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間違いだらけの資格選び(6) :日本語で取れる「国際資格」・・・その2

ぼへー 当ブログでは、資格ビジネスについて、継続的に取り上げ警鐘を鳴らしております。
景気の先行きが不透明な今のような時代には、サラリーマンの「資格」への関心が高まります。
しかしながら「漢検問題」によって明らかになったように、資格ビジネスというものは、適当に運営されていて(官民の癒着・天下り団体・非営利に伴う税優遇、継続教育といった名目による不合理な維持費用徴収・・・)想像以上に、不当に暴利を貪っているビジネスです。
ビジネスモデルとしては、コンプレックス産業(美容整形・ダイエット・育毛・カツラ・・・)と全く同じであり、多額の宣伝費を投入し、人のコンプレックス・不安を煽り、その分引っ掛った顧客から利益を取り返すという構図の産業であることは理解しておいた方がよいでしょう。
 特に、これから資格を取得する方は、資格ビジネスの現実・構図を知った上で、皆さんの前向きな気持ちを無駄にすることなく、悪徳資格ビジネスに騙されることなく、後悔しない資格選びをしてください!
それでは前回に続き・・・

<CFPより“すごい仕掛け”AFP> 
 「日本語で取れる国際資格CFP」 という有り得ないような飛び道具をつかうFP協会ですが・・・
FP協会の資格の“すごい仕掛け”はこんなものにとどまりません。
CFPの後ろには、もっとすごい「AFP」が控えていますから・・・

金融機関の一般の顧客は、資格マニアでもないので・・・CFPが“国際資格”なので、当然似たような名前のAFPも“国際資格”なのだろうと思いがちですが・・・
どっこいAFPは“純然たる国内資格”なのです。
別に、国内資格に、国際資格でもあるかのような英語三文字の名称を付けてはいけないという法があるわけでもないので、FP協会が「法的に」悪い事をしている訳では有りませんが・・・。
この協会がCFPという“国際資格”を運営していることを考え合わせると、AFPというそっくりな命名は、一般の顧客や受験者に「AFPも“国際資格”だな。」と混同させようとする魂胆が、うかがい知れます。
CFP以上に安易で姑息な権威付け・消費者への誤解を誘う名称であることは否めないでしょう。

ぼへー ・・・この協会HPの記載で「AFPは、CFPとは別の純然たる“国内資格”に過ぎないと読み取れ!」ということですから・・・!ごく一般の感覚で読んだら、「CFPと関連する“国際資格”だ。」と思ってしまうのが普通だと思います。
    
************************************************************
<信頼の証となる日本FP協会の「CFP®」「AFP」>        /FP協会HPより
日本FP協会が認定するFP資格は、AFP(アフィリエイテッド ファイナンシャル プランナー)資格と、上級資格であるCFP®(サーティファイド ファイナンシャル プランナー®)資格があります。
AFP資格(普通資格)
2級FP技能検定の合格とAFP認定研修の修了といった要件を満たし、日本FP協会へ登録することで、付与される資格です。2年ごとの資格更新に所定の継続教育が義務付けられており、常に知識とスキルの向上を行っています。
AFP認定者は、基本的なインタビュー技術、提案書の作成技術、プラン実行援助のためのさまざまな知識を有しています。
日本全体では約15万人(平成27年2月現在)が活躍しています。
・CFP®資格(上級資格)
北米、アジア、ヨーロッパ、オセアニアを中心に世界24カ国・地域(平成28年3月現在)で認められた世界水準のファイナンシャル・プランニング・サービスを提供できる、プロフェッショナルであることを証明する資格です。AFP資格と同様に2年ごとの資格更新に所定の継続教育が義務付けられています。
国際CFP®組織FPSBとのライセンス契約の下に日本FP協会が認定しており、約2万人(平成27年2月現在)が日本全国で活躍しています。
************************************************************

ぼへー また、ごく普通の日本人の感覚としては(特に高齢者なら尚更)「A・B・C」というと学校等の成績をはじめ、「A(上級)~C(下級)」という語感を持っているのが普通でしょう。
Cの方がAより上という感覚は、数字で言えば、3級の方が1級より上という序列の資格ということです。
本当は、CFPより下なのだから、AFPでなくDFPあたりが良かった…(笑)。
 そこを、2級FP技能士試験を流用する民間資格を「FP」と名付けるあたりのあざとい‘あきんど感覚’…。

この辺のこの団体内での資格構成は、本当に、もう「お見事・お見それしました。」と言うほかない・・・
大阪商人のしたたかさを見たような爽やかな感動さえ味わってしまいます。
お得意の言葉と実態のイメージギャップ戦略!
さすが「保険料は貰っても、保険金は不払い!」と悪名高い保険業界御用達の協会だけのことはあります。

 但し、「資格ビジネス」としては感心に値するとはいえ、FPというものについて全く基礎知識のない顧客に対しては、誤解を招く、消費者保護にかけるネーミングだ思いますね・・・!
金融機関も「コンプライアンス」と常日頃言っているんですから、こんな善良な高齢者をだまくらかすような「AFP」とか「CFP」とか「FA(なんて名称も勝手に置いてる金融機関もあるよ)」とか・・・
素人じゃ見当つかないワケの分からんアルファベット資格を自ら問題視し「そろそろやめようか!」という機運は起こらないのですかね?
証券・保険は言うに及ばず、近年では信託・銀行の高齢者に対する「リスク商品のゴリ押し状態」を鑑みると・・・
一般の高齢者でも、序列が分かり易く、国家資格でもある「FP技能士」を必置資格化でもしないといけない時期だと思いますね。
オレオレ詐欺の集団じゃないんだから・・・皆さんも騙されないように!!

 金融機関なんて、ことほど左様に消費者だまくらかすような体質なんだから!
まあ、近年でいえば、暴力団と関係深いみずほ銀行…、保険金支払わない保険各社、格付けAAAとか言いつつ潰れる外資系保険・・・氷山の一角に過ぎませんが。
こんなこと続けてると、一般の国民からFPというものが、胡散臭い訳の分からない輩としか映らないんじゃないかしら!



<後記1:生保お手盛り資格「AFP」誕生の背景>
 私も、国家資格になったことで「FP技能士」を取得するまでは、「AFP」という資格のイメージは以下の通りのイメージでしたね。

※「AFP」誕生の背景
・「生保のおばちゃんたちがバブルがはじけて以来、GNP営業営業じゃ商売にならなくなってしまった。
(GNPとは、「義理(G)」、「人情(N)」、「プレゼント(P)」の三要素のこと)
  ↓
・外資よろしくコンサルティング営業を始めざるを得ないが、何の看板もなしでは、話にならない。
  ↓
・体裁よい看板として、生保業界が「AFP」というお手盛り資格をどんどん与えていく・・・。
 
 実際、国家資格「FP技能士」ができる前のAFPの試験は、かなりズサンな運営で、生保会社が大量に養成するために、試験は生保の営業所などでも実施していました。
そして、「カンニング・解答を教える・皆で教えあい…受ければ皆合格・・・」なんてことが、当り前のように行なわれていたことは、当時の業界を知る人なら(暗黙の了解)知らない人はいないでしょう。

こんなのが、国家資格とリンクしたんだから、昔取得したおばちゃんはラッキーだったね! 
(「FP技能士」が始まるまでに、お手盛り資格「AFP」を取得していた人は、幸いにも“特例講習”というコレマタとてつもなくいい加減な講習を受けるだけで、国家資格「FP技能士」を貰えましたからね・・・)

 しかしながら、個人的にはせっかく金融分野に「FP技能士」という国家資格を作るなら、こんなお手盛り資格と無関係にしたほうが良いと思いましたが…。
生保会社とFP協会の政治力は強力でしたからね・・・。

 こんなお手盛り資格を起源としているので、日本のFPビジネスは、いまだに何と無く胡散臭さから逃れられないのでしょうね。
 まあ是非はともかく、それは一昔前の話で、国家資格「FP技能士」の登場以後はイメージもだいぶ良くなり、現在では「AFP・CFPは、資格ビジネスとして最終進化形になった」との認識を新たにしまてしまいますね。
FP協会は、ある意味「資格ビジネス」の新しいビジネスモデルを作り上げたといえるでしょう。

 ただ、「資格ビジネス」としての評価とは別に、一般国民・顧客・これから受験する人たちの目から見た場合、その評価は一変します。
実際に「FP技能士」を取得した私ですら、なかなか理解できない「FP資格」(AFP・CFP・FP技能士)の複雑なリンクを、一般の人が正しく理解できるのでしょうか?
 そして、この資格が垂れ流しているイメージ(国際資格・・・)と実態との乖離をこのまま放置しておくことが、FPビジネスにとって良いことなのか、個人としては、大いに疑問があります。
 FPビジネスという視点からは、不動産業界における「宅建主任者」などのように、誰にでも分かりやすく国家資格を必置資格とし、一本化するべき段階ですね。

<後記2:今も続くお手盛り・・・「AFP」>
 FP協会は、ことある毎に「ファイナンシャルプランナーは、米国では医師・弁護士に匹敵する存在なのだ・・・」とか喧伝していますが・・・。
実際にやっていることと言ったら・・・。
税理士・会計士は、日本FP協会認定のAFP認定研修税理士課程を受講して、「提案書」を提出し合格すれば修了となり、「AFP」を得てしまいます。
 そして、この認定研修なんていうのは、ご存知の人はご存知でしょうが、形だけの簡単なもの(4~5万の通信教育を受けて提案書を提出する程度の話)で、事実上受講して提出すれば全員合格ですからね。
いわばお金出せばOK。
(極論すれば、試験官が見ているわけでもないので、税理士先生本人ではなく、税理士事務所の職員にでもやらせせておけば、本人がAFP取得できちゃう・・・。)
事実上「税理士の皆様には、お金さえいただければAFPはもれなく差し上げます。」状態です。
残念ながら、AFPは、いまでも相変わらずお手盛り資格ですね。

それにしても、「FPは弁護士にも匹敵する・・・」といっているワリには、事実上、税理士にはお金を出せば「AFP」を無条件で差し上げてしまう・・・良く分からない了見ですね。
 税理士の職務・職責とFPの職務・職責というものとは、重なる部分もあるとはいえ、イコールではないでしょう?
こんなことなら、AFPなんてもの自体いらないんじゃない?
お金払った人だけでなく、税理士全員にAFPを付与してしまえば良いだけでは?
(まあ、税理士の側で、別に欲しくない人も多いでしょうが・・・)
このへんは、業際の近い資格である税理士との友好のための政治的配慮もあるのでしょうが、FP協会の民間資格の運営の適当さを示す証左ですね。


ぼへー さすがに、国家資格「2級FP技能士」は、民間資格AFPと違って、たとえ税理士であっても、国家試験を受けない限り、勝手にFP協会がお手盛りで付与することはできません。
  ↓ 
************************************************************
*FP協会HPより
 税理士会または公認会計士協会に受講申込時点で登録されている方は、「税理士課程」を受講できます。 「税理士課程」は、講座を修了すれば、AFP認定を受ける権利を得られるものです。ただし、2級FP技能士の取得を希望する場合は、2級FP技能検定の合格が必要となります。
************************************************************
(AFP税理士認定者は「AFP」ではあるが、「2級FP技能士ではない」・・・これもお手盛りによる資格の錯綜で、一般の顧客にはワケ分からん部分でしょうね。)

 このことからも、税理士なら事実上お金出せば無条件でもらえる税理士の附録みたいな資格「AFP」は、税理士でも国家試験受けなくては取得できない「2級FP技能士」より格下であることは明らかですね・・・。
お手盛りが無い分、FP技能士の方が、資格としての運営に公平性・透明性が高いと言えます。

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  1. 2018/01/30(火) 00:00:14|
  2. 資格
  3. | トラックバック:0

間違いだらけの資格選び(5) :日本語で取れる「国際資格」・・・その1

ぼへー 当ブログでは、資格ビジネスについて、継続的に取り上げ警鐘を鳴らしております。
昨今のように不景気になると、サラリーマンのリストラ等に備えての自己防衛としても「資格」が注目されます。
しかしながら、そもそも資格ビジネスは、肥満・美容整形・カツラ・・・といったコンプレックス産業と同様の構図の産業です。
多額の広報宣伝費を使って、顧客のコンプレックス・不安を煽りたて、自分達に都合の良い情報だけを、マスコミを通じて撒き散らします。
資格ビジネスの大半は「誇大広告」であり、実際の「費用対効果は非常に低い」というのが実態です。
最近は、いわゆる「漢検問題」によって資格ビジネスというものが、想像以上に適当に運営されていて(官民の癒着・天下り団体・非営利に伴う税優遇、継続教育といった名目による不合理な維持費用徴収・・・)、不当に暴利を貪っているビジネスかが、国民にあらためて周知されてきており、「資格」ブームに熟考を促す良い機会になってくれればと考えています。
 特に、これから資格を取得しようという方は、資格ビジネスの現実を知り、皆さんの前向きの気持ちを無駄にすることなく、悪徳資格ビジネスに騙されることなく、後悔しない資格選びをしてください!  

<コラム:日本語で取れる「国際資格:CFP」>
 個人的に、数ある「資格ビジネス」の中で驚嘆しているのは、FP協会の「CFP」です。
資格ビジネスの‘最終進化形’と言えるのではないかと私は考えています。
あらゆる「資格ビジネス」における最強の収益モデルと言っても過言ではないでしょう!

 資格を認定しているような団体は、大体天下りの官僚体質で、殿様商売・商売下手な場合が多いのですが・・・ここは別。
ビジネスに対する嗅覚が、鋭敏です。
商売下手な資格教育スクールなどは、足元にも及ばないビジネスセンスがあります。
(そもそもダイヤモンド社会長だった坪内嘉雄氏=FP協会初代理事長ですから、まあ何をかいわんやということですが・・・)


※「資格ビジネス」における最強の収益モデルとは・・・ 
 FPに関する資格は、「FP技能士」という国家資格ができましたので、通常の場合、同分野の既存の民間資格は、統合されて無くなるのが普通です。
 しかしFP協会は、民間資格(AFP・CFP)をあえて残しました。
しかし、これだけでは、国家資格でない民間資格など、あまり相手にされなくなるところです。
     
そこでAFPは、実際は、民間資格にすぎないのですが、試験を2級FP技能士を流用するという形で、国家資格と何か関連あるかのような、絶妙のリンクをかけたのです。
(本当は、まったく別個の民間資格なのですから、まったく別の試験をするのがスジなのですが、このやり方だと国家資格の試験を1回開催するだけで、民間資格AFPの試験も実施したことに出来てしまうので、試験コストは半分になり、FP協会としては一石二鳥。)

 そして、試験は、2級FP技能士試験を流用し、認定講習・継続教育等の付録を追加することで、認定者から認定講習代や年会費等を徴収するかわりに、「AFP」という、なにか国際資格かのような体裁の良い名称の民間資格を名乗る権利を与えます。

 「CFP」に関しても、「CFP」自体は、民間資格なのですがCFP認定者は、「1級FP技能士」の学科試験は、免除されます。
「AFP」のように「2級FP技能士」試験と一緒とまではできませんでした。
しかしながら、単なる民間資格を取得するだけで1級FP技能士という「国家資格」の二つの試験(学科試験・実技試験)のうち一つ(学科試験)だけでも免除されるというのは、大きな魅力でしょう。
 「FP技能士」の国家資格化における利害調整の結果のイビツな姿とはいえ・・・まったくの民間資格と国家資格がここまでリンクしているというのは、前代未聞では?
他に例があるとしたら、皆様ぜひ教えてください! 
     
 これだけでも、十分すごいのですが、CFPは「国際資格」でありながら、なんと‘日本語’で受けられるのです。
これを皮切りに、このやり方を踏襲し、米国発の英語三文字資格で日本語で受けられるものが増加してきました。
皆様も名称と実態に十分注意を払った方が良いですよ!

 しかしながら、「日本語で取れる国際資格」という離れ業は、本当に「資格ビジネス」としては尊敬に値します。
コペルニクス的展開といえます。
今まで、「国際資格」を取るということは、まず、そのレベルまで、英語を使いこなせないといけなかったのですが・・・日本語で取得できるのです。 
 「国際資格が日本語で取得できる!」これは、笑ってしまうぐらいスゴイ「売り文句」ですね。
この「CFP」は、資格ビジネスの世界に新しい地平を開いたと思いますね、正直。 

 そんな「CFP」ですが、ほめすぎましたので、苦言を呈するとすれば、「CFP」は日本語で取得できる国際資格ですが・・・
「CFP®認定者は、米国及びFPSB加盟国・地域のCFP®認定者と同等に評価され、日本で認定されたCFP®認定者であることを明示することにより、日本国外においてもCFP®商標を使用し業務を行うことができます。」(FP協会の旧サイトより引用 → 現在は記載変更してしまいました。詳しくは下記コラム参照)
つまり、日本語で取得できるかわりに、仮に取得しても、米国で名乗る際には、「私は、CFPです。」とスッキリ名乗ることは出来ず。
「私はCFPですが、あくまでも日本で認定されたCFPです。」と注釈付でなければ契約違反になってしまいます。

当然といえば当然ではありますが、私もジックリ調べるまでは、そんなふうに思っていなかったのでガッカリ!
これでは、私には“国内資格”となんら変らないように思えてしまいました。
結局、何の注釈も無く「私は“CFP”です。」といえるのは、日本国内だけなんですから…。
(こんな国際資格ってほかにも有るのかしら? 知っている方がいたら教えてください!)

 ホントのところ事実上、ごく普通の人がイメージするような“国際資格”では有りません。
だってアメリカ行ったら、「日本のCFP」に過ぎないんですから…。
この実態で「国際資格、国際資格…」と宣伝しまくるのは、法的な問題は無いのでしょうが・・・一般の消費者のごく普通の語感とズレ過ぎていて、道義的にはかなり問題があると言えますね。
 こんな実態を知って私は、取得するのをやめました。

 もし「CFP」が必要なときが来たら、私ならCFP資格のお膝元:米国で取りますね。
「私は、CFPです。」と素直に名乗れるように…。

 実はCFPを取得している人でもこのことを正確に理解している人は、非常に少ないです。
「CFP」資格は、米国資格の商標を許諾使用して、日本で展開するといういわば「資格のフランチャイズビジネス」のようなものです。
あくまで日本国内で認定された「CFP」は、日本国内での商標の使用許諾を得ているだけなので、他国ではそのことを正しく注釈しないと「CFP」という名称を使用できないのです。
アメリカで「I am CFP.」なんてストレートに注釈なしで表現して、いい気になってFP業務を行なって、訴訟されない様に気を付けましょうね! 

 そもそも、こんな注釈つけなくてはいけないこと自体、個人的には“国際資格”という言葉と実態のギャップが、大きすぎると思います。
これじゃ、弁護士が、アメリカへ行き、「私は、日本の弁護士です。」というのと実質的な違いはないじゃないですか。
個人的には、“国内資格”と呼んだほうが、正確に実態を示しているとは思いますがね・・・

 いずれにしても、資格取得者がこのことをどう考えるかは、人それぞれでしょう。
本当のところ、日本の「CFP」の大半は、英語も出来ないし、欧米でFPをやる気も無い人間ですから、“真”の「国際資格」である必要は、さらさら無いともいえるでしょう。
 逆に、日本語で簡単に取得できる上に、顧客には「わたしは“国際資格”取得者でござい・・・」と大っぴらに喧伝できるので・・・FP協会と大半のCFP取得者の利害は一致しているといえます。
ですから、このことはFP協会とCFP取得者の間では、全く問題にすらされないというのが実態です。

 しかしながら、“CFP取得者”・“FP協会”は、それで良いでしょうが・・・
「この人は、CFPとかいう“国際資格”をもっている英語に堪能で、最新の米国金融に詳しいお方だ・・・」と思ってしまう素直な「顧客」にしてみれば、堪りません。
特に、横文字に弱いお年寄りなどは、一発でだまされてしまいますね。
まあ、名乗る側としては「私は英語が出来るとも米国の金融に詳しいとも言ってませんよ!!」、勝手に「英語が出来る、最新の米国金融に詳しい・・・」と思った「顧客の側がいけないでしょ!」と言うことなんでしょうが・・・

※マメ知識:「イメージどおりの“国際資格”ってないの?」
※金融機関のお客様方へ
 あくまで私見ですが・・・金融機関がらみの英語三文字資格で顧客からみて信頼にたる“国際”資格は、「CFA」ぐらいではないかと思います。
「CFP」と同じような名前ですが、「CFA」という資格は、現地と同じ試験を英語で受検する形をとり、米国の会計・金融知識も十分担保されています。

ごく普通の人が「国際資格」と聞いてイメージするとおりの資格で、金融業界では非常に高く評価されています。
 顧客の皆様も大事な自分の資産に関わることですから、金融機関の社員が「私は、国際資格持ってますから・・・」などと言われた時の為に、いわゆる「国際資格」について最低限の知識をもたれることをオススメします。
 一般の人は、「国内資格」については、「医師・税理士・弁護士・教師・・・」国家資格者に日常的に接していたりということも有り、著しく乖離した認識は、持っていない場合が多いです。
しかし、「国際資格」に関しては、そもそも定義がいい加減な上に玉石混淆がヒドク、日常生活において国際資格取得者との接触もありませんから、どうしてもイメージ先行で、その「国際資格」の実態とは、まったく乖離したイメージを持っていることが珍しくありません!

<国際資格はピンキリのヒドサを知っておきましょう!>
 金融機関の顧客の皆様「英語三文字資格を持っています・・・」と言われても、絶対に「この人は、英語が出来る・・・、米国の金融知識に詳しい・・・」なんて勝手に思い込んではダメですよ!!
いわゆる「国際資格」は本当にピンキリですから・・・。
 顧客が、勝手にそのように思い込んでくれることこそ、「日本語で取れる国際資格」のネライなのですからね・・・!!


<コラム>
※FP協会の情報公開の姿勢に問題~CFPの国外での商標使用についての適切な説明がサイトから無くなってしまった件~
 以前は、FP協会サイトでのCFPについての説明文中には、以下のようにCFP商標の国外使用について、適切な説明が記載されていました。
(以前のサイトでの記載)
「CFP®認定者は、米国及びFPSB加盟国・地域のCFP®認定者と同等に評価され、日本で認定されたCFP®認定者であることを明示することにより、日本国外においてもCFP®商標を使用し業務を行うことができます。」
  
ところが、現在のFP協会のサイトでの記載は、以下の通りです!
(現サイトの記載)
<CFP®資格とは?>
世界で信頼されるプロフェッショナルFPの証
CFP®資格は、北米、アジア、ヨーロッパ、オセアニアを中心に世界24カ国・地域(2017年2月現在)で導入されている、「世界が認めるプロフェッショナルFPの証」で、FPの頂点とも言えるものです。原則として一国一組織により資格認定が行われており、日本においては日本FP協会が認定しています。
CFP® 世界が認めるプロフェッショナルFPの証
CFP®資格は、認定要件の「4E(教育=Education、試験=Examination、経験=Experience、倫理=Ethics)」と、実務プロセス指針 であるファイナンシャル・プランニング・プロセスの「6ステップ」のコンセプトに基づき、世界で認められた共通水準のファイナンシャル・プランニング・ サービスを提供できる証明となります。CFP®認定者は、高度な知識と経験をもって長期的かつ総合的な視点で適切なアドバイスをし、他のFPの規範となる確固たる職業倫理を身につけているプロフェッショナルとしてCFP®資格を認定されています。
ぼへー 残念ながらCFPの国際資格の“キモ”である商標国外使用についての説明が全く無くなってしまいました???

CFPを受験するような層は、知財法務については、疎い人がほとんどでしょうから・・・
「原則として一国一組織により資格認定が行われており、日本においては日本FP協会が認定しています。~」との記載だけで、「日本で認定されたCFP®認定者であることを明示することにより、日本国外においてもCFP®商標を使用し業務を行うことができます。」というCFPという商標の日本国内における使用許諾契約であることを、どれだけのCFP認定者が、正しく理解できるのでしょう?
甚だ疑問ですね・・・
こんな言葉足らずの説明では、日本国外でも「私はCFPです」と注釈なしで名乗っても問題ないと理解してしまう方が、普通ではないでしょうかね?
また、認定者だけで無く、CFPについて、このサイトを見て知ろうとする人に対する説明としても、以前のキチンとした説明に比べると、商標国外使用について言及されなくなってしまっており、説明不十分と言わざるを得ません。

 一体なぜ、従前は十分な説明が記載されていた「CFP商標の国外使用に関する説明」を著しく後退させ、言及しなくなったのでしょう?
そこには「CFP商標の国外使用に関する説明」を適切に行えば行うほど・・・
CFPにおける「国際資格の意味」≒「認定された国内における商標の使用許諾」ということが、広く浸透してしまうことに対するFP協会の「危機感」が反映しているように思えます。

 そもそもCFPという資格は、世界で統一した試験が行われるわけでもなく、試験言語も統一されているワケでも有りません。
だいたいFPという業務自体が、各国の経済諸制度(社会保険・資本規制・業界規制等)や法制度に左右されるため・・・各国の認定団体が、それぞれの国情に合わせたFP試験を行うしかないとも言えます。
そして各国の認定組織は米国でネームバリューのある「CFP」という商標の当該国内における使用許諾を得て、自分たちの資格に権威付けしているというのが現実です。
結論・・・CFPという資格の肝(重要事項)である商標の使用許諾について「国際CFP組織FPSBとのライセンス契約の下に」とだけしか記載せず、その契約内容についてサイトで全く言及しないのは、資格認定団体の資格に対する情報開示・説明責任としては、かなり疑問を感じざるを得ません。
特に、以前はキチンととサイトにも記載して説明していた事を考え合わせると非常に恣意的で疑問が残ります・・・
「国際資格」という漠然としたイメージが、商標の国外使用について適切に説明することで「日本国内においてしかCFPの商標を注釈無しでは使用でき無いこと」がクリアになってしまうことを恐れているのか?と邪推してしまいますね。
「コンプライアンス・・・」
「説明責任・・・」
~と情報開示に厳しくなっているこの時代に逆行するかのようなこの協会の姿勢には疑念を感じざるを得ません。



ぼへー 資格ビジネス先進国の米国は、悪辣な“資格”ビジネスも先進国です。
「国際資格」関連で、昔からある古典的な「国際資格」問題をご紹介して締めたいと思います。
  ↓
【『ディプロマ(ディグリー)・ミル』問題とは】
実際に就学せずとも金銭と引き換えに高等教育の「学位」を授与する(と称する)機関・組織・団体のことであり、その活動は学位商法とも呼ばれる。転じて、アメリカのスラングで、入学卒業が非常に容易な大学を皮肉をこめてこう呼ぶ。
************************************************************
<「ディプロマ(ディグリー)・ミル」問題について>         /文部科学省HP

1.米国における背景
○米国において少なくとも19世紀後半からある非正統的な傾向を示す教育機関を称して呼んでいるもので、厳密な学問的な定義はない。
○また、米国連邦教育省のホームページにある米国教育情報ネットワークにおいても、ディプロマ・ミルという用語に何らかの法的意味があるわけではないとされている(http://www.ed.gov/NLE/UNNEI/us/accred-fraud.html)。
○ディプロマ・ミルは米国以外にも存在するが、特に米国は高度資格社会であり、雇用者側も教育資格を極めて重視しており、就職、転職にあたり、より高次の学位や証明書等を有することが有効である。そのため、安易に学位等を取得できる手段として、ディプロマ・ミル(ディグリー・ミルとも呼ばれる)の偽学位販売業のサービスが活用される温床がある。
○また、米国は、教育は各州の権限に属し、各州の認可等の制度があるものの、州毎にばらつきがあり、簡易な手続きや基準により大学設置が可能な州もあることから、そうしたばらつきを補い、米国の大学の質保証に重要な役割を果たしているのが民間団体によるアクレディテーション(適格認定)である。こうした複雑でわかりにくい教育制度について正確な知識を持つことを一般の人々に期待することが容易でないことも、ディプロマ・ミル問題の背景になっている。
○昨今のオンライン教育の隆盛を背景に、オンライン・ディプロマ・ミルが登場し、またアクレディテーションを受けているか否かが正統な教育機関としての証明となりうるために、品質保証の裏付けのない認定を行うアクレディテーション・ミルも米国等で見受けられるような現状にあるため、米CHEA(Commission for Higher Education Accreditation)では以下のような指標を公表(2003年5月)している。
・ディプロマ・ミル:贋物の証明書や学位を与える、信頼に値しない教育ないしそれに類する事業の提供者
学位が金で買える
その証拠がないのにアクレディテーションを受けているような言及がある
怪しげなアクレディテーション団体から認定を受けているような言及がある
連邦や州の設置許可を受けていない
学生の出席要件が(あれば)小さい/学生の単位取得要件となる課業量が少ない
学位取得までの期間が短すぎる
経験や履歴書だけで学位が取れる/逆に正統な教育を行うにしては経費が安い
キャンパスないし事務所の住所が示されていない=私書箱しかない
教員の名前や肩書きが公表されていない
有名大学と似た名前がついている
その証拠がないのに出版物があるような言及がある
・アクレディテーション・ミル:贋物のアクレディテーションや品質保証ないしそれに類する事業の提供者
アクレディテーションが金で買える
大学が知らない間に「アクレディテーションした機関」のリストに載せられている
通常のアクレディテーション機関に比して経費が高い
その事実がないのに(連邦教育省やCHEAなどから)認証されているような言及がある
品質の基準が(公表されていれば)少ない
アクレディテーション取得までの期間が短すぎる
レビューが書類提出だけで済み、訪問調査や主要人物への聞き取り調査がない
レビューを行わないのに「永久アクレディテーション」が与えられる
有名アクレディテーション機関と似た名前がついている
その証拠がないのに出版物があるような言及がある

2.米国における現状
・米国連邦教育省としては、CHEAに登録された評価機関による適格認定(アクレディット)を受けていない高等教育機関は、連邦奨学金の対象校としていない。
・上記のような状況から、米国においては、CHEAに登録された評価機関(以下「正規の評価機関」とする)によってアクレディットを受けていない高等教育機関が出す学位等については、他の高等教育機関への進学や会社等への就職等につき、通用性がない現状になっている。
・それに対し、ディプロマ・ミル等は、正規の評価機関のアクレディットを受けている有名大学の卒業証書や資格証明書を偽造・模造している場合や、これとは別に大学と称して、「非伝統的」で革新的な教育を提供しているため、正規の評価機関の評価を「意識的に」受けていないと喧伝している場合、正規の評価機関のアクレディットを受けていないことを伏せて、国内の学生等に対して勧誘活動を実施している場合、米国の高等教育制度に熟知していない、外国人学生等を対象とし、現地に設置したディプロマ・ミルの代理機関を通じ、正規の評価機関のアクレディットを受けていないことを伏せて、勧誘活動を実施している場合、米国の高等教育制度に熟知していない諸外国において、ディプロマ・ミルにより発効された「学位」を有している著名人等の協力を得て宣伝活動を実施している場合、などがあるとのこと。
米国の高等教育への信頼の失墜にも繋がる

3.米国等における対応状況
・米国では教育は、各州の権限に属し、連邦教育省としてはアクレディットされていない高等教育機関の追跡や公表は難しいとされる
・CHEAではアクレディテーション団体の登録を行っている
・CHEAでは、前述のように、ディプロマ・ミル、アクレディテーション・ミル等を判断する際の指標を公表。
・連邦公正取引委員会の規則は、教育長官認証アクレディテーション機関によってアクレディテーションされていない限り、「アクレディテーションされている(accredited)」と表示すべきではないとしている(ただし、現実にはそうした表示を多数見出すことができる。)。
・ディプロマ・ミルに関する情報提供(例:オレゴン州では、「州内で無効である」機関のリストを公表)
・ディプロマ・ミルに対する連邦捜査局(FBI)のDiploma Mill Task Forceの設置
・ディプロマ・ミルやアクレディットされていない高等教育機関の存在に対する国民からの情報収集(例:オーストラリア教育科学雇用省)

4.国際機関における議論等
・OECD/CERI(教育研究革新センター)
「国境を越えて展開される高等教育における消費者保護の拡大について」報告書(2003)
中等後教育の国際展開に伴い、高等教育の質保証に関し、各国が直面するであろう基本的論点として、諸外国の学位・資格等に関する情報不足に起因する学生等人物交流促進への支障とともに、“ディプロマ・ミル”、“アクレディテーション・ミル”問題の発生が言及されている。

5.日本の消費者(学生、企業等)が直面する問題点
ディプロマ・ミル等が浸透する背景
・90年前後の米国大学日本分校ブーム、海外の大学への留学ブーム→各国の多様な大学の存在が、日本国民に浸透
・90年代後半のインターネットの普及とEラーニングの登場 →低コストで「大学」の宣伝等がしやすくなる、また、学生等にとっても、海外に留学するなど現地に赴かなくても海外大学の学位が取得しやすくなるなど、より外国の大学の学位が身近になる。
・日本国内の資格ブーム、大学院進学者増加 →学位等への関心喚起
・高次の資格としての専門職学位の登場(MBA、MOT等)
・日本で職業資格として未成熟だが、市場ニーズがあるものの増加(心理カウンセラーや、セラピスト等)
・大学等教育機関への就職、昇進等の際にPhDなど学位が必要
ディプロマ・ミル等が起こりうる具体的局面
・外国の「大学」(ディプロマ・ミル)が、その国において正規の大学と認定されていないと知らずに連携した日本の大学等が、単位互換や、共催イベント、大学関連施設の貸与等を行う(=日本の大学自体の評価・信用も低下)
・上記のような連携を通じ、日本の学生及び日本社会全体において、ディプロマ・ミル等と知らないままに、その学校名が浸透
・米国のディプロマ・ミルの他国における宣伝活動同様、著名人や大学関係者の名前を、(本人には無断で)役員や教員リストに掲載することを通じ、日本の学生及び日本社会全体において、その学校名が浸透
・その他、有名大学等の名称を模倣される、有名大学等の学位記を偽造・模倣される等
ディプロマ・ミル等による「学位」を取得する可能性があるのは誰か
・ディプロマ・ミル等の経営者、スタッフ
・就職、昇進等に利用、名誉欲を満たすために利用する人
・ディプロマ・ミル等との認識がなく、正規の大学等の学位と信じた人
ディプロマ・ミル等の被害者は誰か
・第1次被害者:正規の大学等の学位と信じた人
・第2次被害者:ディプロマ・ミル等による「学位」取得者を信じた大学等教育機関、雇用主、顧客等
裾野の広い問題で、学位全体への信用性の問題、
ひいては(日本の)高等教育全体の品質維持の問題にも関わる。
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  1. 2018/01/27(土) 00:00:51|
  2. 資格
  3. | トラックバック:0

間違いだらけの資格選び(4): (国際資格は役に立つ?)

ぼへー 当ブログでは、資格ビジネスについて、継続的に取り上げ警鐘を鳴らしております。
昨今のように不景気が続くと、サラリーマンのリストラ等に備えての自己防衛としても「資格」が注目されます。
しかしながら、漢検問題などで明らかにされたように、資格ビジネスというものは(官民の癒着・天下り団体・非営利に伴う税優遇、継続教育といった名目による不合理な維持費用徴収・・・)により想像以上に、不当に暴利を貪っているビジネスです。
資格ビジネスというのは、言ってみれば「美容整形、カツラ、肥満、英語・・・」といったコンプレックス産業と同じ構図の産業です。
多額の広報宣伝費を使って、顧客のコンプレックスを煽りたて、自分達に都合の良い情報だけを、マスコミを通じて撒き散らします。
資格ビジネスの大半は、誇大広告であり、実際の「費用対効果は、非常に低い。」というのが実態です。
 これから資格を取得する方は、資格ビジネスの現実を知り、皆さんの前向きの気持ちを無駄にすることなく、悪徳資格ビジネスに騙されることなく、後悔しない資格選びをしてください!

※本題:国際資格が増える本当のワケ
 前回、具体的な資格をいくつかの職業・分野別に列記しましたが、近年の顕著な傾向として、いわゆる“国際資格”が増えてきました。
 確かに、国際化が進み、重要性が増してきたことは事実でしょう…。
しかしながら、“国際資格”が増える本当の理由は、他のところにあるのです。

 「資格ビジネス」は、バブル崩壊後、どんどん拡大を続けてきました。
まずは、既存の国家資格等の受験指導…etcの従来からある“受験指導を中心とする資格ビジネス ”。
    
 それが、頭打ちになってくると、次は、新たな民間資格を創設し、自ら資格の胴元になる団体等が林立してきました。
 期を同じくして、「構造改革・規制緩和」路線の影響もあり、独占業務を持つような大型の国家資格は、殆ど増えなくなりました。
 そして、“資格ビジネス ”にとってオイシイ、多くの受験者が期待できるビジネス系の資格数は、膨れ上がりすぎ、飽和感が充満してきました。
このままでは、「資格ビジネス」は、ジリ貧になってしまいます!!
    
そこで、いよいよ「国際資格」の登場です。
「国際化の時代だから!、グローバルスタンダード、…etc」そうでなくても、「国際」という言葉に弱く、バブル崩壊で自信をなくした日本人には、たまらない甘い囁きだったのです。

 まずは、トップバッターのMBAブームを皮切りに、“資格ビジネス”業界を挙げた国際資格のオンパレードが展開されていきます。 
(「MBA」の巻き起こした“英語三文字資格ブーム”のずっと以前から「アメリカのインチキ大学博士号を取得する」という古典的な国際資格ビジネスは存在していました・・・。)

<国際資格の必要性は?>
いわゆる「国際資格」について私見を述べさせていただくと、“業務上必要な方”、又は“海外で、その資格の必要な仕事に就こうと考える方”以外は、費用対効果を考えると取得する必要はないでしょう。
ここは日本ですから・・・。
そして、米国の資格は、日本ほど入り口規制はしないので、(特に現時点で必要でない限り)現実に取得する必要が生じた時に取得することは十分可能ですから・・・。
そもそも、米国人自身そのようにしてキャリアアップしていきます。

 教育機関や資格コンサルタントといった「資格ビジネス」の側は、消費者に「キャリアアップが・・・・、高収入が・・・」など、夢のようなキャッチコピーを垂れ流しますが・・・。
(資格ビジネスは、資格取得を目指してもらってナンボの商売ですからね!)
はたして、国内に居住していて、業務上の必要性もない方が、「国際資格」を取得することで「資格ビジネス」が言う程のプロフィットが得られるのか、甚だ疑わしいものです。
お金・時間は大事ですので、よーく考えましょう!
まあ、お金も時間も有り余っている方が、自己啓発としてチャレンジすることには、何の異論は有りませんが・・・。

<「国際資格」というあいまいな甘い響き!>
 そもそも「国際資格」という呼び方自体、日本人の「国際」という言葉に弱いのを利用するかのようなやり口・・・。
実際のところ大半の「国際資格」と言われるものは“資格ビジネス先進国”の「米国」系資格であることがほとんどです。
もはやむなしい響きの“グローバルスタンダード”が如く、敢えて「“国際”資格」などと呼ぶのも寒々しいですね。
国家資格に比し、何の規定もなくあいまいな甘い響き「国際資格」、あまりその甘い響きに夢中にならない方が良いですよ!


ぼへー MBAへの妄信は終焉・・・MBAも取得者が増えるに従いメッキが剥がれると共に、本家アメリカでも、その有用性が問い直されて久しい傾向であり(リーマンショック後は特に顕著)、現在では「あのブームは今どこへ?」といった感があります。そもそもMBAがそんなに有効で素晴らしいなら、MBAが掃いて捨てるほどいた米金融機関から「リーマンショック」など起きないわけで・・・
  ↓
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「MBAが会社を滅ぼす マネジャーの正しい育て方 」(単行本)  /アマゾンより
出版社/著者からの内容紹介
業績不振の米国企業のエグゼクティブでMBA取得者の比率は90% 
業績好調の米国企業のエグゼクティブでMBA取得者の比率は55%
(Adage.com 2006年3月21日より)
ダメな会社ほど、ビジネススクール出身者が目立つのはなぜだろう?
「MBA幻想」にだまされるな!! 
米国流ビジネススクールに批判的な経営学の泰斗・ミンツバーグが正しい経営人材育成の方法をまとめた意欲作。日本ではMBAブーム真っ盛りだが、新卒でビジネススクールに入ってくる若者に数値管理やテックニックだけを教えるMBA教育は、時代遅れと一刀両断。マネジメント教育は、現場で実践を積んだ人材を再教育する場にすべきだと強調し、企業人向けの新しいMBA教育プログラムの構築を急げと提案する。ビジネススクールの実態や歴史も概説しており、人材育成・人事担当者からMBAに関心があるビジネス
マン、MBAを恐れる人までに必読のMBA解体の書。
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<米MBAの「威光」陰り 専門分野の修士号に人気集中>   MSN産経ニュース 2014.2.3
 米国でビジネスマンが高い地位や高給の職を得るのに不可欠とされるMBA(経営修士号)の“威光”に陰りが出ている。米国で今やMBA取得者は珍しくなく、以前のような高い給料は保証されていない。ビジネススクールの学費が年間約5万ドル(約510万円)に上ることもあって、半分の学費で済み、より専門分野に特化した修士号を取得しようという動きも強まっている。
 米国では1990年代半ば、MBA取得者の給料は就職から5年で3倍前後に上昇するのが常だった。しかし、英紙フィナンシャル・タイムズによれば、ここ数年の昇給率は当時の半分程度まで落ちたという。
 米国では現在、ビジネス・スクールが600以上もある。毎年の卒業生は約25万人に上り、ハーバード大など一部の「トップスクール」で取得したMBAを除くと、その“神通力”は薄れつつある。
 世界のビジネススクールの代表者らで作る教育機関「GMAC」が2013年に行った調査によれば、「2年間コースへの米国人の志願者が前年比で増加した」と答えた米国の学校は38%にとどまった。残る62%は減少または横ばいだったとみられ、「新興国からはMBA取得を目指して留学生が米国に押し寄せている」(教育関係者)のに比べると、明らかに温度差がある。
また、ビジネススクールの学費は、05年比で約62%も上昇している。上位51校の2年間の平均学費は10万6千ドル(約1081万円)前後だ。「ハッキングされるあなたの教育」の著者、デール・スティフェンズ氏によれば、ハーバード大では関連出費を含め約17万4400ドル(約1778万円)の支出を余儀なくされた例もあった。卒業した後も多額の奨学金の返済にあえぐ人々も多く、そこまでしてMBAを取得することに疑問を抱く向きも少なくない。
 こうした中、授業料が約半分で取得期間も1年で済む、専門分野に特化した「専門修士号(MS)」の人気が高まっている。米誌フォーブスなどによれば、「金融修士号」や「会計修士号」に加え、会社のマネジメントに特化した「MiM」と呼ばれる修士号が注目株という。
 「MBAバブル-学位取得の問題点」の著書がある女性評論家、マリアンナ・ザネッティ氏(40)は「(MBAを)取得するに越したことはない。ただ、今の時代は専門の知識とスキルが必要。MBAコースは、ゼネラリストの養成にとどまっている」と辛口の見解を示した。
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  1. 2018/01/24(水) 00:00:40|
  2. 資格
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間違いだらけの資格選び(3) (要注意・・・「非営利・公益」と言いながら大儲けする資格団体だらけです)

ぼへー 「“公的資格”というワナ②」
前回「公的資格」と呼ばれるものは、玉石混淆であり、お上に弱い日本人の弱みに付け込んだ儲け主義の資格ビジネスに過ぎないものも多いことをお伝えしました。

 実際、「財団法人○×協会」「NPO ○×協会」・・・とかいっても、あくまで運営団体の組織形態が「株式会社」等の営利企業では無いだけであり、資格の本質は、「民間資格」と変りません。
あくまで、国家が制定しその責任を負うのは「国家資格」だけであり、別格。
その他は、玉石混淆、よくよく検討する要有りです。

 「非営利の財団法人で官庁の所管だし、“公的資格”で安心かも・・・」なんて思ったら大間違い。
所詮、財団法人などインチキくさい官僚の天下り先が大半であって、その運営などほとんどは「零細オーナー企業でもいまどきこんないい加減なやり方無いよ!」というような団体が大半です。

 「漢字検定」なんていうのも、本当に良い例で、受検した方には申し訳ないが、法外な受験料を払ってまで受ける価値はないですかね・・・。
安価で能力検定してくれるなら許せますが。
こんなただの漢字テストを、暴利を貪られながらも、どうしても受けなくてはいけない状況にある“学生さん(その親御さん)等”には同情しますね。
こんな協会の理事長の私腹を肥やす為に、何百万人もの受験料が使われているとは・・・。
大儲けしている上に、非営利団体として法人税まで優遇されているわけですから、社会的損失は計り知れません!

 本当に、このような悪辣な社会正義に反する非営利資格団体は、即刻公益法人を取り消すと共に、本来支払うべき営利団体としての法人税を過去に遡り、支払わせて欲しいものです。
このような非営利団体の話を聞くたび、営利企業として税金納めることが、つくづく嫌になりますね。
所詮は資格試験など、国家資格を除けば金儲けの資格ビジネスに過ぎないわけですから、胡散臭い非営利団体・NPOとかが運営すること自体が、矛盾しています。
全部、素直に営利企業として運営させて純然たる「民間資格」とするべきでしょうね。
そうしない限り、「非営利団体の運営する“公的”資格だから金儲けビジネスではないだろう・・・」などと期待して騙される消費者(受検者)が後を絶ちません。

※非営利団体の実態とは 
 資格団体に限らず、以前群馬で多数の死者を出した老人施設(施設といってもおおきな民家みたいなヒドイものでしたね。)も、運営は営利企業ではなくNPO団体でした。
NPOで非営利だから、「利益度外視で良心的な運営をするだろう・・・」なんて、お子様みたいなこと思っていたら、痛い目見ますよ!
消防設備も設置しない等々・・・その辺の営利企業より悪辣ですから。
 大体、財団法人だのNPOだのなどの組織形態を使う輩の本音は~
・「単なる株式会社よりは、お上に弱い日本人は信用してくれる・・・」
・「営利企業より税制が優遇されるし・・・」
~といった所にあるのです。
そして、認可した官庁がちゃんと監査・監督しているかというと・・・殆どやっていませんから!

ぼへーあらゆるキッカケを利用して、(不要な)天下り資格を作り利権にしようと役人・政治屋は必死ですな。
所詮儲かるビジネスとして考えているだけなんでしょう・・・本当に有用な資格を選ばないと資格団体のいいいカモにされますよ!
まああなたが資格マニア・資格オタクなら良いでしょうが!
   ↓
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<保険業従事者に注目の新資格が登場。「円満相続遺言支援士」>     2017-04-23 保険市場TIMES
・相続や相続争い防止のためのリーダー
全国相続協会は4月20日、相続に関する知識や相続争い予防の知識習得を目的とした新資格、「円満相続遺言支援士」の創設を発表した。
この資格は、保険業をはじめ、金融業、不動産業などに従事する人を対象に、顧客を円満相続に導くための知識を共有するほか、資格取得者には相続に関する健全な社会をつくるためのオピニオンリーダーとして、様々な情報を提供する。
資格取得のための試験は、2017年4月1日から本格的にスタートを切った。
・受験の流れ・試験概要
受験の流れは「円満相続遺言支援士」のウェブサイトより、受験の申し込みをする。申し込みを行うと、教材をウェブサイトよりダウンロードできる。また、送られてくる教材もある。
資格試験の受験は自宅のパソコンから行い、合否はその場で判断される。合格ラインは60問中48問以上の正解となる。合格者には後日、認定証と認定カードが届けられる。
・試験範囲は
円満相続の概要、士業者の業務範囲に関する条文、相続税法・民法、他(円満相続遺言支援士受験要項より引用)
となっている。
合格者は、全国で行われる研修会への参加が可能になるほか、万が一、相続に関する法的な問題に遭遇したときに全国相続協会相続支援センターの支援を受けることができるようになる。一方、不合格者には合格するまで、サポートがつく。
受験料は、21,600円(税込)。クレジットカードもしくは銀行振込での支払いとなる。受験にかかる費用のほか、2年ごとに、資格更新料10,800円(税込)がかかる。
・相続税のかからない相続財産で、争いが多発
現在、最高裁判所司法統計を見ると、5000万円以下の相続税がかからない相続財産についての争いが多いことがわかる。また、親の介護などがからんだきょうだい間の人間関係が争いの原因となっている。
全国相続協会は今年度は3000名の資格取得者の輩出を目標に、相続争いを防ぎ、家族間の絆を保つことのできる社会の創造に貢献したいとしている。
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<家電製品協会、スマートハウス構築支援の資格「スマートマスター」初の合格者を発表、合格者数は1603名>  資格Zine編集部   2016/11/01
 一般財団法人家電製品協会(以下、家電製品協会)は、スマートハウスの構築を支援するための知識を保持していることを同協会が認定する資格「スマートマスター」の第1回試験の合格者を発表。3200名の受験者のうち1603名が合格した。合格者はスマートマスターとして所属する店舗やオフィスで活動を開始する。
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<2015年4月~学童保育に新しい資格誕生!「放課後児童支援員」とは!?>           BrushUP学び 2015年04月10日
 2015年4月より「子ども・子育て支援新制度」が実施されています。学童保育(放課後児童クラブ)の指導員に対する専門資格「放課後児童支援員」が新しく創設されたり、学童保育の対象年齢が、これまでのおおむね小3以下という基準から小学6年生までに引き上げられたり、といった変更があり、待機児童問題の解消と保育の質の確保が図られています。
新しい資格「放課後児童支援員」とは!?学童保育はどう変わっていくのか!?詳しく見ていきたいと思います。
学童保育の専門資格「放課後児童支援員」とは?
「放課後児童支援員」とは、2015年度より新しく創設された学童保育の指導員のための専門資格。
これまでは、学童保育の指導員に特別資格は必要ありませんでしたが、2015年4月からは学童保育に2人以上の「放課後児童支援員」を配置することが義務付けられています。
「放課後児童支援員」になるには?
保育士、社会福祉士などの資格を持っている方や、高卒以上で二年以上児童福祉事業に従事している方、教員免許をお持ちの方などが、都道府県知事が行う研修を修了することで「放課後児童支援員」の資格を取得できます。
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「ビジネスマネジャー検定試験」を創設     (東京商工会議所)   2014年12月17日
 東京商工会議所はこのほど、管理職育成をサポートする新検定「ビジネスマネジャー検定試験」を創設した。第1回試験は平成27年7月19日に実施する。
 同検定は、管理職にフォーカスし、幅広いマネジメント知識の習得を目指す全国規模の検定。各地商工会議所と連携し、全国主要都市で年2回の実施を予定している。初年度は1万人の受験者を見込んでおり、5年後には年間10万人を目標に掲げている。
 東商は同検定でマネジャーのミッションを「チームとして成果を出すこと」と定義し、そのために必要な知識を「人と組織のマネジメント」「業務のマネジメント」「リスクのマネジメント」の3つのカテゴリーに分類。多岐にわたる知識を体系的に学習できるよう、分かりやすく整理し、ビジネスの実践の場で必要不可欠な知識や情報を網羅している。カリキュラムは、企業の経営者や人事担当者とともに「企業や職種に関係なく、あらゆる管理職の土台となる知識」を厳選した。
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<発達障害児への学習支援に関する新資格を創設!>              2014年8月06日
全国の小中学校に約70万人(6.5%)いるといわれている発達障害の疑いがある子ども達に対する専門的知識を持った学習支援者は圧倒的不足状況。
1万人の支援者を養成することを目標に創設。
発達障がい・聴覚障がい・不登校などの特別なニーズを持つ子ども達のための学習支援事業(家庭教師・塾)『あすはな先生』をおこなう、一般社団法人子ども・青少年育成支援協会(大阪市 教育事業 代表理事:上木誠吾、村中直人)は、家庭教師や塾事業で培ったノウハウを活かし、2014年9月より新資格「発達障害学習支援サポーター」を創設し、圧倒的に不足している発達障害児への学習支援者の養成に本格的に乗り出します。
■新資格の概要
①名称
「発達障害学習支援サポーター」 3級、2級、1級
「発達障害学習支援コーディネーター」 ※上位資格
「発達障害基礎理解講座」 ※3級受験資格が無い方のみ受講必須
②直近のスケジュール予定
・ 9月 発達障害基礎理解講座
・ 10月 発達障害学習支援サポーター3級 養成講座
・ 11月 発達障害学習支援サポーター3級 資格試験
・ 12月 発達障害学習支援サポーター2級 養成講座
・ 2015年1月 発達障害学習支援サポーター2級 資格試験
③開催地
先ずは大阪と東京からスタート。
その後、名古屋、博多、仙台、札幌と全国で実施予定。
④その他
新資格のアドバイザリーボードとして、発達障害分野で実績のある医師や大学教授が複数名就任予定。
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<除染作業に新たな国家資格…自民が参院選公約に>   (2013年4月26日15時33分 読売新聞)
自民党は25日、放射性物質の除染作業に関する新たな国家資格「放射線業務士」(仮称)を創設することを、夏の参院選公約に盛り込む方針を固めた。
除染技術の指導者育成や作業員の資質向上につなげる狙いがある。
現在、除染作業には国家資格がない。同党は国家資格を新設することで東京電力福島第一原発周辺の国直轄の除染の「手抜き作業」で広がった国民の不信や不安を払拭し、再発防止につなげたい考えだ。
具体的には、新たに原子炉保守業務、放射線管理業務、除染業務の3分野でそれぞれ1~3級の資格を設ける方向で検討している。
来年の通常国会に議員立法で法案提出する方針だ。
自民党の参院選公約ではこのほか、原子力発電所の再稼働について「安全性が確認された原発の再稼働を進める」と明記する方向だ。
原発の立地地域に経済特区を設けることも検討している。
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<谷亮子議員、柔道コーチ国家資格化を提言> 2013年2月26日 Yahoo!ニュース
 生活の党・谷亮子参院議員(37)が25日、参院の文教科学委員会で、スポーツ指導における暴力問題などについて質問に立った。柔道日本女子・園田隆二前監督(39)の暴力問題に関し、柔道コーチの国家資格化を提言。“公務員コーチ”での柔道界の問題一掃を主張した。
 谷氏は「フランスでは柔道の指導資格が3段階あり、ナショナルチームは上級レベルでないとコーチになれない。すでに1952年に法案として成立している」と説明。「いいものはいいとして、取り入れていくことは検討案として必要」と、日本の指導者教育への対応の遅れを訴えた。
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<中学校ダンス必修化で新たな資格『ヒップホップダンス基本技能指導士』が誕生>   TBS News 2012年4月18日
今年度から、中学校で「ダンス」が必修化されたのに伴い、ヒップホップダンスの指導者を
育成する新たな資格が設けられました。
資格の名称は「ヒップホップダンス基本技能指導士」。年に2回から3回、研修と検定を実施し、ダンスの歴史などの理論、指導にあたる上で必要な技術を身に付けます。
来月、初めての研修と検定試験が実施され、検定料は2万5000円、これに加えて、更新料が毎年1万2000円必要です。今年度から中学校の保健体育で「ダンス」が必修化されたことに伴い、一定のレベルの指導者の養成を目的としています。
資格取得のための研修を行う「ワールドリズムダンス技能協会」は、学校だけではなく、介護や福祉の現場でもダンス指導が広がることを期待しています。
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  1. 2018/01/21(日) 00:00:23|
  2. 資格
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間違いだらけの資格選び(2) (資格ビジネスにだまされるな)

ぼへー 相変わらずアベノミクスの失速・中国バブル崩壊等々・・・まだまだ不透明な時代は続きいて行きそうです。
このような背景から労働者としては「キャリアアップ」「就職活動」といった目標のために、「資格取得」の勉強を考える方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、世は天下りや金儲けのための資格だらけ・・・
 そこで、当ブログでは、資格ビジネスについて、継続的に取り上げ警鐘を鳴らしております。
いわゆる「漢検問題」以来、資格ビジネスというものが~官民の癒着・天下り団体、非営利に伴う税優遇、継続教育といった名目の不合理な維持費用徴収~様々な問題を内包しつつ運営され、想像以上に「不当に暴利を貪っているビジネス」であることは、国民にも浸透してきていますが、まだまだ認識不足であることは否めません。
 特に、これから資格を取得する方は、資格ビジネスの現実を知り、皆さんの前向きの気持ちを無駄にすることなく、悪徳資格ビジネスに騙されることなく、後悔しない資格選びをしてください!

※前回は、「資格取得をしたい職業・分野に国家資格があるならそれを取得するのが良い」という話をしました。
 今回はいくつかの職業・分野について、具体的に見ておこうと思います。
なお、私は、資格コンサルタントなどという輩ではないので、とりあえず自分の守備範囲の職業・分野を中心に列記してみました。
 細かい分類や順序立てはしませんが、乱立する資格の現状の雰囲気はつかめるでしょう。

※(職業・分野)の国家資格と民間資格

(会計・税務)
・国家資格:公認会計士、税理士
・民間資格:米国公認内部監査士(CIA) 、国際会計検定 、簿記検定試験 、税務会計能力検定 、電子会計実務検定、情報経理士、CFO 、BATIC、 CPA、EA、、CFM 、CMA 、IAT、経理診断士、財務管理士、FASS、企業監査士、経営監査士、内部監査士、CFE(公認不正検査士)、農業協同組合監査士、水産業協同組合監査士、英文会計検定、SOHOビジネススキル検定試験、建設業経理士検定試験、会計ファイナンシャル検定

(金融・ファイナンシャル)
・国家資格:FP技能検定(1-3級)、金融窓口サービス技能士
・民間資格:証券アナリスト 証券外務員資格試験 、CFA 、KINZAI金融業務検定 、銀行業務検定試験 、銀行実務検定 、金融内部監査士 、金融内部監査士補 、CMP、FA検定、 アクチュアリー(保険計理人)、DCアドバイザー 、DCプランナー 、確定拠出年金アドバイザー、CFP、AFP、 『トータル・ライフ・コンサルタント〔生命保険協会認定FP〕(略称TLC)』、『シニア・ライフ・コンサルタント(略称SLC)』、『ライフ・コンサルタント(略称LC)』、貸金業務取扱主任者、生命保険仲立人、損害保険仲立人、ビジネスコンプライアンス検定、コンプライアンス・オフィサー検定、認定コンプライアンス・オフィサー試験(CCO)、認定コンプライアンス・マネージャー試験(CCM)、モーゲージプランナー(MP)

(経営)
・国家資格:中小企業診断士
・民間資格:経営アナリスト 、経営コンサルタント 、ICG経営コンサルタント 、経営管理士 、経営財務士、 経営士 、MBA、SC経営士 、経営アカデミーマスター 、経営情報士 、中小企業組合検定(組合士)、経営総合診断士 、経営調査士、創造経営コンサルタント、商業経済検定、経済学検定試験、小売業計数能力検定、経営学検定試験、経営アカデミー・マスター、ファシリティマネジャー資格試験、VEリーダー、VEスペシャリスト、TPMインストラクター、CPP、相続知識検定、相続診断士、相続アドバイザー、相続士、相続コンサルタント、相続コーディネーター、相続カウンセラー

(人事・労務)
・国家資格:社会保険労務士、労働安全コンサルタント、労働衛生コンサルタント
・民間資格:雇用管理士、生産性賃金管理士、経営労務コンサルタント 、労務管理士、人事法務士、総務管理士、パーソネルアナリスト、産業カウンセラー、EBアドバイザー、生産性賃金管理士

(ビジネス全般)
・国家資格:知的財産管理技能検定
・民間資格:ビジネス・キャリア検定試験、ビジネス能力検定試験、米国公認秘書検定(CPS)、ビジネス文書検定、ビジネス実務マナー検定、ビジネス実務法務検定試験、日商PC検定試験、計算力・思考力検定試験(旧:計算能力検定)、マーケティング・ビジネス実務検定
{解説}
このように具体的に見てみると、やはり取得すべき順位は、国家資格が第1位、太字の民間資格は2位、その他はお好みでしょう。
 しかしながら、あらためて集めてみると、資格の数はすごいものです。
それなりに集めましたが、これらの職業・分野でも記載していないものがまだまだあります。(バカバカしいのでやめました。)
あらゆる分野の資格全体では大変な数で、その取得等に費やされる金銭は、どれだけ膨大なものになることやら…。

※[“公的資格”というワナ①]
資格の分類は、一般的には、 1.国家資格 2.公的資格 3.民間資格 と区分されることが多いです。
そして、「公的資格とは、国や地方行政機関が認定する公的性格を持つ民間団体等が実施する資格または試験です。資格を付与するための一定の基準が設けられており、所轄する官庁が認定する資格です。」ということで純然たる民間資格よりは上ということになっています。

 しかしながら、これは“お上”に弱い日本人の体質から「公的資格」といわれると~
・「何かとってもありがたいもの」
・「民間資格よりはずっと良いもの」
~のような気がしてしまい、そこを資格ビジネスに付け込まれているというのが実情でしょう。(漢検問題もまさにこのパターンでしょう)
また、資格取得しようとする人にとって、それに掛かる費用や時間を考えると、国家資格でない資格の場合、単なる民間資格よりは「官庁の所管する団体の運営する資格の方が信用が高いのでは・・・」と藁をもすがる気持ちを利用されているとも言えます。

 実際のところ、非営利の社団法人・財団法人・業界団体が認定しているからといって良い資格とは限りません。
(本当に重要で必要性のある資格は、「国家資格」になっています。)
 このような団体にとって資格を作り出すことが存在意義につながり・補助金獲得・受験料・登録料等収入源にもなるので、本当に有用か疑わしい資格をどんどん作り出します。
管轄官庁にとっても、どんどん天下り先が増えるので喜んで協力します。
また、国家が直接関与する「国家資格」と違い、官庁の所管団体が勝手に資格を創設するだけの話ですから国家資格より、はるかに安易に創設できます!

 逆に、純然たる民間資格の中にも、有用なものはあります。
資格選びでだまされないためには、まずは、「国家資格」と「それ以外」という認識を持つのが基本です。
「国家資格」は、法律に基づいて国が実施する試験等により、個人の知識や技能が一定の段階以上に達していることを行政が確認し、その結果として行政の権限に基づいて一定の行為を行うことを許可するものであり、それ以外の資格とは、その存在の意味合いがまったく違います。
 「国家資格」以外はダメというわけでは有りません。
ただ、「民間資格」は、詰まるところ、それ自体ビジネスであり、資格の質は、玉石混交ですので、じっくり検討することが必要です。

 私の知人にも、よく調べずに思い立ったが吉日とばかりに、大枚はたいて、民間資格を取得し、当初は喜んでいたものの…。
結局、対外的に評価が低く、大して使い道もなかったと後悔している人がいます。
せっかくの努力・お金を無駄にしたく有りませんよね!!

(次回へつづく)

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  1. 2018/01/18(木) 00:00:13|
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山一證券を経て、現在エンタメ系企業の役員を務めるかたわらコンサルとして活動中の筆者のブログジャーナル。公金を毀損する輩・高齢者・弱い者を騙す輩を糾弾だ!
※保有資格
宅建/社労士/証券外務員1種/1級FP…

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