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だまされるな!溢れる情報の中で漂流するあなたへ! 

巷には情報が溢れています。しかし情報に翻弄され、ニュース・商品等の正しい姿が捉えらません。溢れる情報に騙されたくない皆様に、山一證券を経てコンサルの筆者のブログジャーナル。

なんでも「~の陰謀、~の謀略」症候群 

<台風8号接近で取り沙汰される「人工台風説」がネット上で話題騒然>      AOLニュース 2014年07月07日
 台風8号が接近するにつれて、特別警報の発令に怯える人々のコメントでネット上はにわかに騒然としているが、そんな中、"斜め上を行く"怪情報が出現し、にわかに注目を集めている。いわゆる「人工台風説」だ。
都市伝説本ではすっかりその存在が定着している「人口台風」。もちろん、そのメカニズムや発生の根拠とされているものの大半は、都市伝説の域を出ないものばかりであるが、頑なに都市伝説モノを信奉している人々にとってこの説は"かなり有力なもの"とされており、彼らが主張しているところによると、今回の巨大な台風は、米軍などが研究している・HAAP(ハープ/高周波活性オーロラ調査プログラム)によって引き起こされたのだという。
なおこの HAAP、かつては台風ではなく、「地震発生装置」と目されていた時期もあり、東日本発生時は、ミネソタ州元知事のジェシー・ベンチュラ氏までが 「HAAPによって引き起こされた」と発言し、騒動となったこともあるが、無論、具体的にどういったメカニズムで引き起こされたのか?という点については 一切言及されておらず、根拠は皆無。そうした背景を鑑みれば、どうやら今回の"人口台風説"も、単なる眉唾話で終わりそうな気配だが、人口だろうと天然だ ろうと、巨大台風の脅威は紛れもなく本物。引き続き、警戒する必要がありそうだ。
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ぼへー 台風8号も「人口台風」ねえ・・・
巷の雑誌や単行本には、国際的な事件や宗教的な問題などについて、どんな出来事でも「ユダヤ人の国際的な陰謀」、「秘密結社フリーメーソン」の仕業であるという結論に結びつけたがる輩がいるものです。
 こんなものは、2流以下の「何でも有り、デタラメ満載でも売れりゃいい」的な雑誌や単行本がほとんどであるが・・・
稀には、まともな国際ジャーナリストが、こんな愚にもつかないことを、まことしやかに記述している場合があり、驚くこともあるものです。

 欧米の場合、キリスト教の影響で、為政者にとって都合の悪い事に対するスケープゴートとして、異教徒のユダヤ人が使われることは、ヒトラーの例を挙げるまでもなく、古来から常套手段でした。
実際のユダヤ陰謀論など大嘘であって・・・
民族としての国家を持たず他民族の支配する国で、才能を活かし努力の末、豊かな支配層になった一部のユダヤ人を、貧しいドイツ人達が、自分達の努力不足も顧みず~
「ユダヤが陰謀で・・・」
「秘密結社が・・・」
~という作り話のセイにして、自らのプライドを保ちつつ、ウップンを晴らし、溜飲を下げるための動機に過ぎません。
(ナチスは、そのプロパガンダによって、不満だらけの民衆を自分達の支持者にしワケです。)

 しかし、こんな人種偏見に基づく、嫌がらせのような行為が、もっともらしい理論付けまでして、今でも続けられています。
「フリーメーソンが・・・」
「ロスチャイルド家が・・・」
 このような偏見の刷り込みは、繰り返されるうちに意外と心に染み込んでしまうので気をつけたいものです。
世の陰謀説など、その陰謀説自体が陰謀であるのが実態ですから・・・

<解説:ユダヤ陰謀論のウソ>
大体、ユダヤ人が本当に世界を支配し、牛耳ることができる力があるなら、なぜ、ドイツの田舎軍人だったヒトラーごときが芽を出したところで、ひねり潰さなかったのか。
 そもそも、そんな力のある民族が、なぜ何千年も母国を持てず、第二次大戦であんなひどい目に遭い、世界世論の同情や、アメリカの力を借りなければ祖国を設立できないのか?
 この民族の苦難の歴史を正しく見つめれば、自ずと答えが出るでしょう。
また、ユダヤに、そんな力があれば、中東でイスラム教徒ごときにあんなに苦労のするかいな?
 まことしやかにユダヤ人の力・陰謀を語るものたちは、自分たちと異なるもの、理解できないものを怖れ、過剰評価し、怪物を作り上げるデマゴーグに過ぎません。
自分の本の売上のためには、何でもする(ウソ吐き)人種差別主義者です。

現在の日本で良くあるのが、
「アメリカ資本が、ロスチャイルドが・・・」とかいう与太話。
そういう連中に言わせると~
常習性のある性犯罪者であるミラーマン「植草教授」の性犯罪事件も、その種(アメリカ資本が・・・、ロスチャイルドが・・・)の陰謀ということらしいですから・・・
~まともではありませんね。
 仮にアメリカ資本やらユダヤやらが、そんなに陰謀を起こせる力があるなら、植草教授などというチンケな経済学者など始末してしまうことは、簡単なことでしょう。
性犯罪者に仕立てて失脚させるなんて、そんなメンドクサイ事するものか!
ただ常習性のある性犯罪者が、たまたま反政府的な著名経済学者だっただけの話を、面白おかしく雑誌が売れるように脚色しただけというのが真実。

 他にも、以前、土建収賄政治屋小沢が政権を取れなかったのも、「ロスチャイルドの陰謀・・・」なんて真面目に言っているおバカさんもいました、本当に笑止千万。
なんで民主党代表選すら勝つことのできないような「小沢」などというヘボい政治屋を、ロスチャイルドが相手にせねばならんのか????
ロスチャイルドに力があるなら、首相にでもなりそうになってからでも十分消せるでしょうに???
首相にすらなれそうもない、自滅型の拝金ジイサンをワザワザ相手にしませんから・・・
「放射能」と聞いただけで、慌てて逃げ出すような輩など首相になれる器でもないのに・・・
小沢が政権とれなかったのは、「陰謀」でもなんでもなく、すべからく本人の人望の無さ・不徳の致す所でしょ!

<ネット時代になり、ますます増加する陰謀論!>
 最近は、自分の意に沿わない出来事は、何でも「陰謀・謀略」ということにして、カタルシスを得るパラノイアが異常増殖しているように思えます。
特に、コアなネットユーザーは、その傾向が高く、ネットで、自分たちに都合の良い情報だけをピックアップして、あたかもそれがリアルであるかのように思い込んでしまいます。
ネット中毒を自覚している方は、現実社会の(ネットなどあまり関わらない)人々とふれ合い、真っ当な感性を取り戻したほうが良いですよ。
冷静さを失ったバーチャルで偏った認識で現実社会を捉えると、現実社会の方がおかしく見え・・・
「謀略が・・・、陰謀が・・・」という妄想にとりつかれます。

ぼへー いずれにせよ、世の中「三流雑誌」・「三流HP」などの煽りに弱いおバカが、いかに多いことか!
<近年みられた陰謀論的な事象の例。>
・「東北大震災は、地震兵器による人工地震だ・・・」  
~~????なにをかいわんや。

「小沢失脚は陰謀」 
~~小派閥ぐらいしかまとめる能力のない土建収賄政治屋!
国民の支持率から考えても、失脚することの方が当然の結果に過ぎませんでした。
逆に、政権とった方が「陰謀」でしょう。

・「電力不足・計画停電は、ウソ・・・、電力はあり余っている・・・」 
~~日本の原発がすべて止まっているのに??
貿易赤字が過去最大になるぐらい火力発電用LNGの購入している状態ですよ。
老朽化した火力発電所まで動員して、ようやく需要を満たしているのを知らないのかね??
「必死の努力で停電しないようにしていること」 ≒ 「電力があり余っていること」にしてしまう神経が凄い。
こんな論評している連中で、マトモな根拠を提示しているのを見たことが有りません。
(ほとんどが、自分たちの主張に都合の良い資料の一部などをツマミ食いしているだけの与太話。
素人談義として聞く分には面白いかもしれませんが・・・原発反対強硬派の極論)

・「放射能で関東は終わった・・・」 
~~震災直後ならともかく、いまだにこのようなデマゴーグがいますね。
ホットスポットや局地的な土壌汚染の問題と、空間としての絶対的な汚染を、わざと混乱させ、あいまいにして、恐怖心だけを煽る輩!
現在程度の空間線量で関東が終わっているのだとしたら、世界中で、もっと終わった地域がいっぱいありますな。

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  1. 2014/08/14(木) 00:00:08|
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号泣議員で分かる日本の地方議会の異常さ・・・地方議員を諸外国のように名誉職化すべき理由!

<号泣会見で注目 政務活動費問題って何?>     THE PAGE 2014年7月2日
 兵庫県議の野々村竜太郎議員が、日帰り出張を1年間に195回実施したとして、政務活動費から約300万円を支出していたことが問題になっています。会見に臨んだ野々村議員は説明中に号泣し「うそ偽りはない」と主張したのですが、結局、本当に出張したのかどうかはよく分からずじまいでした。
 問題となった費用は、地方自治体の議員に認められている「政務活動費」です。これは議員報酬とは別に、地方議員の政策立案活動を支援するために認められている経費で、自治体によってその額は異なっています。兵庫県の場合には、月額50万円が支給されることになっています。
 もともとは政務調査費という名称でしたが、2012年の地方自治法の改正によって、純粋な調査費から活動費という形になり、資金使途が拡大されました(その範囲は自治体によって異なります)。具体的には、調査研究費、研修費、会議費、広報広聴費、資料作成費などが主な項目ですが、事務所費、事務費、人件費という項目もあり、解釈次第ではあらゆる業務に対して支出することが可能となっています。
 つまり、政務活動費は、政策立案を支援するための費用ではあるものの、現実には議員報酬の延長として理解されている面があるわけです。野々村議員がそうだったのかは断言できませんが、出張した形にして、経費を受け取り、一般的な費用に使っているという議員は少なくないと考えられます。
 兵庫県議は月額84万円の議員報酬と年2回の期末手当(約375万円)をもらっているのですが、この金額を高いと見るか安いとみるかは、人によって異なるかもしれません。議員はふだんからあちこちに顔を出すのが仕事ですから、特にお金をかけることをしなくても、日常的にかなりの支出があります。支持者に対して定期的に活動報告を送ったり、冠婚葬祭に出席するだけでも、かなりの金額になるでしょう。議員報酬だけではとても足りないので、こうした活動費を一般的な費用として使いたいという懐事情は存在しているようです。
 そうはいっても国民からみればこれらの費用はすべて税金ですから、何にどう使ったのかは明確に説明して欲しいところですし、実際、議員にはそれに対する説明義務があります。
 諸外国の中には、議員が富裕層であることをあえてアピールし、汚いお金を受け取る必要がないことを強調するケースもありますが、日本ではそうした言動はあまりプラスには評価されません。お金に余裕のある人が公職に奉仕することよりも、対価をもらって働く職業としての政治家が望まれている面が強いのだと考えられます。
 議員のお金の使い道については、様々な意見がありますが、職業としての政治家である以上、原則としてすべての費用について細かく説明する必要がありそうです。
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ぼへー  「欧米など諸外国では“無報酬の名誉職”が基本である“地方議員”が、この国では既得権化した生業と化し、オール与党の機能不全状態であること」は、常々この国の大きな問題の一つであると指摘してきましたが・・・
今回の号泣議員は、日本の地方議員問題を端的に表す良いケースでした。
国民も笑ってばかりでなく、このような号泣議員を生み出す日本の地方議会制度の欠陥を認識した方が良いでしょう。

※地方政治のあるべき姿は・・・
 そもそも、地方議員などというのは、欧米では、無報酬の名誉職であるべきものとされており、議員一人当たり何千万もの公費を使うことなどあり得ません。(下記記事参照)
常識的に考えても、国政でもない地方議会レベルで決めることなど、本業を持つ市民が兼職議員で担当すれば十分です。
そもそもその「職務の質・量」を考えれば、一人当たりモロモロ合わせれば数千万にも及ぶ費用をかけて、専業の議員を置く必要が無いのです。
欧米をはじめとする諸国が地方議員を名誉職(兼職)化しているのは理念面からも、職務の質と量という実態面からも正しい合理的な方法と言えるでしょう。

※日本の地方政治が腐っている根本原因 → 「議員の家業化・生業化」
 日本の地方政治のレベルが異常に低いのは、議員が専業化し、家業・生業となっているからに他なりません。
大してやることもないのに(諸外国なら無報酬の兼職でできる程度の仕事)、昼日中から、大の大人が何十人も集まって、ミミッチイ公金の使い先を考えてるだけ・・・
こんなモチベーションの上がらない仕事を生業にする人間の資質など、たかが知れているので、・・・
→ 地方議員の人的レベルは、非常に低い。 
→ ロクなことが出来ない、ロクなことをしない。
  (そもそも地方議会など大してやることないのに、専業議員なので、研修という名の観光旅行や談合で時間つぶし)
→ 家業・生業化しているので、政治信条・主張などよりゼニ・カネ(生活・賄賂)優先
→ 与野党もなく、利害共通 オール与党。全く牽制効きません。
→ 政・財・官も癒着、腐敗しまくり、公金ムダ使いし放題
→ 二世議員や役人出身の天下り議員が再生産され、永久機関のように悪循環!

(何度も言いますが、欧米では無報酬ボランティアでやるような仕事で、大の大人が一生賭けてやることではない。国政のように安全保障・外交や社会保障等の社会制度全般の制度設計といった大仕事があるわけでもない。地方独自の立法(条例)などほんの些細なものです。)
「小人閑居(居・間居)して不善を為す」という言葉は、日本の地方政治にピタリと当てはまります。
 日本でも、地方議会を欧米のように、夕刻に開催し、一般の職業と兼務可能とするだけで、地方議員の質は、大幅に改善されます。
「“地方議員”なんていうツマラナイ仕事を“一生専業”などマッピラ・・・」という人であっても、現在の仕事を続けたまま出来るとなれば、意欲のある人材や地方に貢献しようという名士が活躍できるようになります。
少なくとも現在のように、議員しかできないような低レベルの「デモシカ議員」(具体的に言えば、世襲の2世議員等)が「地方議員」という生業・家業にすがりつくような構図が避けられます。

ぼへー 地方議員の生業化のなれの果てを示す好例・・・納税者が哀れとしか言いようがない!
       ↓
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<青森・平川市議新たに6人逮捕 定数20のうち逮捕者計15人に>    Web東奥  2014/7/16
 1月の平川市長選をめぐる選挙違反事件で、県警は16日、公職選挙法違反(現金買収、被買収)などの疑いで、平川市議6人を新たに逮捕、元社会福祉法人理事長の水木貞容疑者(66)を再逮捕した。逮捕された市議は古川敏夫(69)、福士惠美子(70)、古川昭二(64)、對馬實(63)、成田敏昭(71)、佐々木利正(50)の6容疑者。同法違反容疑による水木容疑者の逮捕は5度目。同市議の逮捕は15人目となった。
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※国政よりはるかに腐敗している地方政治・・・“地方分権”のふりまく理想論と乖離しているイメージ
 どうも「地方政治」「地方分権」の話になると・・・
「中央集権は限界が・・・」
「市民感覚の政治が・・・」
「人にやさしい・・・」
などと歯の浮くようなことを言い出し・・・無批判に絵空事の理想論を垂れ流す学者や評論家で溢れます。
しかし、現在のような腐敗した地方の状況を変えずに、「地方分権」などしたところで、浅薄な脳内お花畑的な連中の言うような「市民感覚の政治」など実現しませんよ。
 現在の日本の地方政治は、国政以上に腐敗し、牽制が効かない、やりたい放題の末法状態であることを、地方分権主義者は、見て見ない振りで、観念的な理想論しか語りません。
残念ながら、大半の地方議会は、民主も自民も公明・社民も相乗りのオール与党体制の議会がほとんどで、国政などとは比較にならないほど、全くと言っていいほど牽制が効きません。
まったく無風で、「議会」などといって良いのか?疑わしいのが実態です。
結果、地方では、政官財が癒着し、公金の無駄遣いし放題です。
こんな地方政治の現状のまま地方分権化し、地方に裁量権が増えたらどうなることか・・・火を見るより明らかです。

※「市民感覚の政治」の実現の必須条件
地方政治が「市民感覚の政治」になるために、絶対必要な条件とはどのようなものでしょうか。
それは、一般の市民が(兼職として)参加できるように、地方議会は夜間開催とし、地方議員の原則無報酬化・名誉職化をはかることに他なりません。
現在のように市民とは程遠い「専業の議員」という浮世離れした既得権にしがみついた薄汚れた生業議員連中で「市民感覚」など実現できるわけもないのです。
これにより、昼間には、別の仕事を持っている“ごく普通の納税者である市民”・“功成り名遂げた地方の名士”といった人々が、気軽に地方議員を務めることができるようになります。
そして、現在の地方議員の専業化・生業(家業)化という、他の諸国と比べても例を見ない異常な状態を正すことが出来ます。
また、地方議員の無報酬化・名誉職化によって、一人あたりの議員報酬は、少なくとも現在の十分の一には圧縮できますので、財政が破綻しかけている地方にとって財政も改善できますので、まさに一石二鳥とはこの事です。

 兎にも角にも、地方議員を“(市民感覚などとはかけ離れた)税金泥棒の専業政治屋”でなく、“ごく普通の納税者(市民)”が担うことこそ、「市民感覚の政治」の実現のもっとも重要な要素なのです。
だいたい、地方議員自身が税金で養われているようでは・・・同じく税金で養われる「行政(公務員)」に厳しくできるわけありません。
自らが税金泥棒たる地方議員が、行政(公務員)に厳しくなどしたら・・・「税金で食っているお前ら政治屋はどうなの?」と返す刀で切られてしまいます。
結局、税金泥棒同士、ナアナアの癒着した関係に陥ります。

※地方財政の破綻を回避し、国難に立ち向かうためにも「地方議員の家業化・生業化」と決別し、諸外国と同様の理想的な地方議員制度へ転換すべき時!
 現在にも続く、我が国の地方政治の原型が形づくられたのは・・・江戸から明治時代に変り、欧米列強による植民地化を避けるためにも、欧米列強同様の近代的政治制度を、急速に取り入れざるを得ない時代でした。
地方議会を整備した当初には「迅速な制度実現」や「廃藩置県による武士の生活保障のひとつの方策」といった必要性もあり、地方議員の生業化・家業化は、始まってしまいました。
地方議会制度整備の当初においては、歴史的必然性もあり、致し方なかったかもしれませんが・・・もはや現代の日本では、地方議員の生業化・家業化など百害あって一利も有りません。
今となって顧みれば、地方議員などという他の欧米諸国では、無報酬ボランティアが原則である名誉職に、一人あたり2000万近くも報酬を出して、税金で不当に厚遇してきたこと自体が、“日本の地方政治を腐敗させ、市民感覚から遠ざけてきた元凶”と言えます。
そして、いまだこのような悪弊が存続していることこそ、大きな損失であると言えるでしょう!

 現在の地方議会の選挙など、オール与党化して政策的な意味はなく、議員の入れ替えもほとんど有りません。
だいたい候補者自体、大半は“志の低い”家業・生業化し、生活の為に地方議員を続けている貧相な連中だらけですから・・・候補者に知人でもいない限り、選びようなどありません。
一般の市民にとって、“市議・県議選挙”など、本来の理念はともかくとして・・・
「いったいこのメンツの誰に投票したものやら(アミダクジでも作るか)・・・?」というのが実態です。(最高裁判事の国民審査と同様で形式的なものとなっています。)
生業・家業化した地方議員を法律に則り、正当化するために形式上選挙を行っているに過ぎない「マヤカシ」みたいなものです。
 そろそろ地方議員の生業化・家業化と決別し、無報酬を原則とする名誉職化・一般市民による兼職化を図るべきですね!
それを実現した暁には、地方議員候補には、
「手弁当でも地方に貢献しよう!」
「今までお世話になった故郷にご奉公しよう!」
といった意気軒昂で健全な地方政治への意欲がある“自律した納税者”で溢れるでしょう。
そして、専業政治屋などという浮世離れしたゴロツキでなく、本当の一般の市民による兼職議員によって、「市民感覚の政治」の実現がグッと近づくのです。
また、仮に現在のような意欲もないロクデナシみたいな地方議員が選挙で選ばれてしまっても・・・無報酬化していれば、生業化せず、現在に較べれば税金のムダは、格段に減少します。



ぼへー  いかに日本の地方政治が専業政治屋に家業・生業とされ、「市民感覚・納税者感覚」から遠ざかり腐敗しているかが実感できます。だいたい「市民感覚・納税者感覚」が本当にあれば・・・地方議員などという自治会の役員並みの連中に、税金で高額な報酬なんぞ出すわけがない!
  ↓
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<驚く諸外国の議員報酬>  2008年4月22日20時14分配信 ツカサネット新聞
 総務省地方制度調査会で提出された『諸外国の議員定数・報酬』資料です
■フランス
・原則無報酬。
・人口10万人以上は手当を受けることができる。
・議会が認める職務の場合、一定上限のもと必要経費について実費弁償される。
■イギリス
・ロンドン議会議員以外給与は支給されていない。
・法に基づく諸手当がある。議員活動に伴う活動経費(旅費等)が支給される。
・退職後に一部の議員には年金が支給される。
・出席手当は廃止されている。
・議員は名誉職と考えられている。
■イタリア
・出席に応じた日当を支給している(ボローニャ市、ボローニャ県)。
・当該団体の職員給与と同じく、生活給であるとされている(エミリア・ロマーニャ州)
■スウェーデン
・原則として無給であり専業職ではない。
・多くの地方議員が兼業である。
・フルタイム勤務のコミッショナーは専業職として報酬が支払われる。
・活動経費、会議出席の諸経費の補填、所得補償、会議出席に対する報酬等がある。
■韓国
・無報酬の非常勤職。
・議政活動費、公務旅費、会期手当が支給される。
■ドイツ
・議員活動によって収入に損失を受けた場合には補償される。
・少額の報酬(月額)と出席手当が支給される。
※議員は、一般的に名誉職と地方自治法に規定されている。
※通常、議会は夕刻から開催される。
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ぼへー  非常に参考になります。
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「米国地方議会の議員数と年俸」  青山 貞一 
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ぼへー  このような事実を有権者(納税者)も知っておくべきです。
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諸外国における地方自治体の議会制度について
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  1. 2014/08/11(月) 00:00:40|
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間違いだらけの資格選び(10) 資格ビジネスの騙しのテクニック:「大学院卒」は「東大卒」をも凌駕する学歴だ」

<「大学院卒」は「東大卒」をも凌駕する学歴だ>  /diamond online(ダイヤモンド社が提供するビジネス情報サイト) 
 今回でこの連載は最終回となる。過去の常識的な「学歴」観が確実に揺らいだ時期に、こうした原稿を書けたことは幸運だったと思える。事実、大学院そのものがチェンジする時代であり、そこで学ぼうとする、あるいは学び始めた人間の意識も変化を余儀なくされた。
 ただ、現象から現実を演繹できる人間は少数なのだ。たとえばリーマン・ショック以降、いわゆる社会人入試のエリート層である「ハイスペック受験生」は、MBA志望にシフトすることが顕著になった。不況下で仕事が減り、勉強の時間が取れるようになったという形而下の事情ももちろん、ある。しかし「繁栄システムの崩壊」とも言えるカタストロフを目の前にした志ある人間が、新たな経営システム、企業と経済社会の関係を立て直すために学びを始めたという解釈も成り立たないだろうか。おそらく、数年後には答えが出始めるだろう。
 振り返ってみれば、「学歴社会」と言われてきたものは、日本においては完全に「学校名重視」の問題でしかなかった。それはそうだろう。「学士様」というのは、大学の数が極端に少ない時代の遺物である。東京大学が、東京帝国大学より以前、ただの「帝国大学」という名前の話である。日本に大学はそもそもひとつしかなく、それからさほどの時も流れてはいない。そんな短いタームの中で、学校の序列づけが行なわれたのである。
「大卒」=「十分の学歴」ではない

 その秩序を、根底から覆したのが「大学院」にまつわる様々な出来事である。社会人入試がブームとなり、アカデミックな研究者の純粋培養機関であった大学院の性格を変えた。法科大学院、会計大学院、教職大学院など、アメリカ型プロフェッショナルスクールをひながたにしたような専門職大学院が市民権を得た。MBAを輩出するビジネススクールは、おおかた「経営学」の学部を基礎とした大学院として定着した。通信制の大学院は、受講生の地理的ハンディキャップを解消した。
 そしてこれらの動きは、総合してひとつの新しい常識を作ろうとしている。すなわち「いかなる大学院も、全ての大学の上位にあること」、いいかえれば最終学歴として書かれるべき学校は大学院、という時代が来はじめている、ということだ。更に言えば、大学院に進むことは全ての大学を相対化し、「単なる東大卒」の学歴を凌駕するという当然の事実が認識され始めた、ということである。
別に東大に恨みはないし、研究生時代など部分的にお世話にもなっているのだが、「学部卒」の代表的で象徴的な存在なので使わせてもらおう。
 まず、単に東大の学部を出ただけでは、多くの国連機関の就職試験に出願すらできない。新司法試験は(予備試験経由以外では)受けられない。大学教員の多くの募集でも、応募の資格がない。しかも東大であろうとそれ以外の大学であろうと、事態は変わらない。東大の特権もないが、ほかの大学も同じだ。すなわち、「大卒」は「上がり=それで十分の学歴」とは、どうも言いにくいのである。
 この連載で過去、取り上げたのは多く修士課程である。それは、読者の多くが大卒だという前提に基づいているからだ。本当は、その上に博士課程があり、おそらくは、現在の学歴社会の最終ゴールはそこだ。実際、社会人から大学院に入った人間のうちの多くは、潜在的には博士課程に行きたがっているように思う。すでに「MBAホルダー」である人間も、その上(DMAもしくはPh.D)を目指すのにはどういう戦略が有効かを考えるのである。
 とはいえ、先を急ぎすぎてはいけない。まずは修士課程で、「学部卒」の垢を落とそう。この連載でも何度も書いたことだが、学修の面でも、経済的な面でも、仕事との両立でも、一番きついのは博士課程ではなく、修士課程なのだ。その戦略を間違えると、修士課程で燃え尽きてしまうか、その手前でドロップアウトの危機もある。
 一度だけの、学校紹介の再録のタブーを犯して、この連載を終わろう。迷ったときは「放送大学大学院」の入試・学費・カリキュラム・教員の顔ぶれを参照し、ベンチマークとすることを強く薦めたい。そのための法律(放送大学学園法)に基づく「国策」大学のコストパフォーマンスは高く、少なくともこの大学院に「進めない」という言い訳は、きわめて根拠が薄いはずだ。
 皆さんのご愛読に感謝いたします。
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ぼへー 資格ビジネスというのは、言ってみれば「美容整形、カツラ、肥満、英語・・・」といったコンプレックス産業と同じ構図の産業ですから、多額の広報宣伝費を使って、顧客のコンプレックスを煽りたてる自分達に都合の良い情報だけを、マスコミを通じて撒き散らします。

例えば、
・リー※21は、「育毛しないと禿げますよ・・・」的なCMを垂れ流し、薄毛の人の不安を煽り、集客します。
 効果はというと、「効果は人により違います。」≒「効果の保証なし、事実上気休め」・・・
 このような重要な情報は、画面の下の方に読めないような大きさで書いとくだけ。

資格業界でいえば、上記の記事など好例でしょう。
「これからは、大卒ではダメだ。東大卒ですら院卒には適わないのだ・・・」
(自分たちに都合の良いホンの一面を、それが“すべて”かのように、強調し不安を煽る。)
  
「はやくあなたも行動しないと大変な事になりますよ!放送大学大学院へGO!・・・」
 (結局資格ビジネスが儲かる・・・マッチポンプですね。)

 上記の記事も一面では、正しいことを言っている所もあるとはいうものの・・・
資格ビジネスに都合の良い一面だけを取り上げて、「「大学院卒」は「東大卒」をも凌駕する学歴だ・・・」などと喧伝することは如何なものか。
それも、宣伝と判然としない「記事」の形で・・・

 さすがFP協会を立ち上げた「資格ビジネスの雄」ダイアモンド社の記事です・・・(そもそもダイヤモンド社会長だった坪内嘉雄=FP協会初代理事長ですから・・・根っから「資格ビジネス」好きな会社ですね!)
いずれにしろ、このような「資格ビジネス」側から発信される情報は、話半分に聞いた方が良いですよ。
 そもそも大学院の社会人入試なんていうのは、少子化で食えなくなった大学業界が考えた“顧客拡大策”という面が大きい。
現実のビジネス社会では、ダイアモンドの提灯記事のように理想どおり評価されることの方が珍しいでしょう。

「マスコミに疎い人」というか、「人の良い素直な人」は、新聞・雑誌・ネットの記事・・・を読むとき、特にそれが明確な「広告」の形ではなく、「記事」の形をとっている場合。
それが、中立公正な記事だと信じて読んでしまう傾向があります。
しかし、世の新聞・雑誌・ネットの“記事”の大半は“記事”というより、“広告宣伝”です。
三大紙やNHKの“報道”記事でもない限り、新聞や雑誌の記事は、企業のリリースやクライアント(広告主)の意向を汲んだ記事広告のオンパレードです。

 上記の記事なども、表面上は記事の形をとっていますが・・・明らかに広告主(資格ビジネス)の意図を汲んで書かれていますね。
純然たる記事であれば、大学院について語る場合、「ポスドク問題」・「学部卒業時に就職でき無かった者の行く先であること」・「学生を続けたいだけのモラトリアム院生の存在」・・・について語らねば片手落ちでしょう。
そのようなマイナス面に全く触れず「大学院卒は、東大を凌駕・・・」などと書くこと自体、既にその意図はミエミエです。

企業の人事経験者なら、イヤと言うほど、ご存知でしょうが・・・
大学院卒は押しなべて、プライドは高いが、その実態は「モラトリアム青年」・「学部での就職失敗者」というケースが多く、年を取っている割りに子供っぽく、柔軟性に欠けるため、余程の専門職採用でない限り、学部卒に比べ「使いにくい」と「評価が低い」ことが通例です。

 上記の記事のような院卒にとって、理想どおりの処遇など、(例外を除き)現実には有得ないでしょう。
せいぜい「院卒は、無いよりは良い・・・」程度で、考えた方がよいでしょう。
「東大を凌駕する」なんていうのは、妄想に近く、一般的感覚とは言えません。
そもそも現状の日本の大学院は、ごく一部を除けば「入りやすく、出やすい」≒「何の能力担保もなし」というのが正直なところですから・・・よほどのバカで無い限り、出席し提出物を怠らなければ、落第することすらありません。
「超優秀な人間が厳しい競争をして、下位10%位は落第する・・・」といったハーバードビジネススクールのようにでもなら無い限り、日本の大学院卒が社会で評価を得ていくことは、無いと考えます。

 いずれにしても「自分のキャリアに自信が無い、何かキャリアアップしなくては・・・」と自分のキャリアに不安を抱いている人などが、上記のような偏った意図を持った記事を読むと、自分のキャリアに対する潜在的な不安を煽られ、ついつフラフラと大学院に申し込んでしまったりしてしまうわけです。
これが、資格ビジネスの「ワナ・仕掛け」なのです。


ぼへー 下記の記事は、現在の日本の大学院の実態を示すなかなか良い記事です。
 ただ、上記の記事では、~「大学院卒」は「東大卒」をも凌駕する学歴だ~と大学院ビジネスを推進しているダイアモンド社自身の記事というのは、その鉄面皮ぶりにあきれますが・・・
 これだけ大学院の実態を知りながら、いざ自分の商売となると~「大学院卒」は「東大卒」をも凌駕する学歴だ~ですから・・・
 ほんと「資格ビジネス」って恐ろしい。
 資格ビジネス側の情報にはくれぐれも騙されないように!
  ↓
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<“高学歴ワーキングプア”が急増中! 「官製資格ビジネス」に乗せられた博士たちの悲痛>  /diamond online(ダイヤモンド社が提供するビジネス情報サイト)
 いよいよ大学入試センター試験が始まる。就職難が深刻化する時代、なんとしてもわが子を大学へ行かせたい、という親は多いはずだ。
 だがもし、「博士課程に進みたいんだけど……」と子どもが言い出したとしたら、どうだろう。
“高学歴ワーキングプア”が急増中だ。最高学歴を獲得した人々が、生活保護受給者や無保険者になっていく――。この奇妙な逆転現象の発端は、20年前に国が始めた“官製資格ビジネス”構想にあった。
 大学崩壊の実情を現場に聞いてみた。
実験結果の捏造を断れば――
「じつは今、教授から不正を強要されているんです……」
 それは、若手研究者が集まるある会合でのこと。博士研究員のひとりが打ち明けた話の内容は驚くべきものだった。
 彼が加わっていた研究プロジェクトは暗礁に乗り上げようとしていた。予想を裏切り、思ったような実験結果が出てこないのだ。そこで上司である教授はこう指示したという。『君、データを少しいじってくれないか』。
「つまり、実験結果を捏造しろと。もちろん、研究者としてはそんなことをしたくない。でも、断れば仕事を失ってしまいます」
 博士研究員、別称“ポスドク”。大学院博士課程を修了後、正規の就職先がないために、任期制で大学や研究機関に非正規雇用された研究者のことだ。いわばアカデミズムの世界におけるパートタイマーである。
 立場の弱い彼らが教授の命令にそむけば、次のプロジェクトのポストは与えられないだろう。とはいえ、一度捏造に手を染めてしまえば、いつか発覚されるのでは、と脅えながら研究生活を送らねばならない。
“パート先生”の年収は15万円
 毎年約1万6000人ずつ輩出されるという博士課程修了者。2009年の就職者は約1万人と就職率はわずか64%だ。「博士課程修了者は専門性ばかり高く、フレキシビリティーに欠けている」と、敬遠する企業が少なくない。
 それにしても、ポスドクの給与は低い。月に20万円ももらえればいい方だ。任期制のため、関わっているプロジェクトが終わればお払い箱になる。
しかも研究テーマを自分で選べるわけでもなく、次々に違うテーマを追うのでキャリアに結びつかないケースが多い。結果的に30代、40代になっても、低収入のままいろいろなプロジェクトを渡り歩くことになる。その姿は、あちこちの工場を転々とする製造業派遣社員とも重なる。
「ポスドクなんて、我々から見れば天国ですよ」
とため息をつくのは細谷伸治さん(仮名・40歳)。都内私立大学の非常勤講師で、専攻はドイツ文学だ。
 無理もない。週に1コマ(90分の講義)につき、月額2万5000円。これが非常勤講師の平均賃金である。
 コマの数を増やすことでしか収入を上げることができない彼ら。最悪の場合、半期分の仕事しか得られず、年収15万円という人もいる。しかも大学の講師職は、その専門性の高さゆえ、職場の数そのものが多くない。
 首都圏ほかの大学非常勤講師組合の2007年度アンケート調査によれば、専業非常勤講師約600人のうち、ほぼ半数が年収250万円以下だ。
 さらに、非常勤講師は原則として単年度契約のため、どんな理由で次年度の職を失うかわからない。予算の都合、カリキュラム変更など――。
 大学側からすれば、人件費を抑えるうえでも、非常勤講師の存在はありがたい限りなのだろう。ある私立大学では、非常勤講師が担当するコマ数の割合は全授業の約6割。にもかかわらず、非常勤講師の人件費は全人件費の5%にすぎない。大学の授業は、無数の“パート先生”によって成り立っているのだ。
「将来は生活保護しかない」
親の扶養で暮らす非常勤講師も
「独文では食えない、ということはわかっていたんです。でも、いくらなんでも博士号を取れば、貧乏でもどうにか生活していけると思ってました」と細谷さん。
 博士課程修了者が博士号を持っているとは限らず、むしろ文系では少数派だが、細谷さんは数年前、教授に勧められて留学したドイツで取得した。
 なけなしの貯金がどこまで持つか、ほんとうに博士号を取れるのか……。不安と戦いつつ、一日中机にしがみついていた日々を今も思い起こす。
が帰国当初、大学は1コマしか授業枠を与えてはくれなかった。ポストは年配の教員たちに占拠され、若手が入り込む余地はない。
仕方なく貯金を食いつぶしつつ、研究を続けた。現在はどうにか週に5.5コマの授業を獲得しているが、当然それだけでは食べていけない。授業の合間を縫って、予備校講師のアルバイトをしている。本業の研究の時間を割かれるのでつらいところだ。それでも年収は200万円以下という。
 現在、年金暮らしの母親と同居中。自身は国民健康保険はかろうじて払っているものの、とても年金までは払えない。
「このまま定年まで勤められたとしても、将来は生活保護を貰うしかないでしょう」
 前出の組合で委員長を務める松村比奈子さんによると、非常勤講師の中には健康保険すら払えず、無保険状態の人も少なくないという。
 都内私立大学などで非常勤講師を務める富山幸一さん(仮名・42歳)も、健康保険料は払っていない。
「ずっと親の扶養に入っていました。電話を止められるくらい貧乏でしたから。今も被扶養者かどうか、ですか?じつは怖くて親に聞けないでいるんです。
 健康面については不安が大きいですね。かけもちで非常勤講師をしているので、移動時間だけで1日に5、6時間取られることもある。若いころと違い、仕事と研究を両立がだんだんきつくなってきています」
“官製資格ビジネス”が
生んだ大量の失業者たち
 博士号まで取得した人々が、失業者や生活保護受給者になる今の時代。行き場のない博士たちはなぜこれほど増えたのか――。
事はおよそ20年前にさかのぼる。
 1991年から始まった、旧文部省の「大学院重点化政策」だ。大学の主体を学部から大学院に移させる、というものである。
 その目的を、旧文部省は「専門職業人養成のため、大学院の規模拡大を図る」と謳っている。だが、そこには将来の少子化をにらんだ文部科学省や大学側の意図も見え隠れする。
 大学院に学生を呼び込めば、その分、学費収入が見込める。さらに「条件を満たせば国から補助金が下りる」ということもあって、学部から大学院重視へのシフトはどんどん進んでいった。
その結果、大学院生の数は急速に膨れ上がった。91年の大学院在学者は9万8650人だが、08年は26万2655人。およそ3倍だ。
 ところが、前述のように修士課程修了者の就職率は6割程度。教員の数も1割程度しか増えていない。“余剰博士”が溢れたのも当然だろう。
 修士・博士課程でかかる学費はおよそ500万円。必ずしも就職に役立つとはいえない学位の対価としては、あまりに高額だ。大学院重点化政策から20年。この間、大学院をめぐり、いわば“官製資格ビジネス”が広がっていたといっても過言ではない。
奨学金は“日本版サブプライム”か?
 学費をまかなうために借りた奨学金の不良債権化も、深刻な問題だ。
 日本学生支援機構によると、奨学金を3カ月以上滞納した人は2007年度、約20万人。延滞債権は2200億円超に上っている。
 もちろん、中には無責任な借り手もいることだろう。だが、一方で低所得のため、返済したくてもできない人々もいる。大学院卒で6カ月以上の延滞者を見ると、正社員はわずか31%。アルバイトや無職は52%だった。年収300万円未満の人も66%いる。
 専門の社会政治学の分野で、すでに多数の著書や翻訳書を出している吉村幸二さん(仮名・44歳)。博士課程のとき、奨学金として400万円を借りた。だが、いまだに返すことができないという。
「2つの大学の非常勤講師を掛け持ちし、専門学校の講師や通信添削の副業をしても、年収はやっと180万円弱。年間19万円の返済額はとても捻出できません」
 借金を背負い、先の生活の見通しも立たない状況では、不安が募ってやりたい研究にも没頭できない。
 首都圏大学非常勤講師組合の松村比奈子委員長はこう説明する。
「高学歴を取得するには、研究に時間を割かざるをえない。したがって多くの院生はアルバイトをする時間もなく、やむをえず奨学金を借りるわけです。しかし大学の学費は近年高くなる一方。私立大学の授業料は30年前の4.5倍、国立大学はなんと15倍です。OECD諸国内ではトップのアメリカに次ぐと言われています。
 しかも独立行政法人化後の国立大学は、国からの運営費交付金が年々減額されているため、もう学費を下げることはできません。その結果、世界でも異常なほどの高額な借金を、若手研究者が背負うことになってしまったのです」
 奨学金とはいっても、欧米のスカラシップ(給付型)と違い、日本のものは単なる“教育ローン”だ、と松村さんは言う。おまけに6割以上の学生が借りるのは、利子がつく第2種奨学金だ。
「まもなく施行される改正貸金業法では、年収の3分の1を超えるなど、返済能力を超えた貸付けは禁止されます。ならば、無職の学生に多額のおカネを貸す今の奨学金事業は、“日本版サブプライム”とはいえないでしょうか」(松村さん)。
潰れていく“学者の卵”たち
 日本科学者会議事務局次長 上野鉄男さんはこう懸念する。
「今のままでは、高学歴の若手研究者がどんどん使い捨てられてしまう。これは、本人のキャリアの問題にとどまりません。親の教育投資が無駄になるばかりか、税金の無駄遣いにもつながる。我が国の学術の発展そのものにも、決定的なダメージを残すはずです」
 同会議では、現在の科学技術政策の根本的な見直しと同時に、具体的な解決策を提案している。
「授業料の免除や奨学金など、大学院生に対し欧米に劣らない経済支援を行うこと」「学術と教育に対する公的資金を欧米並みに増額し、大学教員などの増員を図って若手研究者が定職に就けるようにすること」
などを国や自治体に提言していくという。対処療法に終わらない、政策的な展望が必要だ、と上野さん。
「経済的な成功なんて最初から求めてない。だから大学の同級生が会社で出世していたって、うらやましいとも思わない。僕はただ、自分の研究を続けてゆきたい――それだけなんです」
 ある非常勤講師はこう心情を吐露した。
 優秀な研究者を支え、育てる仕組みが失われようとしている今の日本。病院が壊れかけているように、大学もまた崩壊の危機に直面している。
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  1. 2014/08/08(金) 00:00:48|
  2. 資格
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間違いだらけの資格選び(9)・・・二重構造の「2世」・「天下り」用資格でいいの? "税理士”資格

ぼへー 当ブログでは、資格ビジネスについて、継続的に取り上げ警鐘を鳴らしております。
最近は、いわゆる「漢検問題」によって資格ビジネスというものが、いかに適当に運営されていて(官民の癒着・天下り団体・非営利に伴う税優遇、優遇継続教育といった名目による不合理な維持費用徴収・・・)により想像以上に、不当に暴利を貪っているビジネスかが、国民にあらためて周知されてきており、「資格」ブームに熟考を促す良い機会になってくれればと考えています。 
 特に、これから資格を取得する方は、資格ビジネスの現実を知り、皆さんの前向きの気持ちを無駄にすることなく、悪徳資格ビジネスに騙されることなく、後悔しない資格選びをしてください!
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ぼへー税理士の先生には、常々お世話になり、優秀な先生の知り合いも多いのですが、「資格」としての税理士資格は、不条理で正直者がバカを見る資格であるといえるでしょう。

 まず、ごく一般的な人なら、“税理士”と聞くと「難しい試験に受かって、税務会計に関する知識の豊富な実務家」といったイメージを抱くのではないでしょうか?
 しかしながら、実際の税理士は、このイメージだと、見当はずれです。

税理士になった人の内、“税理士試験合格者”は約1/3、“税務署OB”が約1/2、残り1/6が“大学院修士者で一部免除・あるいは他の資格者(弁護士・公認会計士)”であるといわれます。
(厳密な統計があるわけでは、ないですが、大体このような構成でしょう。)
つまり、「税理士です。」といわれて名刺をもらっても、そのうち税理士試験を受けて合格した税理士さんは、3人に1人の少数派なのです。

<税務署OBは「無試験で税理士」というインチキさよ!>
 資格試験において、その管轄省庁の職員が試験の免除を受けるということは、他の資格でも見られる場合は有ります。
ただし、通常は特例的・恩恵的に付与するのであって、官庁OBの免除者が資格者総数に対し、著しく大きな比率を占めることはありません。
実際に試験免除者が資格者の過半数をも占めている資格なんて、税理士以外あまり聞いたことがありません。 

 そもそも、資格試験を公務員に対し免除すること自体、個人的には、かなり妥当性に欠けるいかがわしい制度だと思いますね。
公務員として、何十年か勤務したただけで資格を与えるなんて、極めて妥当性にかけるでしょう。
確かに、その資格を与えてしかるべき知識・能力を業務で備えた公務員もいる場合もあるでしょう。
しかしながら、ダラダラ勤務して、ただ何十年も勤務しただけの公務員も多いはずです。
それを、勤務何十年なら一律に資格を与えるなんて、完全にお手盛りでおかしな制度ですね。
(建前上、審査をしていることになっているが、事実上フリーパス。)

 また、業務を通じて、税理士と同等の識見を得た者に、資格を与えるのであれば、公平性からも、民間企業・会計事務所…にも認めるべきでしょう…!
(・・・ここまでくると、こんな事は到底不可能であって、結局、公務員だけに、恩恵的に資格免除を与えているのは、おかしな制度だということは、明白です。)

 そして、税理士の場合「税務署OB税理士は、現役職員に顔が効くので、税務調査等で手加減してもらえる…」といった風評が評価されて、企業の顧問になっています。
個々の企業にとっては、おいしい話かもしれませんが、一国の税務行政が、税務署のOBが税理士になると、その顧問先企業は、その人脈により課税・摘発を手加減されるなんて構図で行なわれていること自体が、あきれ返ってしまう。

過半数の税理士が“OB税理士”・・・これじゃ“税理士”なんて資格制度自体が、「適正納税」の妨げになっているとしか思えませんね。
とても先進国の税務行政とは思えない。
官製談合・天下り等と同じ構図のこんな仕組みが、いつまで許されていくのだろうか…?

<聞いたこともないような大学院で税理士試験科目免除できてしまうデタラメさよ・・・いっそ税理士試験なんぞやめてしまい、三流大学院で税理士養成すれば良いのでは?>
・税理士試験でもう一つおかしいのは、大学院で修士を得ると税理士試験の科目が免除される制度である。
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2002年3月までに大学院へ進学した者のうち、商学の学位(修士または博士)を持つ者は会計系の科目(簿記論、財務諸表論)の試験が免除され、法学、または経済学のうち財政学の学位(修士または博士)を持つ者は税法系の科目(選択必修及び選択科目)の試験が免除されていた。
しかし2002年4月1日以降に大学院へ進学した場合、修士号取得者については、会計系ならば会計に関する修士論文を、税法系ならば税法(租税体系・法人税・所得税・消費税など)に関する修士論文を作成し、かつ、関係する科目1科目を合格することが、免除を受ける要件となった。つまり、例えば商学の修士号を持っている者は、会計に関する修士論文を作成しており、かつ簿記論又は財務諸表論のどちらかに合格することにより、もう片方が免除されるのである。(ウィキペディアより)
*****************************************************
 そもそも、大学で会計学・税法を研究するということと、税理士試験の科目を免除するということは全くバーターに値しない。
それぞれ違うベクトル上に存しているものであって、とても合理的な説明がつかないだろう。
こんな試験免除の仕組みは、「税理士」にしかないのでは?
(法科大学院卒でも受験資格に過ぎない、会計大学院でも短答式の一部科目免除に過ぎないのに・・・)

 そして、この大学院免除制度の本質的な誤りは、公務員の免除と同じく、大学院のレベルも問わずに一律に適用するところです。
皆さんもご存知のとおり、同じ“大学院”といってもそのレベルたるや、天と地ほどの違いが有ります。
それを、一律に扱うことなどあり得ないでしょう。
こういってはナンですが、正直、税理士試験免除に使われる大学院の大半は、低レベルで聞いた事のないような大学院だらけ…。

 日本の文系の大学院など一流大学ですらほとんど価値無いのは衆目の一致する所でしょう。
いわんや見たことも聞いたことも無いような、税理士免除用の大学院など学問的価値は、限りなくゼロに近い。
ヘタすりゃ「通信制」だったりしますから…。
せめて東大大学院でも使いなさいよ!
こんな欺瞞に満ちた制度は、建前はともかく、2世のバカ息子のための逃げ道用というのは、誰の目にも明らかでしょう。
最近の日本には、この税理士資格の試験免除のように、一見正当な制度のように見せかけられているが・・・
その実、本当は既得権を守るために、仕立てられた茶番劇みたいな不公正な制度が多くてイケマセン。
(税理士資格の試験免除など好例!明らかに税理士のバカ息子が世襲できる為であることは馬鹿でもわかる!)
資格制度などというものは、公平公正であることが存在意義とも言えるのにね!

<税理士資格は、2重構造!>
 こう考えてくると、税理士試験というのは、以下のような2重構造になっています。
普通は、“資格”っていうのは、公平・平等なのが良いところなのだが…。
フランス革命のアンシャンレジームを思い出しちゃって泣けますね!
とても自分では受験しようとは、思えない不公平制度ですね!

�税理士試験受験者(≒平民)
 平民には、税理士試験という難しい試験をを課し、税理士の難関資格としての評価・名声を維持させる!
    ↓
�免除対象者(≒貴族)
試験受験者(平民)のおかげで、難関資格の評価・名声を、税務署OB・2世のバカ息子(特権階級)が、まんまと利用する。

※公認会計士は合格者を増やして困っているようですから・・・
公認会計士は税理士もできるのですから、いっそのこと税理士に較べれば、公正公平な公認会計士に税理士も併合して資格を一本化してしまえばいいのにとおもいますね。


ぼへー最近は、少子化による学生獲得競争で、私立の有名大学でも税理士資格と同じような構図になっています。
 ・(AO入試・推薦などの一般入試非受験組) → 青田買いで学生確保という大学の事情により、多少低レベルでもとにかく人数確保
 ・一般入試組 → 「偏差値」を維持し、「名門の名声」を守るために、「一般入試」の定員(合格者)は絞り込む。
  (・・・一般試験受験者がバカを見る構図)
         ↓
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<AO入試> Wikipediaより 
・・・私立大学を中心に、一般入試による入学者の比率が50%を割っており、定員確保のため推薦入試・AO入試に頼らざるを得ないのが現状である。加えて、難関私立大学では、学生の「数」を推薦入試やAO入試で確保し、他方の「一般入試」の定員(合格者)を絞りこむことで、大学の「ブランドイメージ」に直結する、偏差値を高く維持することができるため、AO入試や推薦入試が盛んに利用されている[2]。このため、同じ大学内で、学力の低い「AO入試組」と、「一般入試組」の学力格差が大きな問題になっていると指摘する向きもある[2]。
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ぼへー やはり「実務経験」などといったいかようにも操作できるものを「資格試験」に取り入れると、このような不正が起こります。
「コンプライアンス・・・」などと普段言っている大きな企業でも、悪質な経歴偽造をするぐらいですから・・・
税理士の試験免除なんてものの実態も、まあ想像に難くない・・・
      ↓
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<薬登録販売試験で不正受験か 西友、従業員200人超に虚偽証明>   2012/11/5 中国新聞
 薬剤師でなくても一部の一般用医薬品(大衆薬)が販売できる「登録販売者」試験で、大手スーパーの西友(東京)が受験に必要な実務経験のない大量の従業員に、業務内容や従事時間を偽った実務経験証明書を発行していた疑いがあることが3日、厚生労働省などへの取材で分かった。
 厚労省などによると、虚偽の証明書で受験した疑いがあるのは、過去4年間に少なくとも19都道府県で200人余りに上り、2009年に登録販売者の制度が新設されて以降、最大規模の不正とみられる。合格者数は不明だが、既に合格して西友の店舗で医薬品を販売していた従業員もいた。
 試験を実施した東京都などの関係自治体は実態を調査した上で、合格を取り消す方針。厚生労働省も調査に乗り出す。
 西友広報室は取材に「東京都から問い合わせを受けたのは事実だが、現在調査中で答えられない」としている。
 登録販売者試験は都道府県が実施。受験資格は、医薬品販売に1年間、毎月80時間以上従事した者などと定められ、勤務先が発行した実務経験証明書を事前に提出する。
 関係自治体によると、西友は証明書に虚偽があったことを認める説明をしている。従事時間が水増しされていたり、衣料品や食品の売り場で働く従業員も要件を満たす実務経験があることにしていたりした。医薬品販売の経験が全くないケースもあったという。
 共同通信が自治体に取材した結果、不正の疑いがあるのは東京約100人、大阪約25人、千葉と愛知は各約20人。北海道、宮城、茨城、埼玉、神奈川、富山、長野、静岡、滋賀、兵庫、福岡、佐賀、長崎、熊本、大分各県も、西友などから同様の事例があったと連絡があり、調査している。
 西友は自治体に対し「証明書は各店の医薬品販売責任者が記載して東京本社に送付し、本社で代表者印を押していた」と説明。「責任者の認識がずれていた。本社は証明書の内容に間違いはないだろうと(虚偽記載に)気付かず発行していた」としているという。
 今年の夏、東京都に「西友の合格者に、受験資格のない人がいるのではないか」との情報提供があり、発覚した。厚労省によると、受験資格がないことが判明して登録販売者の合格取り消しや受験取り下げになった人は制度創設以来、計168人いる。
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<西友、282人に虚偽証明書 医薬品販売者試験めぐり謝罪>    2012年11月6日  中日新聞
 大手スーパーの西友(東京)が医薬品の登録販売者試験で虚偽の証明書を大量発行したとされる問題で、西友は6日、東京都内で記者会見し、少なくとも19都道府県の282人分の証明書に不正があったと認め、「お客さまをはじめ多くの関係者に多大なご迷惑をお掛けし、おわび申し上げます」と謝罪した。
 問題発覚後、西友が釈明したのは初めて。282人中、200人が合格しており、西友は不正受験が判明した従業員は全員、医薬品売り場から外したとしている。
 また「組織ぐるみで(不正を)進めていたことはなかった」と説明。今後、再発防止のために外部の専門家も含めたチームで調査を進める。
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  1. 2014/08/05(火) 00:00:42|
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間違いだらけの資格選び(8) 資格のコストパフォーマンスも気にしよう!

ぼへー 当ブログでは、資格ビジネスについて、継続的に取り上げ警鐘を鳴らしております。
不況の深刻度が増してきていますが、このような時代には、サラリーマンの「資格」への関心が高まります。
しかしながら「漢検問題」によって明らかになったように、資格ビジネスというものは、適当に運営されていて(官民の癒着・天下り団体・非営利に伴う税、優遇継続教育といった名目による不合理な維持費用徴収・・・)想像以上に、不当に暴利を貪っているビジネスです。

ビジネスモデルとしては、コンプレックス産業(美容整形・ダイエット・育毛・カツラ・・・)と同様、多額の宣伝費を投入し、人のコンプレックス・不安を煽り、その分引っ掛った顧客から利益を取り返すという基本構造を持つ産業であることは重々頭の片隅に留めて、冷静に「自分はどうのような選択をすべきか?」を考えた方が良いでしょう。
 特に、これから資格を取得する方は、資格ビジネスの現実・構図を知った上で、皆さんの前向きの気持ちを無駄にすることなく、悪徳資格ビジネスに騙されることなく、後悔しない資格選びをしてください!
 
【本題】
※資格選びで意外と真剣に検討されていないのが、その費用対効果です。
 学生や主婦の方やよほど暇な仕事についている方でなければ、働きながら資格を取得することには、多くの時間(下手すれば数年かかる場合も)と費用がかかります。 
そこで、コストパフォーマンスの高い資格取得法について考えます。

※勉強法に関して
資格取得に関して得られる情報は、どうしても「資格ビジネス」サイドから発信されるので・・・
資格の取得に一番良い勉強法は、“資格取得講座への通学”で、
それが不可能な場合は“通信教育”、
一番最後が、“独学”(・・・「でも“独学”ではなかなか合格しませんよ!」)
という情報が殆どです。

 本当にそうでしょうか?
受験者の適性にもよりますが、必ずしもこれは正しい情報では、ありません。
実際は、この順番に、「資格ビジネス」の側に、利益が大きいだけなのです。

 皆さんも大きな書店に行けば、納得できると思いますが、最近は資格取得に関する基本テキストや問題集は、充実していますので、良い基本テキストと問題集を中心に、独学しても十分合格できる資格が多いです。
よほど、自分の不得意な分野でない限りは、独学でも十分だと思います。
 また、独学には、
“通学等にかかる時間がないこと”、
“進度は自分次第であること”、
“通信教育のように結果のフィードバックに時間的インターバルがない”
・・・といったメリットもあります。
 あまり「資格ビジネス」サイドが流布する通学講座万能主義に洗脳されないほうが、資格取得のコストパフォーマンスが上がります。
 費用に関していえば、「独学」が圧倒的に低コストです。

 また、資格予備校では、資格の模試などを開催していますが、時間とお金に余裕のある人はどんどん受けると良いでしょうが、大抵の資格は、合格基準は、配点の60%以上等と公表されており、大学入試のように定員が決まっていて上位から合格していくというようなものではないので、本来的には模試は、あまり必要がないでしょう。
~資格予備校としては、模試を開催すれば儲かりますから、どんどん開催します。
そして、模試を受けないと合格を危ぶむような情報を垂れ流します~
 実際のところ、過去問を合格基準以上解ければOKでしょう。

<合格後もかかる維持費>
 資格取得前には、それほど深く考えていないことに、合格後の「資格の維持費」があります。
国家資格の場合、合格しただけで、※※士会などに登録・入会しない場合は、特に維持費はかからないケースが殆どです。

 気を付けなければいけないのは、民間資格や民間国際資格の場合、「登録料や会費、継続教育費用…」などといって合格者からどんどんお金を吸い上げる資格が、非常に増えています。
それは、何故でしょうか?
 特にバブル崩壊以後、資格が本格的にビジネスになってからの「民間資格」には、この傾向が強いので、取得前によく調べたほうが良いです。

民間資格団体サイドとしては、人口も減少しつつあり、受験料収入だけでは、収入はジリ貧となってしまうため、資格取得者から継続的に金を取る傾向に拍車がかかっています。
・・・これなら、たとえ受験者数は減っても、資格保有者の累計総数は、増え続けますから、安定した収益源となります!

 「資格取得者の知識や技能の維持・・・」といった建前は、資格取得者から金を巻き上げる大義名分であって、本音のところは、継続的な収入源の確保にあるのです!
(資格取得後、資格を維持する限り一生払うことになることも考慮しないと、以外に大変な金額になりますよ!)
 25歳で維持費のかかる民間資格を取得し、一生維持するとしたら本当に、法外な費用がかかる資格が結構存在するのです。
 そういう意味では、維持費のかかる民間資格は、維持費を会社が支給してくれる(せめて手当が出る)ものを取得するのが最適でしょう。

<維持コストを考えても「国家資格」>
 自費で高額な維持費の「民間資格」を保有する位であれば、できるだけ同種の「国家資格」をお勧めします。
国家資格の場合、民間資格ビジネスのような高額な維持費は取られません。
また、業務独占資格である国家資格の場合、「※※士会」などに登録・入会するとそれなりの費用がかかりますが、当然「独占業務を行える」という多大なメリットが得られます。
業務独占資格でも開業して業務に使用しない場合、資格試験合格者として資格を保有しているだけであれば、大抵の国家資格は維持費用は掛かりません。

※「継続教育」のワナ
 上述のとおり民間名称独占資格の中には、「資格取得者が継続的に知識や技能の維持・向上できるように…。」といった大義名分のもとに、高額な会費・継続教育費用を徴収し、収益源としている団体が存在しています。

 確かに資格取得者の能力を担保するために継続的な教育や何らかの資格更新制の必要性は、認めます。
 しかしながら、その資格保有者の能力を維持するために「どのような教育を」「どのような時期に」「どのような形で」行うことが適切なのかは、極めて難しい問題です。
ですから、資格の中で最も重要な「国家資格の業務独占資格」(医師、弁護士…)でさえ、「継続教育」や「更新」など実施されていないのが現状なのです。

 また、そもそも「資格」というものは、その業務を行うための最低限の知識水準であって、取得時の水準を、維持していれば良いというものでは、全くありません。
その意味でも、「継続教育」や「更新」は、非常に難しい問題なのです。
(だれでも資格取ったばかりの医師に、手術して欲しくないでしょうし、資格取ったばかりの弁護士では、訴訟に負けそうです。)

このように難しい「継続教育」問題をものともせず(笑)・・・
あっさりと「継続教育」を実施している‘民間名称独占資格’の団体が、多々有ります。(AFP・CFPのFP協会がその好例)
 しかしながら、現在「継続教育」と称して高額な教育料を徴収している団体で、その「継続教育」によって本当に、その民間名称独占資格保有者の能力が担保できているのか?
非常に疑問が残ります。

<疑わしい「継続教育」の効果!>
 「資格所得者の能力維持」といった大義名分のもと行われる「継続教育」ですが・・・
ほとんどの場合は、たいした教育は行っておらず、「××セミナー参加したら*ポイント取得」みたいな、「お前は、ポイントカードかッ?」といいたくなるような適当な教育を行っているのが実態です。
たとえば、AFPやCFPなど、一年間分の継続教育を最短1日や2日勉強するだけで満たしてしまいます。
そんな「やらないよりはマシ」程度の教育で、「その資格者の知識・能力を保証できる・・・」とはどういうレベルの資格なのだろうか・・・?
中小企業の新入社員教育だって1年間でもっと勉強するよ!ホント!
もし世間の医師が「私は1年間に1~2日は勉強しているので、医師としての知識・技能については安心して下さい・・・」なんて言ったら、逆に絶対に受診しませんけどね!

※正直に言って,現在「継続教育」なんていってる資格団体は、本音は下記のようなところです。
   ↓
(1)団体自身の資金源(業務独占資格でもないので、なにもせず「高い維持費」という訳にもいかないので・・・)
(2)受検ビジネスとの共存共栄システム構築のため

  ・「継続教育」で受検ビジネスを儲けさせてやる。
        ↓
  ・受検ビジネスは、継続教育のない国家資格よりウマミが大きいので、儲けようと一生懸命
   「継続教育」のある資格を受検者に薦めることになる。
        ↓
   資格運営団体も受験ビジネスも共にボロ儲けできる阿漕な共存共栄システム

結局、「継続教育」など全く精査されたものではありません。
 その証拠に、「継続教育」により具体的に、その資格者の「どのような能力」が「どれだけ」担保されているのかもハッキリせず、第三者機関などのチェックも有りません。
その資格者の能力が担保されているとは、到底思えない貧弱なものであるのが、実態です。

 言い換えれば、何の精査もせず実効性にも疑問がある(何もやらんよりいいでしょッ的な)「継続教育」で、いかにも、その資格保有者が、能力担保されているかのように宣伝することは、妥当性が問われると同時に、ひいては消費者保護の観点からも大問題と私は考えます。
「この資格は、継続教育によって能力が担保されている!」なんて信じると、実は「一年間で参考図書一冊読んだだけ」なんて実態だったりしますからね!
くれぐれも皆様もだまされませんように!


※「継続教育」の実態 → AFP・CFPの資格継続教育を例に・・・チョット検索しただけでボロボロでてきます・・・酷いのだと「即日で継続教育単位取得」ですから…こんな教育でどんな能力が担保されるというのだろうか? 資格の胴元と資格ビジネスの末期的共存共栄関係ですな!
   ↓
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  1. 2014/08/02(土) 00:00:52|
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Author:zam
山一證券を経て、現在エンタメ系企業の役員を務めるかたわらコンサルとして活動中の筆者のブログジャーナル。公金を毀損する輩・高齢者・弱い者を騙す輩を糾弾だ!
※保有資格
宅建/社労士/証券外務員1種/1級FP…

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