなどを推進する方がもっと「クリーン」なのですが・・・)
現実的には欧州で普及してしまったダーティディーゼル乗用車を代替できるような価格でHV車やEV車を提供できる自動車会社が欧州にはありませんでしたかr、当面の現実的な選択肢として「クリーンディーゼル」を販売するしかありませんでした。
それでは、日本においてはどうでしょうか?
ディーゼル乗用車がほとんど無くなっている日本において「クリーンディーゼル」車に乗り換えるという事は、当然ガソリン車やハイブリット車から乗り換えることになります。
これでは、ガソリン車やハイブリッド車という、そもそもディーゼル車より「クリーン」な車が減ってしまい、構造上不完全燃焼が避けらず「ディーゼル排気微粒子(DPM)」の発生が避けられないディーゼル車が増えてしまいますので、環境に「ダーティ」であることは明らかです!
「クリーンディーゼル」を販売する自動車会社にしてみれば、日本においては「クリーンディーゼル」など本当のところ「ダーティ」に過ぎないことなど承知の上ですが・・・
営利企業ですから、そんな本質論はともかく、欧州向けに作った「クリーンディーゼル」を日本でも売れば、金が儲かりますから当然売ります。
儲けの為には「日本の大気汚染のことなど知ったこっちゃない!違法でもないしね!」というのが本音の所。
しかしながら、ガソリン車・HV車では吸わされずに済んだ 「ディーゼル排気微粒子(DPM)」を吸うことになる日本人の一人としては、勘弁してほしいですね!
マスコミにとって自動車メーカーは、最大級ともいえる“良い有力な広告スポンサー”ですから・・・
少なくとも日本においては「クリーン」でも何でもない「クリーンディーゼル」乗用車を批判することもなく、自動車メーカーの意向に沿って「クリーン!」「クリーン!」とこぞって喧伝します。
当然、ディーゼル車の本場である欧州のディーゼル乗用車による“大気汚染の惨状 ”についても、大きく報道することは有りません。
(そもそもあまりにも酷いディーゼル乗用車の大気汚染を少しでも改善するために生れたのが「クリーンディーゼル」であることすら報道しません。)
<消費者は宣伝に踊らされず「正しい選択」を!> 本当は日本においては、全く「クリーン」でも何でもない「クリーンディーゼル」をメーカーの宣伝に乗せられて、ホイホイ買うおバカな消費者が存在することは、残念でなりませんね。
「クリーンディーゼルはガソリンエンジンよりクリーン」なんて記事がいじみたウソを信じ込まされてる“究極なおバカ”もいますから・・・
このような“おバカさん”が順調に増加して、「クリーン」ディーゼル車が何万・何十万台となった暁には、幹線道路の住民の健康被害は幾何になることか・・・
実際どんなことになるかは、ヨーロッパが実証してくれています。
ディーゼル乗用車なんか買う連中は、今さらヨーロッパのような大気汚染状態になりたいのですかね??
今こそ消費者の正しい選択が求められています。
環境保護団体やぜんそく・肺がん等の呼吸器疾患の患者団体なども(クリーン)ディーゼル乗用車が普及してしまう前に、大きく声を上げていく段階に至っていると思います!

ディーゼルエンジンの特徴・実態・影響・・・くわばらくわばら! 欧州と違い本当にクリーンなHV車も同様な価格で買えるのに「クリーンディーゼル」買う輩って周囲の人にどうしてもPM2.5吸わしたいのかね?
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<ディーゼル車、炭素排出は少ないがスモッグ誘発> 2014/6/10 東亜日報
政府が推進している低炭素車協力金制が施行されれば、最も得をするのは欧州製ディーゼル車両だ。ディーゼル車両が燃料に使う軽油は、ガソリンより燃料消費効率(燃費)が20~30%良く、二酸化炭素(CO2)を少なく排出するためだ。しかし、国内自動車業界の関係者は、CO2排出量が少ないとは言え、必ずしも「環境にやさしい」わけではないと口を揃える。
韓国自動車産業協会(KAMA)は9日に発表した資料の中で、「ディーゼル車はガソリン車より相対的にCO2排出量が少ない代わりに、窒素酸化物(NOx)や微細粉塵の排出量が多く、空気の質をさらに悪化させる懸念がある」と話した。NOxはスモッグの原因になる代表的な環境汚染物質だ。
11年、国内でディーゼル車が排出したNOxは26万8999トンで、自動車全体が排出したNOxの83.5%に達する。また、同年、国内全体微細粉塵(PM10、直径10μm以下)の排出量の9.9%、超微細粉塵(PM2.5)排出量の14.7%がディーゼル車から出ている。ガソリン車は微細粉塵を殆ど排出しない。
ノルウェーではディーゼル車が二酸化窒素(NO2)を大量排出するという理由で大都市への進入を禁じる案まで検討されている。KAMAの関係者は、「CO2の排出量だけをエコの基準にするのは誤解から端を発した誤った政策だ」とし、「電気自動車や水素燃料電池車など、真のエコ車市場が形成されるまではガソリン車両の燃費改善を誘導するほうがずっと効果的だ」と強調した。
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< 朝日新聞・朝刊 2008-10-16 嵯峨井勝(さがいまさる)青森県立保健大 客員教授の投稿の一部>
~一つは、ディーゼルは、不完全燃焼を基本とするエンジンゆえの宿命的な欠陥があることだ。高圧で燃料を噴射することで燃焼効率を向上させた。PM(ディーゼル粒子)は霧状になり黒鉛は出なくなったが、かわりに目に見えない粒子径 0.1マイクロメートル以下の微小(ナノ)粒子の数が数万倍以上に増えている。粒子が目に見えなくなっただけなのだ。
数マイクロメートルのPMは呼吸器に入り、ぜんそくなどを引き起こすことが知られていたが、ナノ粒子は呼吸器を介して血管の中に入り込み、心臓を初めとする循環器系、脳・神経系や生殖器にまで侵入することが、最近の動物実験で証明されてきた。東京理科大と栃木臨床病理研究所の研究チームは妊娠中のマウスの母親にディーゼル排気を吸わせ、ナノ粒子が胎児の脳に侵入していると証明した。
米国や欧州では微小粒子が心疾患罹患率や死亡率を高めることが疫学調査で明らかになり、2.5マイクロメートル以下の微小粒子(PM 2.5)の環境基準が設定されている。米国の基準を日本に当てはめると、幹線道路沿いの測定局の大半が基準をオーバーしていしまう。
私たちは国立環境研究所や大学で動物実験をしたが、超微小粒子を血管や気道の表面をお覆っている細胞といっしょに試験管のなかで培養すると、膨大な数の粒子が細胞内に取り込まれ、細胞が死滅することを確認した。
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“マツダ”に至ってはこれからもクリーン(笑)ディーゼルを投入って・・・社会に対する挑戦かよ??
もはや反社会的勢力ですね!
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<逆風ディーゼル、割れる戦略=マツダは新型車投入> 2017/9/15 時事通信
マツダは、12月に国内で発売する新型のスポーツ用多目的車(SUV)「CX―8」にディーゼルエンジンを搭載する。ディーゼル車にはドイツメーカーの排ガス不正問題や環境規制の強化で逆風が吹く。日本メーカーでは、欧州向けを中心に新型の投入見送りや撤退などの動きも出ており、戦略の違いが鮮明になっている。
「ディーゼルは、二酸化炭素(CO2)の排出量を大幅に低減できる」。小飼雅道社長は14日の記者会見で、ディーゼル技術は地球温暖化対策として有効と強調した。その背景には、CO2排出量は軽油を燃料とするディーゼル車がガソリン車より少ないことがある。
ただ、軽油やガソリンを燃料とするエンジン車に関しては、大気汚染対策の一環として、中国が販売禁止の検討に入り、英仏両国は2040年の禁止を打ち出した。世界的には、電気自動車(EV)の投入を求める動きが急だ。だが、EVは走行中にCO2を出さないものの、モーターを回す電気の多くが火力発電に依存し、発電過程まで含めればCO2が発生しているのも事実だ。
このため、小飼社長は「各国の規制や電源構成を考え、エンジンと電動化技術を組み合わせていく」と話し、開発中のEVやプラグインハイブリッド車、エンジン車を各国の状況に合わせ投入する方針。ディーゼル技術では軽油を燃やすシステムの改良を進め、欧州で強まる排ガス規制に対応していくという。
一方、ディーゼル車の戦略を見直すメーカーも相次ぐ。ホンダは、欧州で18年に発売するSUV「CR―V」の新型モデルで設定を見送る。スバルは、ディーゼル車の生産から20年度をめどに撤退し、経営資源をEV開発などに集中。三菱自動車は、17年度中に始める新型SUVの国内販売で、ディーゼル投入を先送りする。
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「クリーン」じゃないディーゼルの方が良かったのでは?と思えるほどの「クリーンディーゼル排気による微粒子汚染」!
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<【環境問題基礎知識】 大気中超微小粒子(ナノ粒子)と心疾患 鈴木明> 国立環境研究所
はじめに
最近,50nmより小さい超微小粒子(ナノ粒子)が大気中に浮遊していることが判明しました。このナノ粒子の環境中の分布を解析すると,健康影響の少ないように改良あるいは開発してきたディーゼルエンジンから発生していることが分かりました。こうしたナノ粒子は,呼吸の時に肺の細胞の隙間やガス交換にまぎれて体内に入り易く,健康影響を引き起こす可能性が高いことから,迅速な健康影響の解明が求められています。ここでは,ナノ粒子の概念とナノ粒子を多く含むディーゼル排気粒子の心臓への影響について説明します。
ナノ粒子とは
それではナノ粒子とはどの位の大きさなのでしょうか?50nmよりも小さい超微小粒子と書きましたが,1nm(1ナノメートル)は10億分の1メートルと決まっていますので,50nmの大きさの物でもあまりにも小さくて,光学顕微鏡では見ることができず,電子顕微鏡やX線を使用した装置で見るしかありません。生物学的には小型のウイルスの大きさになります。しかし,大きさの実感をつかむことは難しいと考えられます。そこで,図1に地球の大きさ(直径)を1mと仮定して1nmの粒子の大きさを模式的に描いてみました。地球の赤道周りの直径は約12,750kmですので,その10億分の1は12.75mmとなり,小さめのビー玉にほぼ近い大きさになります。そこで,我々の体で相対的に考えますと,外界の刺激から体内の環境を守る皮膚の細胞と細胞の隙間は約51cmと計算され(実際には40nm),直径約7ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)の赤血球は直径89.25mの巨大な円盤となります。したがって,20~30nmの粒子は,25.5~38.3cmの大きさに相当するので,約51cmと計算される皮膚の細胞の隙間に入りこむことができ,美容の世界でその大きさの粒子の応用が考えられています。また,工業の世界では,ナノサイズの材料を使用した様々な分野への応用が研究されており,ナノテクノロジーと言われるようになりました。
図1 1ナノメートル粒子の大きさ(地球の大きさと比較してみよう)(拡大表示)

2004年に開かれた欧州ナノセイフティー会議では,ナノテクノロジーの発達に伴うナノ粒子の健康影響を考慮して,従来ウルトラファイン粒子( 超微粒子) と言っていた100nm以下の大きさの粒子をナノ粒子と定義しました。しかし,国立環境研究所と日本の自動車工業会では,大気環境中の浮遊粒子の大きさやエンジン排気粒子の大きさを考慮して50nm以下の粒子をナノ粒子と呼ぶことにしました。
ディーゼル由来のナノ粒子の健康影響
それでは,なぜ,ナノ粒子の健康影響が心配されているのでしょうか?ナノ粒子の健康影響を述べることは,ナノ粒子の大きさ,形,固体か液体かなどの粒子の性状が異なるため,大変難しいと言えます。そこで,ここでは,現実的に大気環境中で観測されるディーゼルエンジン由来のナノ粒子の健康影響について考えてみます。
これまでのディーゼル排気粒子(DEP)は,100~400nmにその直径のピークを持ち釣鐘状の粒径分布を持つ表面が凸凹した球形の粒子が多く,その粒子の主体は炭素でした。このため,ディーゼルエンジン車の排気管から黒いススが出るのが見えました。当然,排気ガス中には,燃焼しないエンジンオイルや燃料,燃焼でできたガスや多数の化学物質が含まれ,粒子の表面に付着するものも多かったのです。しかし,ディーゼル由来のナノ粒子は,重さは極めて軽いのですが,ディーゼル排気の1cm3(1立方センチメートル)の中にナノ粒子を10万個から100万個ほど含みます。したがって,排気管からススは見えず,油煙のようなものが見えるようになりました。
図2は,粒子の大きさと呼吸器内での捕捉の仕方を模式的に示しています。この図では,花粉のような大きな粒子は粘膜に衝突して鼻やノドに付着しますが,小さな粒子ほど沈降作用によって,小さな気管内に入り込み,ナノ粒子の様に小さい粒子はガス拡散作用によって,肺胞まで到達することを示しています。したがって,これまでのDEPが気管支や細気管支レベルでほとんど捕捉されるのに比較して,ナノ粒子は細気管支を通り抜け,最終的には肺の最深部の肺胞まで達すると考えられています。肺胞では酸素と二酸化炭素のガス交換をしておりますので,ナノ粒子はガス交換にまぎれこんだり,呼吸運動によって肺胞壁の隙間を通過して血管に入り,心臓・血管系(循環器)を介して全身に廻ることが推測されます。特に,心臓は,肺を循環した血液を左心房に受け入れ,左心室から血液を全身に送り出しますので,肺に入った微粒子が高濃度で一番最初に入り込む臓器が心臓なのです。したがって,一番影響を受け易い臓器と言えます。
図2 吸入されたナノ粒子の胚内での沈着と動き(拡大表示)

国立環境研究所では,ナノ粒子の多いディーゼル排気やナノテクノロジー由来のナノ粒子の健康影響の解明のため,2005年に5階建てのナノ粒子健康影響実験棟を建設し,ナノ粒子の健康影響の研究を行なっています。特に,ナノ粒子の多いディーゼル排気を動物に暴露する装置は世界最大級と言われ,一度に288匹のラット(マウスでは480匹)を暴露することができます。
まとめ
本稿では,ナノ粒子と健康影響の観点から,現実に大気汚染として観測されるディーゼル排気由来のナノ粒子と心臓の関係について説明しました。そこで,ナノ粒子を多く含むディーゼル排気粒子が,心臓や循環器に影響することが示唆されました。しかし,その詳しいメカニズムや神経系に対する影響を明らかにするためには,今後,詳細な研究が必要と考えられます。
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そもそも論として~
ディーゼル排気は「がん発生に十分な証拠」がある物質!
ガソリンエンジン排気ガスは「発がん可能性」のある物質!
~この差は果てしなく、大きい!タバコの副流煙に嫌煙権があるなら、同様に完全な発がん物質であるでx-ゼル廃棄には「嫌ディーゼル排気権」があっても良いでしょうね!
6千万台に及ぶわが国の乗用車。 環境への影響を考えれば、どちらを選択すべきかは明らかです。
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<ディーゼル排気ガスは第1級の発がん物質、国際がん研究所が発表> JUNE 14, 2012
ディーゼル排気ガスがタバコ、石綿、アルコールと共に世界保健機関(WHO)が指定する最高危険水準の「1等級発がん物質」に分類された。WHOは、ディーゼル排気ガスが肺がんを誘発し、膀胱がん発病の危険を高めると警告した。
WHO傘下の国際がん研究所(IARC)は12日、「1998年、発がん物質2A等級に分類したディーゼルエンジンの排気ガスを1等級に上方修正する」と発表した。IARCは、「実務グループが科学的証拠を検討して満場一致でディーゼル排気ガスの等級を上げた」とし、「ディーゼル排気ガスが肺がんの原因になり、膀胱がんの発病危険を高めることと関連があると結論付けた」と明らかにした。
IARCは、発がん危険度を5つの等級に分けて、△「がん発生に十分な証拠」がある物質を1等級、△「発がんの蓋然性」がある物質を2A等級、△「発がん可能性」のある物質を2B等級に分類している。1等級には石綿、砒素、タバコ、アルコールなどがあり、ガソリンエンジン排気ガスは2B等級に分類されている。IARCは昨年5月、携帯電話の電磁波を2B等級に指定して世界的な波紋を呼び起こした。
今度の発表でディーゼルエンジンの比重が相対的に高い欧州、米国の自動車メーカーに打撃があるという見通しが出ている。世界自動車市場でディーゼル車両が占める割合は欧州が約50%、米国が約15%、韓国は約6%だ。
韓国の自動車業界は、「今後次世代自動車の主導権争いが従来のディーゼルエンジンの汚染物質を低減した『クリーンディーゼル』の代わりに、電気車、ハイブリッド車中心に移動する可能性が高くなった」と予想した。
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クリーンディーゼルなどと言うものは、虚構に過ぎないことが分かりますね!
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<独VW、クリーンディーゼルの排ガスデータを改竄> 2015年09月22日 Reuters 東洋経済
米当局が排出ガス基準のデータ改竄問題でフォルクスワーゲン社を非難。この影響により、同社の株式は9月21日早朝の取引だけで、1日の下落幅として過去最大の下げ幅を被った。同社には、最大180億ドルの制裁金の支払いを求められる可能性があるのだから、当然だ。
緑の丘、青々とした草木を走るビートル。周囲にはきれいな風景が拡がっていた。しかし、マーケットを眺めてみれば、今やフォルクスワーゲンの立場は非常に悪くなっている。フォルクスワーゲンの「クリーンディーゼル車」は、結局のところ明らかにクリーンではなかったのだ。
アメリカ当局は、同社がビートルを含むモデルの排出ガス基準データを改竄していたことを発表した。公道における通常走行時には、公表データの最大40倍の汚染物質を排出する可能性がある。
これはフォルクスワーゲンに180億ドルの制裁金の支払いを科する可能性のある犯罪だ。同社CEO(最高経営責任者)のマルチン・ヴインターコルン氏は謝罪し、社内調査を命じた。
*他の「クリーンディーゼル車」は大丈夫か
ヘンダーソン・グローバル・インベスターズでグローバル・エクイティ部門の主任を務めるマシュー・ビーズリー氏は、この影響は非常に大きいものになると予想する。「すべてのメーカーのディーゼル事業、すべての世界的な自動車メーカーに汚点を残すリスクがあります。今現在はアメリカのフォルクスワーゲンだけの問題ですが、同社全体の問題になる可能性もあります。そして、実際には世界中のディーゼルメーカーの問題になり得る可能性もあるのです」。
フランクフルト自動車ショーの煌びやかさは、いつも通り、この大きな自動車メーカーの勢いを誇示している。しかし、このスキャンダルは煌びやかさとは反対のものだ。バーダー銀行のステファン・シャルフェッター氏は次のように言う。
「今日、われわれは至るところで自動車業界の株式が急落していることを目の当たりにしています。フォルクスワーゲンほどではないものの、ダイムラークライスラーやBMWの株式にも影響を与えています。今現在ドイツの自動車業界で起こっていることや、これから起こることについて、不確実なことがたくさんあるからです」
先週、フランクフルトモーターショーでフォルクスワーゲンの首脳は満面の笑みを浮かべていた。リーダーシップ危機が決着し、監査委員会が今後の方針を明らかにする段取りになっていたからだ。しかし、それから数日で、この会社が抱える問題はずっと大きくなってしまった。
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<VWだけでなく、他のディーゼルメーカーも基準を大幅に超過>
VWのディーゼル排出規制スキャンダルに、4つの大手自動車メーカーが引きずり込まれました。
イギリス政府が出資した調査で明らかになったのは、それらの会社のエンジンが有毒な煙を最大で基準値の7倍も排出しているというものでした。
イギリスの研究者たちはBMW、フォード、マツダ、メルセデス、フォルクスワーゲン、アウディの新車を数百台調べました。その結果全ての車がヨーロッパの基準をはるかに上回るNOxを排出していることを発見しました。
研究者は実際に走っているディーゼル車の排出量とヨーロッパ委員会の規制値の大きな食い違いは「とても心配だ」と述べ、試験を通過するための抜け道を見つけたのはVWだけではないことを示唆しました。
「It’s not just VW: Official tester claims four more diesel car giants break toxic emissions limit」
http://www.dailymail.co.uk/news/article-3259067/It-s-not-just-VW-Official-tester-claims-four-diesel-car-giants-break-toxic-emissions-limit.html
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<「独BMWも11倍超過」=欧州排ガス基準―米NPO調査> 時事通信 2015年9月24日
【フランクフルト時事】ドイツ自動車専門誌アウト・ビルト(電子版)は24日、米NPOが行った実走検査の結果、独BMWのディーゼル車「X3」の排ガスから、欧州の基準値の11倍超の窒素酸化物(NOx)が検出されたと報じた。
このNPOは、独フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正操作が発覚するきっかけの調査を実施した「ICCT」。同誌に「VWは単独の事例でない」と主張している。
これに対しBMWは、VWのような不正は行っていないと強く否定したという。
米環境保護局(EPA)によると、一部のVW車の排ガス浄化機能は検査時に十分に働く一方、実走時は効果が弱まるよう制御されており、有害物質は最大で米基準の40倍に達していた。
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国際機関が発表「クリーン・ディーゼルは実際はクリーンではない」> livedoor news 2015年4月21日 FUTURUS(フトゥールス)
自動車全体でみるとまだごく限られたものとはいえ、日本でもここ数年でディーゼル自動車の販売台数が増加しているという。一方、この分野で先を行くヨーロッパでは、ここ20年の間にディーゼル車がメジャーなものに。総じてガソリンエンジンの自動車よりも高額だが、長らくディーゼル燃料がガソリンより安かったため人気になっている。
ひと昔前まではディーゼル車といえば黒い煙や大きな音を出しながら走行するイメージを持たれていたが、近年では優れた環境性能をもっていることが知られている。ヨーロッパやアメリカでは厳しい排気ガス規制をクリアした車だけが販売されるが、このほど国際クリーン交通委員会(ICCT)が発表したレポートによると、実際には基準値の7倍もの窒素酸化物(NOx)を排出していることが明らかになった。
【室内でのテストと路上走行のデータに矛盾】市場の大きな需要によって、ヨーロッパのメーカーは先端的なディーゼル自動車技術で世界を引っ張っている。こうしたディーゼル化の流れは、CO2、NOxや粒子状物質(PM)といった大気汚染物質の排出規制値を定めたEUの規定導入にポジティブな影響を与え、1993年に導入された規定『EURO 1』以来、排出される有害物質は低減した。
最新の『EURO 6』では、特にNOxとPMの排出量の規制値が厳しくなっており、2015年1月1日からEUで販売される新車はすべてこの数値をクリアしなければならないのだ。ところで、これらの排出値は室内で自動車の路上走行状態を模擬する『シャシダイナモメータ』でテストされているという。このほど発表されたICCTのレポートによると、公表されている数値と実際の排出量には矛盾があること、すなわち実際の路上走行においてはメーカーの主張するほどには排出がコントロールされていないことが分かったという。
【許容される80mg/1kmの7倍にあたるNOxが排出】報告では『EURO 6』の基準をクリアした12台と、アメリカの排出ガス規制『Tier2 Bin5』を認可された3台の計15台の新しいディーゼル車の排出パフォーマンスを調査。速度や道路状況、有害物質の排出など、搭載した車の様々なデータを測定する『Portable emissions measurement system(PEMS:車載排出ガス分析システム)』を用い、97回以上、計140時間におよぶ6,400kmの走行が測定された。
今回初めてディーゼル車の実走をシステマティックに分析した結果、COや全炭化水素(THC)は排出量が少なかった一方、NOxの排出量は、期待に反して『EURO 6』の規制値よりも増加していたことが分かった。『EURO 6』では1kmあたり80mgのNOx排出が許容されるが、実際には560mgという数値が示されたということだ。
このように基準と路上の走行では数値に矛盾があり、ディーゼル車はメーカーが主張するほどにはクリーンではないことが判明した形になった今回のレポート。今後は排出規制値を、PEMS試験で実際のドライバーと同等の条件下となる路上実走データに適用するといった対策が求められるだろう。
ディーゼル車でいえば、フォルクスワーゲンやアウディ、ボルボなどの各社がディーゼルのプラグインハイブリッドを開発している。いくつかの物質に関しては基準値をクリアし優れた環境性能を示しているディーゼル車だけに、今後のさらなるイノベーションに期待したい。
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<メルセデスのディーゼル車、米国で集団訴訟…排ガス性能に虚偽の疑い> 2016年2月19日 Response
ドイツの高級車、メルセデスベンツ。同社が米国で販売した一部ディーゼル車について、排出ガス性能に虚偽の疑いがあるとして、集団訴訟が起こされた。
これは2月18日、米国のハーゲンス・バーマン法律事務所が明らかにしたもの。「メルセデスベンツ車のオーナーの代理人として、メルセデスベンツを相手取り、ニュージャージー州の裁判所に集団訴訟を起こした」と発表している。
ハーゲンス・バーマン法律事務所が問題視しているのは、メルセデスベンツの「ブルーテック」ディーゼル搭載車。同事務所によると、排出ガス中のNOX(窒素酸化物)の実際の排出量は、米国EPA(環境保護局)認定値の最大65倍にも達するという。
このブルーテックディーゼルは、米国では8車種が搭載。『Mクラス』、『GLクラス』、『Eクラス』、『Sクラス』、『Rクラス』、『GLKクラス』、『GLEクラス』、『スプリンター』が該当する。
ハーゲンス・バーマン法律事務所は、「あなたのクリーンディーゼル車は、法令基準を上回る有害物質を放出している」とコメントした。
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<「クリーン・ディーゼルは実際にはそれほどクリーンではない」という研究結果が明らかに> By Autoblog Japan StaffRSS feed 2015年04月15日
欧州政府は長い間ディーゼル・エンジンを支持してきたが、最近になって急速にその姿勢を変えている。そして今回、国際クリーン交通委員会(ICCT)が発表した研究によって、現代のディーゼル・エンジンはメーカーが言っているほど実際はクリーンではなく、少なくとも窒素酸化物(NOx)の排出は基準を超えていることが明らかになった。
この興味深い結果は、従来の施設内で行う試験法に替えて、車載式排出ガス分析装置 (PEMS)を用いて実路走行時の排出ガスを測定することで得られたものだ。PEMSは搭載したクルマの速度や加速度、さまざまな化学物質の産出、そして道路勾配まで含む様々な一連のデータを提供する。今回の試験は、欧州の排気ガス規制ユーロ6を満たした欧州車12台と、米国の連邦基準Tier 2 Bin 5を満たした米国車3台による計15台のディーゼル車を使用して行われ、実験時間は140時間以上、累積走行距離は6,400kmに上った。
そしてその結果は、現在採用されている排出量の測定法に対する批判を裏づけるものとなった。ICCTによれば、PEMSテストのNOx平均排出量は、日常的に行われる坂道を登るなどの運転時に、欧州の排気ガス規制のユーロ6よりも7倍以上高い数値を示したとのことだ。「施設での試験でカバーできない条件を含む実際の道路走行において、排出量を十分に制御することができていないという実質的な証拠である」と述べられている。
だが、現在のディーゼル・エンジンの排出削減技術は欠点だらけというわけではないようだ。NOxは規制されたレベルをはるかに超えていた一方、一酸化炭素や炭化水素はユーロ6を下回っていた。
EUはこの実験に似た実際の走行状態を想定した新規制「 リアル・ドライビング・エミッション」の導入を検討している。研究者たちは自動車メーカーに、NOx排出を改善する装置の開発を至急始めるように厳しい警告を発している。また、2017年に欧州で乗用車の車両型式認定のためのPEMSテストを導入したら、現在の排ガス制御方法は通用しないだろうと研究者たちは考えている。研究データはPDFファイルでご確認いただける。
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<パリ 大気汚染で大規模な交通規制> 2015年3月23日 NHK NewsWeb
フランスのパリでは、先週、深刻な大気汚染が広がったため、警察は23日、市内や郊外の町でナンバープレートが偶数の乗用車やオートバイの走行を禁じる措置を執りました。
フランス北部では先週、風が弱くて大気汚染が広がりやすい気象条件が続き、パリとその周辺では合わせて3日間、大気汚染物質PM10の濃度が警報を出す基準の1立方メートル当たり80マイクログラムを超えました。とりわけ20日の金曜日は、パリ市内からでもエッフェル塔がかすんでみえるほどPM10の濃度が上がりました。
このため、パリ警視庁は、車の排気ガスを減らそうと23日朝から大規模な交通規制を実施し、パリや郊外の町ではナンバープレートの番号が偶数の乗用車やオートバイの走行を禁止しました。100か所ほどに配置された警察官たちは車のナンバープレートに目を光らせ、偶数の車の運転手からは日本円でおよそ3000円の罰金を徴収していました。
罰金を徴収されたドライバーの1人は、「すぐ近くへの移動だったが見つかってしまった。でも、この交通規制は汚染には効果があると思う」と理解を示していました。
フランスの気象当局は、大気汚染の主な原因について、自動車の排気ガスや工場の煙、灯油やまきを使った暖房、それに農薬などを挙げ、これらが混ざり合って化学反応を起こしているものと見ています。パリやその周辺では、去年3月にも今回のような大規模な交通規制が行われています。
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「クリーンディーゼル」がクリーンなのは検査場だけで、実際の使用状態では酷い有様であることが続々と明らかになりました!
膨大な台数を抱える「乗用車」というカテゴリーをディーゼル化してしまった欧州の大気汚染が惨憺たる状況になるワケです。
カタログの「クリーン」を信じた結果・・・エッフェル塔も霞んで見えないようでは、中国を笑えない有様です!
乗用車は、大型車と違い一台の排気量は小さいですが・・・いかんせんその台数たるや大型車の比ではありませんから当然の結果です。
いよいよPM2.5が北京より酷い有様となっては、ディーゼル乗用車なんぞ乗っている場合ではなくなりました。
世論の反発・環境に対するヨーロッパの政策実行の速やかさから考えても、早晩ヨーロッパではディーゼル乗用車撤廃は避けられ無い状況ですね。
そして、ヨーローッパの自動車メーカーは今後ヨーロッパ市場ではディーゼル乗用車の販売が減少することは必至のため、新たな販売先として、日本市場に攻勢をかけてきています。(勘弁してほしい・・・)

化けの皮が剥がれた「クリーンディーゼル」まだ新型車を出すマツダって・・・環境破壊への挑戦?現代のドン・キホーテ?
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<マツダがディーゼルエンジンの新型車「CX-8」発表> 2017/09/14 ANNnewsCH
世界的に環境規制が強化され、ディーゼル車の販売中止の動きが広がるなか、マツダがディーゼルエンジンの新型車を発表しました。
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- 2018/02/23(金) 00:00:49|
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<不正受給の金額は3056万円:「パチンコ」「競馬」に使いすぎ 生活保護受給者への指導、3000件超> 2018年01月25日 ITmedia
厚生労働省の調査によると、自治体が生活保護受給者に、パチンコや競馬などのギャンブルに生活費を使い過ぎたとして指導を行った件数は、2016年度で3100件だった。同省が受給者への指導に関する調査を行ったのは初めて。
浪費に関しての指導内容で最も多かったのは「パチンコ」(79.4%)の2462件で、約8割を占めた。次いで、「パチンコ」の2462件(79.4%)で、約8割を占めた。次いで、「競馬」が243件(7.8%)、「宝くじ・福引」が132件(4.3%)と続いた。
浪費に関しての指導内容で最も多かったのは「パチンコ」だった
ギャンブルでもうけたと申告があったのは464件で、合計金額は4億260万円だった。内訳をみると、「宝くじや福引」が215件(3億8675万円)で最も多かった。
生活保護費は、国が定めた最低生活費から収入を引いた額が毎月支給される。ギャンブルでもうけた場合、収入として申告する必要があるが、申告をせずに不正受給した金額は3056万円に上った。
厚労省は「社会常識の範囲内でパチンコなどすることを一律に禁止することについては、慎重な検討が必要」としている。
ただし、「パチンコなどで過度に生活費を費消し、本人の健康や自立した生活を損なうようなことは、『最低生活の保障と自立の助長』という生活保護の目的からも望ましくない」として、自治体に助言や指導を引き続き求める方針だ。
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もはやモラルハザードどころの騒ぎじゃないね!
本当にこの国の公務員ってここまでくるとバカとしか思えない・・・
生活保護を受給している連中が、「~パチンコや競馬などのギャンブルに生活費を使い過ぎ~」
何ともおめでたいですな・・・
その上「~ギャンブルでもうけた場合、収入として申告する必要があるが、申告をせずに不正受給した金額は3056万円に上った。」とは、何をかいわんや!
こんな実態でも役人の見解ときたら、
~厚労省は「社会常識の範囲内でパチンコなどすることを一律に禁止することについては、慎重な検討が必要」としている。」ですからね!
「パチンコでギャンブル依存」 → 「生活破綻して生活保護受給」 → 「生活保護費でギャンブル三昧、儲かっても申告しない」
こりゃもはや、生活保護という制度は、パチンコ屋を支援する制度なのか疑いたくなりますな??
上記の記事は、ギャンブルの話ですが、ギャンブル絡みの受給者がこんな状況であることから容易に推測されるのは、薬物絡みの受給者も同様であろうということです。
きっとギャンブル同様、
「薬物乱用」 → 「生活破綻して生活保護受給」 → 「生活保護費で薬物乱用三昧、ケースワーカーも忙しいから見て見ぬふり」
こんなところでしょう。

こんな実態でも、お役人は我が国の生活保護水準は、欧州諸国の2倍水準!引けを取らない!とよく自画自賛すされますが・・・
財政破たん状態の我が国が、間接税も高負担な欧州の福祉国家より高い生活保護を払うとは??
アメリカの様にフードスタンプなどで現物給付にすべき財政状態でしょう!
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<第3回社会保障審議会生活保護基準部会 平成23年6月28日 資料1より>


財政は破綻状態 → 税や社会保障の給付削減や負担増は、いつも給与所得者や年金生活者の様な取りやすいところから掠め取る。
そして、一番大事な普通の国民(生活者)をドンドン窮乏化させて・・・、声の大きい生活保護受給者のような連中には、「反発・炎上」を恐れて迎合する。
常に、このブログでは触れているテーマですが、未だにこの国の役人が「優秀だ・・・」とか都市伝説みたいなことを云う人がいますが・・・認識変えた方が良いですよ。
(「縦割り」・「セクショナリズム」・「大局観の無さ」の巣窟 ≒ 税金は、いくらあっても足りません)
この国の役人が評価できるのは、アジア・アフリカの中では比較的賄賂に手を染めないくらい事位です。
(これも我が国の公務員の給与水準が高すぎて、相当な賄賂でない限り、リスクとリターンが割に合わないからに過ぎないだけですが・・・)

ギャンブル依存症対策といいながら「パチンコ出玉3分の2程度」って・・・こんな対策では、ギャンブル依存に効果あるわけない。
お上が「対策していま~す!」と世間に言い訳するために過ぎず、効果のない対策で世間の目を欺き「パチ屋利権」を温存しようという役人の意図が見え見えですね!
出玉規制するなら、現在の100分の1位にして、景表法に引っかからない位にしなさい!
そうでないと「ギャンブル依存」で崩壊する家族・廃人化するパチンコジャンキーの悲惨は無くなりません!
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<パチンコ出玉3分の2程度に きょうから施行> 2018/2/1 NHK NwsWeb
警察庁は、パチンコの出玉の上限をこれまでの3分の2程度に抑えるよう風俗営業法の規則を改正し、1日から規制を強化します。
カジノを含むIR・統合型リゾート施設の整備推進法の成立を受けて政府がギャンブル依存症の対策などに取り組む中、警察庁は、パチンコの出玉の上限をこれまでの3分の2程度に抑えるよう風俗営業法の規則を改正しました。
具体的には、パチンコの業界団体の調査で客が1度に遊ぶ標準とされる4時間で獲得できる玉の数を金額にして5万円分を下回るようにするほか、1回の「大当たり」で獲得できる玉の数を現在の2400個から1500個に引き下げるなどとなっています。
パチンコの依存者から電話相談を受け付けている団体の調査によりますと、相談してくる人のおよそ70%は1か月当たりのいわゆる「負け」が5万円以上になるということで、警察庁は、出玉の総数を5万円分以下にすることで、負けを取り戻そうという思いを抑制したいとしています。
改正された規則は1日施行され、警察庁は「今回の規制強化は借金を抱えながらパチンコを続けているような人たちに対し、一定の効果があると考えている。業界によるギャンブル依存症対策とあわせて実効性のあるものになるよう指導していきたい」としています。
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生活保護受給者のパチンコ三昧問題も結局のところ「パチンコ屋」という「ギャンブル依存症製造装置」有っての問題です。
トットと倒産して完全に消滅しないものですかね・・・
“パチ屋”の存在は、日本社会に害毒しか流しませんから・・・
社会に存在するものの多くは、「功罪相半ば」するものが多いのですが、“パチ屋”は「罪」しかない特殊な存在です!
これだけ長期的にパチンコが低迷しているのも、反社会的な存在との認識が浸透しまともな人は恥ずかしくて行けません・・・ギャンブル依存症になるリスクも分からないバカと既存のギャンブル依存症患者以外には、殆ど新規需要がない証左でしょうね。
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<2月からの出玉規制を前に、2017年のパチンコホール倒産が前年比2.4倍と急増> 2018/1/31 東京商工リサーチ
2017年(1-12月)の「パチンコホール」倒産(負債1000万円以上)は29件(前年比141.6%増)で、3年ぶりに前年を上回った。負債総額は291億9500万円(同67.6%増)で2年連続で増加、4年ぶりに負債100億円超の大型倒産も発生した。
出玉規制で射幸性を抑えた「パチスロ5号機問題」が落ち着いた2009年以降、倒産は減少した。だが、パチンコ出玉の上限を今までの約3分の2に抑える改正風俗営業法施行規則が適用される今年2月を前に、再び増加に転じた。減少する遊技客の奪い合いで中小ホールの経営は厳しさを増し、資金力のある大手ホールが新規出店や買収で攻勢をかけている。ギャンブル依存症への対策を狙う2月の規制強化が、今後の客足にどう変化を及ぼすか注目される。
◇パチンコホール倒産 3年ぶりに前年を上回る
2017年の「パチンコホール」倒産は29件(前年比141.6%増)で、前年の2.4倍増と急増した。倒産が前年を上回ったのは3年ぶり。
5号機問題の影響で倒産が144件とピークに達した2007年以降、2014年を除き前年を下回っていたが、2017年は大幅増に転じた。
負債総額は291億9500万円(同67.6%増)と、2年連続で前年を上回った。4年ぶりに負債100億円超の大型倒産が発生、負債総額を押し上げた。
◇休廃業・解散は3年ぶりに減少
2017年の「パチンコホール」の休廃業・解散は41件だった。前年より8件減少(前年比16.3%減)し、3年ぶりに前年を下回った。
休廃業・解散は2008年の86件をピークに、2012年以降は50件未満の推移が続いている。
パチンコホールは、店舗への投資負担が大きく、店舗の環境次第で大手業者が新規出店より既存店の買収に動くケースもあり、休廃業・解散を後押しする環境も出来ているようだ。
◇負債額別、10億円以上が前年比50.0%増加
負債額別では、負債1億円以上5億円未満が15件(前年比400.0%増、前年3件)で5倍増と急増、構成比も半数(51.7%)を占めた。また、4年ぶりに発生した同100億円以上の1件を含む同10億円以上も6件(前年比50.0%増)と大幅に増えた。
ただ、同1千万円以上5千万円未満も5件(前年ゼロ)と増加し、中堅規模の倒産が目立つ一方で、小規模ホールの倒産もジワジワと増えている。
◇原因別、販売不振が2.7倍増加
原因別では、「販売不振」が19件(前年比171.4%)と2.7倍増で、構成比も65.5%を占めた。次いで、グループ企業に連鎖した「他社倒産の余波」が5件(前年ゼロ)、店舗や機器の投資負担から資金繰りに窮した「過小資本(運転資金の欠乏)」が3件(前年ゼロ)発生した。
◇主な倒産事例
(株)ゲンダイ(TSR企業コード:710167750、岡山県)は、ゲンダイグループの中核企業で、2006年には岡山県から関西地方に13店舗を展開、グループ売上高は約650億円を上げていた。だが、規制強化と市場縮小のなかで同業者との競合から業績が悪化。新規出店の資金負担も重く、遊技機器入替の決済資金を調達できずグループ2社(岡山、大阪)と同時に2017年1月、大阪地裁に民事再生法の適用を申請した。
新栄商事(有)(TSR企業コード:260166812、群馬県)は、4店舗を展開し一時は年商60億円台を維持していた。近年は遊技人口の減少や大手同業との競合で業績の低迷が続いていたが、2018年2月の出玉規制を見越して事業継続を断念。2017年9月、前橋地裁で破産開始決定を受けた。
パチンコ業界は、2018年2月から出玉上限を2400個から1500個に抑える出玉規制を柱とする改正風俗営業法の施行規則が適用される。経過措置により検定を通過した現行機は最長3年間の稼働が可能で、完全入替は2021年になる見込みだが、パチンコ依存症対策を目的とする本改正は遊技人口の減少に拍車をかけると危惧されている。
これまでもパチンコ・パチスロの規制強化はパチンコホールの淘汰につながった経緯がある。特に、2004年の「パチスロ5号機問題」による客離れと機器入替負担で、2007年の倒産は144件と過去最多を記録した。
2004年の「5号機問題」と同様に、この2月の出玉規制も客離れを招くか注目される。また、市場が縮小する中で規制をクリアした新機種への入替負担が、中小パチンコホールの経営に及ぼす影響を見極めることも必要だろう。業界のパチンコ依存症への対応は立ち遅れ感も否めず、風営法改正で従来の営業をどう変えていくか、経営のかじ取りが重要になってくる。
今後、パチンコ業界は大手と中小の市場二分化に加え、倒産や休廃業、店舗切り売りやM&Aなど、様々な動きが出てくると予想される。
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- 2018/02/20(火) 00:00:18|
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<ストーカー加害者、治療働きかけに8割近くが拒否> 2018/1/25 TBS News i
昨年度、全国の警察が医療機関での治療を働きかけたストーカー加害者は405人にのぼり、このうち8割近くが受診を拒否していたことがわかりました。
全国の警察では、ストーカー規制法に基づく警告などを行った加害者に対して、専門家の意見を踏まえ、必要に応じて医療機関での治療を働きかける取り組みを、昨年度から開始しています。
しかし、警察庁によりますと、昨年度1年間で治療を働きかけたストーカー加害者は405人にのぼりましたが、実際に受診をしたのは93人にとどまり、8割近くが受診を拒否していたということです。
一方、治療を完了した加害者の中で、つきまといなどが再発した人はおらず、治療を中断した人などで再発した人は7人いたということで、警察庁の担当者は「加害者への精神医学的アプローチなどが再発防止に一定の効果があるとみられ、取り組みを促進したい」としています。
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本当に戦慄するような情報です。
「ストーカー規制法に基づく警告などを行った加害者」 ≒ “イカレタ野郎”の「8割近くが受診を拒否していたということです。」
さすがイカレテいるだけはありますね。
このような自分がイカレテいることも認識できず、犯罪行為まで犯すレベルなのに「救いの手」も拒否する・・・
こういう輩が本当に増えたように思いますね。
いっそ完全な狂人の方が御しやすくて良いです。
ネット社会が進み、いわゆる“確証バイアス”に陥りやすい状況になりました。
自分に都合のいい情報だけを集め、信じ、「自分が正しい!」と思い込んでしまいます。
ストーカーや偏執狂のような輩が、やたらに跋扈しだしたのも、ネットの普及と無関係ではないでしょう。
<“確証バイアス”に陥り、「自分が正しい!」シンドロームの具体例とは>ストーカーまでいかないまでも、独りよがりに「自分が正しい」と思い込んでいる連中は多いものです。
<ケース1:自衛隊に反対する輩>具体的なケースを挙げるなら、まず「自衛隊反対論者」でしょう。
第二次大戦の戦勝国(米)が、日本に独裁国家として再軍備されては元も子もないと憲法に入れ込んだ「戦力の不保持」の規定。
しかし、日本の民主化も進み、当の米国が後押しして現在の自衛隊に至ります。
もはや、世論調査などでも、自衛隊の存在は国民のコンセンサスでもあります。
この現在の状況でも、未だ頑なに~
「自衛隊は違憲・・・」
「自衛隊があることで、戦争が起こる・・・」
「非武装中立こそ・・・」
~などと子供じみた妄想を口走っている輩が多いものです。
1950年代位までなら、我慢して聞きますが・・・
現代にいたっては、自分に都合のいい情報だけを集め、信じ、「自分達が正しい!」と思い込んでいる、まさに確証バイアスの典型。
このような輩が良く主張する
「自衛隊があることで、戦争が起こる・・・」
などというのは、典型的なウソ。
自衛隊がないから、竹島は軍事侵攻され、島民が殺され、占領されてしまっていることは、全く度外視。
逆に、自衛隊発足以降、他国に軍事侵攻され占領された領土は有りません。
(尖閣は危ないところですが・・・)
「自衛隊は違憲・・・」という主張も、法律至上主義のおバカ!
それなら憲法がおかしいと考えるのが真っ当な人間。
「死ね」と言われたら「死ぬ」のか?というレベル。
自衛隊違憲論なんてのは、一応聞いたふりするけど、本音ではお花畑のお子様理論は誰もバカらしくて聞いてない。
「議論の為の議論」に過ぎません。
(朝まで生テレビ辺りで一生やってろ!)
<ケース2:「女性専用車両」に反対する輩>他に具体的なケースを挙げるなら、「女性専用車両」に反対している連中なども良い例でしょう。
現実に通勤電車における痴漢被害が多発するために、女性の被害を減らすための素晴らしい対応策である「女性専用車両」。
世の中の大多数の人は、あらゆる情報を総合的に勘案して「女性専用車両」の存在は、少なくとも現状の日本の通勤列車の状況では必要不可欠な制度であると考え、それが社会のコンセンサスでしょう。
しかしながら、自分に都合のいい情報だけを集め、信じ、「自分が正しい!」と信じる、「女性専用車両」派は~
「男性差別だ・・・」
「法律上の義務はない、法律にないから男が乗っても良いのだ・・・」
~等々、可哀想なくらい“確証バイアス”に陥っちゃてます。
それでも、まだその拙い主張を滔々と披歴しているだけなら良いですが・・・
手荒な輩になると、大の男が、女性専用車両に乗り込んで、「男女平等が・・・」「法律上は乗る権利が・・・」と白い目で見られながら、自分は「反逆のヒーロー気取り」で大立ち回りをしていたりしますから・・・
「女性専用車両」などという社会的コンセンサスもあるものに対して反旗を翻す元気があるなら・・・
もっと本質的な原因で「絶対悪」である“痴漢”に直接立ち向かってくれれば、もっと社会的な意義があり歓迎されるのにね。
でもこのような連中は、そんなことは「致しません」!
意識的にせよ、無意識的にせよ、「女性専用車両」にイチャモンつけ、乗り込んでいっても、相手は痴漢に遇いたくないから女性専用車両にいる“女性”ですから、大の男なら、ほぼ返り討ちには合いません。
(痴漢に立ち向かったらこんな連中では返り討ちに遇うのが落ちです。)
“通り魔”が、「誰でもいいから殺したかった!!」といいながら、実際に刺しに行くのは、「女性や老人や子供」という返り討ちに遇わない相手を選ぶのと同じです。
「誰でもいいから殺したい」のなら「暴力団やヤクの売人」でも刺してほしいものですが・・・ムリですね。
こういう輩に限って生粋の「卑怯者」ですから!
「女性専用車両」反対派などというのも、結局のところ「自分だけ正しい」と信じる妄想に基づいた「弱い者いじめ」「クレーマー」で完全にストレス発散です。
本当に「女性専用車両」が差別的で社会的に問題がある制度であるなら、差し止めを求めて訴訟を提起すれば良いだけでしょう。
ストレス解消の為のつまらない小競り合いなどする必要も無い筈です。
しかしながら、余程キチガイじみた裁判官でもない限り、提訴しても負けるでしょうね!
“確証バイアス”に陥った間違った主張に過ぎませんから・・・
【最後に一節!】
死ぬまでにひと目この目で見てみたい、「誰でもよいから殺したい」といってヤクザを刺しちゃう“通り魔”さん!

正直この手の「自分だけ正しい!!」パラノイアには、ほとほと困りますね!
人の迷惑顧みず、珍説だけを妄信し、聞く耳持たずに騒ぎまくりますから・・・
しかし、大人しく珍説を妄信しているだけなら良いですが・・・電車の運行まで支障をきたすような連中は、遠慮しないで電鉄各社も威力業務妨害で訴えて欲しいものです。
こんなパラノイア連中のおかげで「遅刻する」一般客が大迷惑です。
↓
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<女性専用車両に男性数人が乗り込みトラブル。通勤ラッシュ時の千代田線が12分遅れる> 2018/2/16 ハフポスト日本版
東京メトロ・千代田線の国会議事堂前駅で2月16日午前8時38分ごろ、停車中の女性専用車両に男性数人が乗車してトラブルとなり、電車が12分遅延した。東京メトロ広報は「それ以上の詳細は、現在調査中」としている。(渡辺一樹・ハフポスト日本版)
今回の一件との関連は不明だが、「女性専用車両」に反対する男性が、あえて女性専用車両に乗り込んでトラブルになるケースは以前から一部で起きている。ネット上には、2月16日に男性が女性専用車両に乗れるか確認すると宣言しているグループもあった。
公式サイトによると、東京メトロは、「痴漢をはじめとする迷惑行為の抑止」などの理由で女性専用車両を導入。駅では「女性専用車は、女性のお客様のほか、小学生以下のお客様、おからだの不自由なお客様とその介護者の方も乗車できます」と掲示している。
東京メトロ広報によると、「女性専用車両のルールには法的強制力はなく、このルールでお願いしますとご理解を求めているもの」だという。千代田線では、朝7時10分に代々木上原/綾瀬を出発する列車から、午前9時30分まで実施している。
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- 2018/02/17(土) 00:00:05|
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<「大学院卒」は「東大卒」をも凌駕する学歴だ> /diamond online(ダイヤモンド社が提供するビジネス情報サイト)
今回でこの連載は最終回となる。過去の常識的な「学歴」観が確実に揺らいだ時期に、こうした原稿を書けたことは幸運だったと思える。事実、大学院そのものがチェンジする時代であり、そこで学ぼうとする、あるいは学び始めた人間の意識も変化を余儀なくされた。
ただ、現象から現実を演繹できる人間は少数なのだ。たとえばリーマン・ショック以降、いわゆる社会人入試のエリート層である「ハイスペック受験生」は、MBA志望にシフトすることが顕著になった。不況下で仕事が減り、勉強の時間が取れるようになったという形而下の事情ももちろん、ある。しかし「繁栄システムの崩壊」とも言えるカタストロフを目の前にした志ある人間が、新たな経営システム、企業と経済社会の関係を立て直すために学びを始めたという解釈も成り立たないだろうか。おそらく、数年後には答えが出始めるだろう。
振り返ってみれば、「学歴社会」と言われてきたものは、日本においては完全に「学校名重視」の問題でしかなかった。それはそうだろう。「学士様」というのは、大学の数が極端に少ない時代の遺物である。東京大学が、東京帝国大学より以前、ただの「帝国大学」という名前の話である。日本に大学はそもそもひとつしかなく、それからさほどの時も流れてはいない。そんな短いタームの中で、学校の序列づけが行なわれたのである。
「大卒」=「十分の学歴」ではない
その秩序を、根底から覆したのが「大学院」にまつわる様々な出来事である。社会人入試がブームとなり、アカデミックな研究者の純粋培養機関であった大学院の性格を変えた。法科大学院、会計大学院、教職大学院など、アメリカ型プロフェッショナルスクールをひながたにしたような専門職大学院が市民権を得た。MBAを輩出するビジネススクールは、おおかた「経営学」の学部を基礎とした大学院として定着した。通信制の大学院は、受講生の地理的ハンディキャップを解消した。
そしてこれらの動きは、総合してひとつの新しい常識を作ろうとしている。すなわち「いかなる大学院も、全ての大学の上位にあること」、いいかえれば最終学歴として書かれるべき学校は大学院、という時代が来はじめている、ということだ。更に言えば、大学院に進むことは全ての大学を相対化し、「単なる東大卒」の学歴を凌駕するという当然の事実が認識され始めた、ということである。
別に東大に恨みはないし、研究生時代など部分的にお世話にもなっているのだが、「学部卒」の代表的で象徴的な存在なので使わせてもらおう。
まず、単に東大の学部を出ただけでは、多くの国連機関の就職試験に出願すらできない。新司法試験は(予備試験経由以外では)受けられない。大学教員の多くの募集でも、応募の資格がない。しかも東大であろうとそれ以外の大学であろうと、事態は変わらない。東大の特権もないが、ほかの大学も同じだ。すなわち、「大卒」は「上がり=それで十分の学歴」とは、どうも言いにくいのである。
この連載で過去、取り上げたのは多く修士課程である。それは、読者の多くが大卒だという前提に基づいているからだ。本当は、その上に博士課程があり、おそらくは、現在の学歴社会の最終ゴールはそこだ。実際、社会人から大学院に入った人間のうちの多くは、潜在的には博士課程に行きたがっているように思う。すでに「MBAホルダー」である人間も、その上(DMAもしくはPh.D)を目指すのにはどういう戦略が有効かを考えるのである。
とはいえ、先を急ぎすぎてはいけない。まずは修士課程で、「学部卒」の垢を落とそう。この連載でも何度も書いたことだが、学修の面でも、経済的な面でも、仕事との両立でも、一番きついのは博士課程ではなく、修士課程なのだ。その戦略を間違えると、修士課程で燃え尽きてしまうか、その手前でドロップアウトの危機もある。
一度だけの、学校紹介の再録のタブーを犯して、この連載を終わろう。迷ったときは「放送大学大学院」の入試・学費・カリキュラム・教員の顔ぶれを参照し、ベンチマークとすることを強く薦めたい。そのための法律(放送大学学園法)に基づく「国策」大学のコストパフォーマンスは高く、少なくともこの大学院に「進めない」という言い訳は、きわめて根拠が薄いはずだ。
皆さんのご愛読に感謝いたします。
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資格ビジネスというのは、言ってみれば「美容整形、カツラ、肥満、英語・・・」といったコンプレックス産業と同じ構図の産業ですから、多額の広報宣伝費を使って、顧客のコンプレックスを煽りたてる自分達に都合の良い情報だけを、マスコミを通じて撒き散らします。
例えば、
・リー※21は、「育毛しないと禿げますよ・・・」的なCMを垂れ流し、薄毛の人の不安を煽り、集客します。
効果はというと、「効果は人により違います。」≒「効果の保証なし、事実上気休め」・・・
このような重要な情報は、画面の下の方に読めないような大きさで書いとくだけ。
資格業界でいえば、上記の記事など好例でしょう。
「これからは、大卒ではダメだ。東大卒ですら院卒には適わないのだ・・・」
(自分たちに都合の良いホンの一面を、それが“すべて”かのように、強調し不安を煽る。)
↓「はやくあなたも行動しないと大変な事になりますよ!放送大学大学院へGO!・・・」
(結局資格ビジネスが儲かる・・・マッチポンプですね。)
上記の記事も一面では、正しいことを言っている所もあるとはいうものの・・・
資格ビジネスに都合の良い一面だけを取り上げて、「「大学院卒」は「東大卒」をも凌駕する学歴だ・・・」などと喧伝することは如何なものか。
それも、宣伝と判然としない「記事」の形で・・・
さすがFP協会を立ち上げた「資格ビジネスの雄」ダイアモンド社の記事です・・・(そもそもダイヤモンド社会長だった坪内嘉雄=FP協会初代理事長ですから・・・根っから「資格ビジネス」好きな会社ですね!)
いずれにしろ、このような「資格ビジネス」側から発信される情報は、話半分に聞いた方が良いですよ。
そもそも大学院の社会人入試なんていうのは、少子化で食えなくなった大学業界が考えた“顧客拡大策”という面が大きい。
現実のビジネス社会では、ダイアモンドの提灯記事のように理想どおり評価されることの方が珍しいでしょう。
「マスコミに疎い人」というか、「人の良い素直な人」は、新聞・雑誌・ネットの記事・・・を読むとき、特にそれが明確な「広告」の形ではなく、「記事」の形をとっている場合。
それが、中立公正な記事だと信じて読んでしまう傾向があります。
しかし、世の新聞・雑誌・ネットの“記事”の大半は“記事”というより、“広告宣伝”です。
三大紙やNHKの“報道”記事でもない限り、新聞や雑誌の記事は、企業のリリースやクライアント(広告主)の意向を汲んだ記事広告のオンパレードです。
上記の記事なども、表面上は記事の形をとっていますが・・・明らかに広告主(資格ビジネス)の意図を汲んで書かれていますね。
純然たる記事であれば、大学院について語る場合、「ポスドク問題」・「学部卒業時に就職でき無かった者の行く先であること」・「学生を続けたいだけのモラトリアム院生の存在」・・・について語らねば片手落ちでしょう。
そのようなマイナス面に全く触れず「大学院卒は、東大を凌駕・・・」などと書くこと自体、既にその意図はミエミエです。
企業の人事経験者なら、イヤと言うほど、ご存知でしょうが・・・
大学院卒は押しなべて、プライドは高いが、その実態は「モラトリアム青年」・「学部での就職失敗者」というケースが多く、年を取っている割りに子供っぽく、柔軟性に欠けるため、余程の専門職採用でない限り、学部卒に比べ「使いにくい」と「評価が低い」ことが通例です。
上記の記事のような院卒にとって、理想どおりの処遇など、(例外を除き)現実には有得ないでしょう。
せいぜい「院卒は、無いよりは良い・・・」程度で、考えた方がよいでしょう。
「東大を凌駕する」なんていうのは、妄想に近く、一般的感覚とは言えません。
そもそも現状の日本の大学院は、ごく一部を除けば「入りやすく、出やすい」≒「何の能力担保もなし」というのが正直なところですから・・・よほどのバカで無い限り、出席し提出物を怠らなければ、落第することすらありません。
「超優秀な人間が厳しい競争をして、下位10%位は落第する・・・」といったハーバードビジネススクールのようにでもなら無い限り、日本の大学院卒が社会で評価を得ていくことは、無いと考えます。
いずれにしても「自分のキャリアに自信が無い、何かキャリアアップしなくては・・・」と自分のキャリアに不安を抱いている人などが、上記のような偏った意図を持った記事を読むと、自分のキャリアに対する潜在的な不安を煽られ、ついつフラフラと大学院に申し込んでしまったりしてしまうわけです。
これが、資格ビジネスの「ワナ・仕掛け」なのです。

下記の記事は、現在の日本の大学院の実態を示すなかなか良い記事です。
ただ、上記の記事では、~「大学院卒」は「東大卒」をも凌駕する学歴だ~と大学院ビジネスを推進しているダイアモンド社自身の記事というのは、その鉄面皮ぶりにあきれますが・・・
これだけ大学院の実態を知りながら、いざ自分の商売となると~「大学院卒」は「東大卒」をも凌駕する学歴だ~ですから・・・
ほんと「資格ビジネス」って恐ろしい。
資格ビジネス側の情報にはくれぐれも騙されないように!
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<“高学歴ワーキングプア”が急増中! 「官製資格ビジネス」に乗せられた博士たちの悲痛> /diamond online(ダイヤモンド社が提供するビジネス情報サイト)
いよいよ大学入試センター試験が始まる。就職難が深刻化する時代、なんとしてもわが子を大学へ行かせたい、という親は多いはずだ。
だがもし、「博士課程に進みたいんだけど……」と子どもが言い出したとしたら、どうだろう。
“高学歴ワーキングプア”が急増中だ。最高学歴を獲得した人々が、生活保護受給者や無保険者になっていく――。この奇妙な逆転現象の発端は、20年前に国が始めた“官製資格ビジネス”構想にあった。
大学崩壊の実情を現場に聞いてみた。
実験結果の捏造を断れば――
「じつは今、教授から不正を強要されているんです……」
それは、若手研究者が集まるある会合でのこと。博士研究員のひとりが打ち明けた話の内容は驚くべきものだった。
彼が加わっていた研究プロジェクトは暗礁に乗り上げようとしていた。予想を裏切り、思ったような実験結果が出てこないのだ。そこで上司である教授はこう指示したという。『君、データを少しいじってくれないか』。
「つまり、実験結果を捏造しろと。もちろん、研究者としてはそんなことをしたくない。でも、断れば仕事を失ってしまいます」
博士研究員、別称“ポスドク”。大学院博士課程を修了後、正規の就職先がないために、任期制で大学や研究機関に非正規雇用された研究者のことだ。いわばアカデミズムの世界におけるパートタイマーである。
立場の弱い彼らが教授の命令にそむけば、次のプロジェクトのポストは与えられないだろう。とはいえ、一度捏造に手を染めてしまえば、いつか発覚されるのでは、と脅えながら研究生活を送らねばならない。
“パート先生”の年収は15万円
毎年約1万6000人ずつ輩出されるという博士課程修了者。2009年の就職者は約1万人と就職率はわずか64%だ。「博士課程修了者は専門性ばかり高く、フレキシビリティーに欠けている」と、敬遠する企業が少なくない。
それにしても、ポスドクの給与は低い。月に20万円ももらえればいい方だ。任期制のため、関わっているプロジェクトが終わればお払い箱になる。
しかも研究テーマを自分で選べるわけでもなく、次々に違うテーマを追うのでキャリアに結びつかないケースが多い。結果的に30代、40代になっても、低収入のままいろいろなプロジェクトを渡り歩くことになる。その姿は、あちこちの工場を転々とする製造業派遣社員とも重なる。
「ポスドクなんて、我々から見れば天国ですよ」
とため息をつくのは細谷伸治さん(仮名・40歳)。都内私立大学の非常勤講師で、専攻はドイツ文学だ。
無理もない。週に1コマ(90分の講義)につき、月額2万5000円。これが非常勤講師の平均賃金である。
コマの数を増やすことでしか収入を上げることができない彼ら。最悪の場合、半期分の仕事しか得られず、年収15万円という人もいる。しかも大学の講師職は、その専門性の高さゆえ、職場の数そのものが多くない。
首都圏ほかの大学非常勤講師組合の2007年度アンケート調査によれば、専業非常勤講師約600人のうち、ほぼ半数が年収250万円以下だ。
さらに、非常勤講師は原則として単年度契約のため、どんな理由で次年度の職を失うかわからない。予算の都合、カリキュラム変更など――。
大学側からすれば、人件費を抑えるうえでも、非常勤講師の存在はありがたい限りなのだろう。ある私立大学では、非常勤講師が担当するコマ数の割合は全授業の約6割。にもかかわらず、非常勤講師の人件費は全人件費の5%にすぎない。大学の授業は、無数の“パート先生”によって成り立っているのだ。
「将来は生活保護しかない」
親の扶養で暮らす非常勤講師も
「独文では食えない、ということはわかっていたんです。でも、いくらなんでも博士号を取れば、貧乏でもどうにか生活していけると思ってました」と細谷さん。
博士課程修了者が博士号を持っているとは限らず、むしろ文系では少数派だが、細谷さんは数年前、教授に勧められて留学したドイツで取得した。
なけなしの貯金がどこまで持つか、ほんとうに博士号を取れるのか……。不安と戦いつつ、一日中机にしがみついていた日々を今も思い起こす。
が帰国当初、大学は1コマしか授業枠を与えてはくれなかった。ポストは年配の教員たちに占拠され、若手が入り込む余地はない。
仕方なく貯金を食いつぶしつつ、研究を続けた。現在はどうにか週に5.5コマの授業を獲得しているが、当然それだけでは食べていけない。授業の合間を縫って、予備校講師のアルバイトをしている。本業の研究の時間を割かれるのでつらいところだ。それでも年収は200万円以下という。
現在、年金暮らしの母親と同居中。自身は国民健康保険はかろうじて払っているものの、とても年金までは払えない。
「このまま定年まで勤められたとしても、将来は生活保護を貰うしかないでしょう」
前出の組合で委員長を務める松村比奈子さんによると、非常勤講師の中には健康保険すら払えず、無保険状態の人も少なくないという。
都内私立大学などで非常勤講師を務める富山幸一さん(仮名・42歳)も、健康保険料は払っていない。
「ずっと親の扶養に入っていました。電話を止められるくらい貧乏でしたから。今も被扶養者かどうか、ですか?じつは怖くて親に聞けないでいるんです。
健康面については不安が大きいですね。かけもちで非常勤講師をしているので、移動時間だけで1日に5、6時間取られることもある。若いころと違い、仕事と研究を両立がだんだんきつくなってきています」
“官製資格ビジネス”が
生んだ大量の失業者たち
博士号まで取得した人々が、失業者や生活保護受給者になる今の時代。行き場のない博士たちはなぜこれほど増えたのか――。
事はおよそ20年前にさかのぼる。
1991年から始まった、旧文部省の「大学院重点化政策」だ。大学の主体を学部から大学院に移させる、というものである。
その目的を、旧文部省は「専門職業人養成のため、大学院の規模拡大を図る」と謳っている。だが、そこには将来の少子化をにらんだ文部科学省や大学側の意図も見え隠れする。
大学院に学生を呼び込めば、その分、学費収入が見込める。さらに「条件を満たせば国から補助金が下りる」ということもあって、学部から大学院重視へのシフトはどんどん進んでいった。
その結果、大学院生の数は急速に膨れ上がった。91年の大学院在学者は9万8650人だが、08年は26万2655人。およそ3倍だ。
ところが、前述のように修士課程修了者の就職率は6割程度。教員の数も1割程度しか増えていない。“余剰博士”が溢れたのも当然だろう。
修士・博士課程でかかる学費はおよそ500万円。必ずしも就職に役立つとはいえない学位の対価としては、あまりに高額だ。大学院重点化政策から20年。この間、大学院をめぐり、いわば“官製資格ビジネス”が広がっていたといっても過言ではない。
奨学金は“日本版サブプライム”か?
学費をまかなうために借りた奨学金の不良債権化も、深刻な問題だ。
日本学生支援機構によると、奨学金を3カ月以上滞納した人は2007年度、約20万人。延滞債権は2200億円超に上っている。
もちろん、中には無責任な借り手もいることだろう。だが、一方で低所得のため、返済したくてもできない人々もいる。大学院卒で6カ月以上の延滞者を見ると、正社員はわずか31%。アルバイトや無職は52%だった。年収300万円未満の人も66%いる。
専門の社会政治学の分野で、すでに多数の著書や翻訳書を出している吉村幸二さん(仮名・44歳)。博士課程のとき、奨学金として400万円を借りた。だが、いまだに返すことができないという。
「2つの大学の非常勤講師を掛け持ちし、専門学校の講師や通信添削の副業をしても、年収はやっと180万円弱。年間19万円の返済額はとても捻出できません」
借金を背負い、先の生活の見通しも立たない状況では、不安が募ってやりたい研究にも没頭できない。
首都圏大学非常勤講師組合の松村比奈子委員長はこう説明する。
「高学歴を取得するには、研究に時間を割かざるをえない。したがって多くの院生はアルバイトをする時間もなく、やむをえず奨学金を借りるわけです。しかし大学の学費は近年高くなる一方。私立大学の授業料は30年前の4.5倍、国立大学はなんと15倍です。OECD諸国内ではトップのアメリカに次ぐと言われています。
しかも独立行政法人化後の国立大学は、国からの運営費交付金が年々減額されているため、もう学費を下げることはできません。その結果、世界でも異常なほどの高額な借金を、若手研究者が背負うことになってしまったのです」
奨学金とはいっても、欧米のスカラシップ(給付型)と違い、日本のものは単なる“教育ローン”だ、と松村さんは言う。おまけに6割以上の学生が借りるのは、利子がつく第2種奨学金だ。
「まもなく施行される改正貸金業法では、年収の3分の1を超えるなど、返済能力を超えた貸付けは禁止されます。ならば、無職の学生に多額のおカネを貸す今の奨学金事業は、“日本版サブプライム”とはいえないでしょうか」(松村さん)。
潰れていく“学者の卵”たち
日本科学者会議事務局次長 上野鉄男さんはこう懸念する。
「今のままでは、高学歴の若手研究者がどんどん使い捨てられてしまう。これは、本人のキャリアの問題にとどまりません。親の教育投資が無駄になるばかりか、税金の無駄遣いにもつながる。我が国の学術の発展そのものにも、決定的なダメージを残すはずです」
同会議では、現在の科学技術政策の根本的な見直しと同時に、具体的な解決策を提案している。
「授業料の免除や奨学金など、大学院生に対し欧米に劣らない経済支援を行うこと」「学術と教育に対する公的資金を欧米並みに増額し、大学教員などの増員を図って若手研究者が定職に就けるようにすること」
などを国や自治体に提言していくという。対処療法に終わらない、政策的な展望が必要だ、と上野さん。
「経済的な成功なんて最初から求めてない。だから大学の同級生が会社で出世していたって、うらやましいとも思わない。僕はただ、自分の研究を続けてゆきたい――それだけなんです」
ある非常勤講師はこう心情を吐露した。
優秀な研究者を支え、育てる仕組みが失われようとしている今の日本。病院が壊れかけているように、大学もまた崩壊の危機に直面している。
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